【2022関東リーグ1部】後輩を想い、チームを想い、成長を続ける3年目のエース/#2脇真大(白鷗大・3年・F)

2022関東リーグ

「今度は自分がみんなの背中を押す」受け継いだものを後輩たちへ

1年のときからチームの起爆剤的存在としてプレーしてきた#2脇(3年・F)。
3年目となる今年は、プレーでもメンタルでもチームを引っ張る存在になった。リーダーシップの源は、自分が先輩から背中を押してきてもらったように、今度は自分が後輩の背中を押そうと意識していることだ。もともとコート上で強い気持ちが見える選手だが、それを後輩やチームにも働かせることで、より良い推進力を生んでいる。

─優勝おめでとうございます。リーグ終盤は順位が下のチームとも競り合いになる試合もありましたが、首位争いに絡んでいた東海大との試合など、見事な勝利もありました。

「リーグ終盤、早稲田戦(第22戦)などは少し気が緩んでしまったところがあったと思います。もちろんミーティングでもその件について話がありました。みんなが一つにならなければ勝てないということはわかっていたので、気合いを入れ直す試合になりましたね。でも少し良くない試合で接戦になっても勝ちきるということも、一つの経験になるのかなとも感じています」

─ライバルも強く、緊張感ある戦いでしたが、首位にいても緩みのようなものがあったのですか?

「相手がどこだということより、すべてが自分たち次第という感じでした。もちろん気の緩みというのも少しはあると思います。でも自分たちがやるべきバスケットができていないことがすべてですね。だからこそそうした試合になるし、みんなの気持ちも落ち込んでしまいます。そうならないためにも、今年の自分はそうした時に声をかけていく責任があると感じてプレーを続けています」

─声かけという部分ですが、今年、特にリーグ戦は脇選手のリーダーシップを感じるシーンが多かったように思います。

「それは意識してやっているのが大きいです。去年の先輩たちにリーダーシップがあり、今年は自分もそうなりたいと思って行動しています。去年の自分は、先輩たちに背中を押してもらっていたんですが、今年は自分が後輩たちものびのびとプレーさせるために、背中を押さないといけないと感じています。去年の先輩だけではなく、もう一つ上の先輩たちからも教わったことです。今度はこれを白鷗大の伝統として、自分たちの代が下に伝えていかなければなりません。そういう意味で自分がリーダーシップをとること、そしてエースの自覚を持ってずっと声を出したりすることを今年は常に考えてやっています」

─3年目の変化ですね。

「でも本当に、シンプルに去年の4年生たちが教えてくれたことを、今自分がやっているだけです。先輩たちがやっていたことを自分がやっていれば、間違いなく勝利がついてくる。そう信じているので、それは自分の中にあるぶれない軸です。そしてその形を作ってくれた先輩たちの為にも、今年も絶対にインカレで優勝したい。その気持ちのみです」

やってきたことを信じ、誰よりも強い気持ちで頂点を獲りにいく

ブレー面では、少しずつ引き出しが増えてきた。速攻で先頭を走る持ち味のランニングプレーに加え、スリーポイントやアシストなど、リーグ戦ではこれまでとは違ったプレーを見えるようになった。まだ「成長段階」と自分では言うが、大学プレイヤーの期間にどこまで高められるのかも楽しみだ。

─今年は速攻などのランニングプレーだけではなく、外のシュートやアシストといったプレーも見られています。

「自分の武器はディフェンスからのブレイクですが、今はそれ以外の武器をどんどん作っているところです。コーチたちにはスリーポイントシュートをもっと打つようにと言われていますし、個人的にはポイントガードもやりたくて、アシストの方にも貢献したいと思っています。スリーは狙っていくし、入らないなと思った時はアシストに切り替えればいい。そんなふうに幅を広げようとしているのが今年です、まだ成長段階ではありますが、自分の成長軸としていろんなことをやろうとしています」

─自分が得点を決めるだけではなく、状況を考えてチームを生かすということも、背中を押すということにつながりそうですね。また気持ちの強さも脇選手の持ち味だと思います。コートに入ると別人のように言葉もプレーも強く、相手にプレーッシャーをかけていきます。

「隙を見せたらやられてしまうので、相手よりも自分が強い気持ちでいるというだけです。そこはオフコートとは気持ちを変えてやっていますね。弱い気持ちでやっていると相手のペースに飲まれるし、いいプレーはできません。プレーのレベルを上げるということはもちろんですが、メンタルの面でも成長したいと常々考えているので、弱い気持ちをなくしたい。そしてチームを勝たせるためには自分が強くいかなければ、というのが試合に出ているのだと思います」

─大事なことだと思います。

「みんなにはどう思われているかわかりませんが、これが自分だしこのリーグ戦に関しても命がけだと感じながらやってきました。気持ちがあったからこそ、優勝という結果につながったと思います」

─まだインカレもあります。最後まで大切にしたいことは何ですか?

「自分たちのバスケットは、ディフェンスからのブレイクということがとても大切です。そこは軸としてやり続けます。そして何より、優勝するには気持ちがないと勝てないと思います。自分たちは、やってきていることは間違っていないとみんなが自信を持っています。だとすると後は、本当に気持ちだけの問題です。絶対に負けないという気持ちで、どれだけ相手よりもハードワークできるかということが一番大切だと思っています。ここで緩まずにもう一度気を引き締め直し、またしっかり戦っていきたいと思います」

#2脇 真大(わき まさひろ)/3年/F/192cm/88kg/岡山商科大学附属
タイトルとURLをコピーしました