1部リーグ終了から中1日。入れ替え戦がスタートした。
これまで、1−2部間、2−3部間は一律の2勝戦勝方式だったが今年度は異なり、順位によって試合数が異なる。昇格・残留に2勝が必要なのは変わらないが、上位のチームに1勝のアドバンテージがある状態からのスタートとなる。例えば1部11位は予め1勝がついており、入れ替え戦で1勝すれば合計2勝で残留、1部12位の場合はこのアドバンテージがないので、入れ替え戦で2勝しなければならないという具合だ。下位のチームの方が負担は大きく、プレッシャーもかかる。
まず2勝が2部昇格条件のチーム、3部3位の國學院大は、2部10位の東京成徳大を79-90で破って幸先のいいスタートを切った。1勝のアドバンテージのある2部9位の上武大は、3部4位の明治学院大に1Qから10点のリードを得ると、前半は48-24のダブルスコア。後半は追い上げられたが、86-73で勝利し、この1試合で2部残留を決め、シーズンを終えた。
【1部入れ替え・GAME1】ゾーンプレスで早稲田大を翻弄した東洋大がまず1勝目
注目の1部入れ替え戦、昨年はインカレ出場をかけたチャレンジマッチで対戦した1部12位の早稲田大と2部3位の東洋大が、1年を経て今度は1部入れ替え戦の舞台で再び顔を合わせた。このカードは入れ替え戦での2勝が残留・昇格条件となる。
1Q、早稲田大は#5堀(1年・GF)のシュートを皮切りに、#13星川(3年・F)、#77石坂(2年・F)のバスケットカウントなど、立ち上がりは好調。東洋大はシュートがどれも短く出遅れてしまうが、Qの半ばに#18庄子(4年・SG)のドライブに続いて#33秋元(3年・PF)のスリーポイントが決まるとやや落ち着きを取り戻し、追い上げて18-12。
2Q、東洋大はシュートタッチが良くなってくると、ゾーンプレスで早稲田大のミスを誘う。ターンオーバーを奪ってからの速攻、スリーポイントが決まると、開始4分で逆転に成功。#18庄子がアシスト、スリーポイント、オフェンスリバウンドからのシュートと、立て続けに得点に絡んでいった。ここからシーソーゲームとなり、早稲田大は#15兪(3年・C)を投入して高さでイニシアチブを握るが、残り2分半からは東洋大の#33秋元が次々とフリースローを獲得。前半は互いに譲らず38-37。
3Q、立ち上がりは互いに競り合うが、東洋大のゾーンプレスが再び流れを奪うと、#33秋元のバスケットカウント、#18庄子の速攻が生まれ、東洋大が8点にまでリードを広げる。早稲田大はシュートが決まらない。なんとか#5堀の速攻、#15兪のシュートで返すが、Qの最後に#5佐藤(2年・PG)が#12土家(4年・PG)の前からブザーとともにスリーポイントを沈め、52-58で4Qへ。
流れを切らさない東洋大は#18庄子、#33秋元が変わらず好調。ディフェンスやリバウンドでも踏ん張る。早稲田大は#星川のスリーポイント、#5堀の速攻も出るが、単発に終わってしまう。東洋大はディフェンスの集中を切らさず、オフェンスでもボールがよく回り、早稲田大の裏を何度もついて得点していき、どんどん差が開いていった。早稲田大は最後にスリーポイントを打っていくものの、追い上げにはいたらず74-82。東洋大が大事な1戦目を制した。
東洋大はディフェンスがよく機能した。ゾーンプレスからのターンオーバーに加え、リバウンドは早稲田大に13本もの差をつけ、しかもオフェンスリバウンドが約半数を占める優位ぶりで、全員がリバウンドに絡んだ。そこにエース#18庄子の24点と今季インサイドでチームを支えている#33秋元の27点、さらには#11先崎(3年・C)が11点で勝利の流れを作った。
早稲田大はイージーシュートを何本も落としてしまい、焦りが見えた。ディフェンスで後手に回った部分を2戦目で修正できるかに注目だ。
【結果】
上武大学 2部残留
明治学院大学 3部残留