21勝1敗で目標だった2部リーグ優勝・創部初の1部昇格を果たした。エースの保岡龍斗(現B1秋田)を擁しつつも、2017年には越えられなかった壁を破る大きな結果だ。同時に2度目のインカレ出場権も手にした。
大川は今季の主将として安定したプレーでチームを牽引し続けた。もともとスコアリングが得意な2番で、試合でもたびたび重要なシュートを決めてきた。今季はそれに加え、ガードポジションにも取り組み、自分の枠を広げるシーズンになった。下級生をはじめ、1試合1試合成長し続けたチームが結果を引き寄せたことを喜ぶが、自身とチームの集大成をぜひインカレで披露して欲しい。
─1部昇格おめでとうございます。持ち味のディフェンスがよく出たリーグ戦になりましたね。
「相手を60点台に抑えるというところを、毎試合自分たちの目標としてやっています。練習の中でもディフェンスからのブレイクを意識してやってきていて、それをコートの中で表現できました」
─結局、負けたのは1巡目の山梨学院大戦の1敗だけで見事でした。
「とはいえ、2巡目の山梨学院大戦や東洋戦の時など、前半で20点離れたゲームがあって、決して常に良いという状況ではなかったです。でもそういう試合でもハーフタイムの時にハドルを組み、諦めない気持ちを持とうと話をして、そこで結果的に勝てたから良かったという感じです。どんなときも前半からしっかりやらないといけないなというのは反省でしたね」
─全ての試合に余裕を持って臨めていた2ヶ月ではなかったということですね。
「みんな緊張していたし、1試合1試合に集中するしかありませんでした。自分たちは決して強いチームではないので、1試合ごとにチャレンジすることを考えながらやってきています」
─リーグ戦でのチームの成長はどこに感じますか?
「持ち味のディフェンスは、毎試合ごとに試合でできなかったところを改善するように、ミーティングでもしっかり確認しあいます。そうやってやり続けることで、1試合ごとにチームのレベルが上がってきていると感じています。ただ、一人一人の意識はそうやって高くなっていきましたが、まだ軽いミスもたくさんあるので、それはシーズンをかけてしっかり修正していきたいと思います」
─今年は新人戦で下級生の奮闘もよく見え、リーグ戦でも来季が楽しみになるようなプレーが見られました。
「新人戦を終え、下級生のフレッシュさがすごくチームにプラスになりましたね。新人戦では2年生はチームをまとめるために声をかけあい、夏になって3、4年生が加わった時にも継続してやってくれて、意識がすごく変わったなと感じています。今年は4年生がAチームに2人しかいないんですが、3年生たちにも自分たちがリーダーという意識がそれぞれ芽生えていて、いろんな人が声をかけるようになりました。その点ではキャプテンとしてもすごくやりやすかったです。自分は周りに声で影響を与えるというのは4年の同期に比べると少し足りないんですが、プレーでチームを引っ張っていこうとしていました。それと同時に、苦手意識のある声をかけも、自分なりに意識していやっていくよう心がけていました」
─大川選手は昨年から引き続き、プレーの安定感がありました。
「1年生の時から試合に出させてもらっているので、コーチ陣から求められることは多いですが、そこは逆に感謝しています。プレッシャーは少しありますが、自分がやってきたことは間違っていないので、自信を持ってプレーできていると思います。今年は将来も見据えて1番ポジションにも挑戦しました。コントロールが試合の流れを握るのでプレッシャーがありますが、周りがカバーしてくれるので心強かったです。リーグ全体を見てみると、個人的には良くも悪くもというところがありました。でも4年生としての責任感はしっかり持って、大事な場面では自分が点数を取るという気持ちは忘れずにやって来ました」
─2部優勝でインカレ出場権も手にしてまだシーズンは続きますが、来年の1部リーグに向けて後輩には何を期待しますか?
「2部と1部ではレベル差があると思うんですが、でも今年は4年生が少ない分、3年生に引っ張ってもらいました。この経験を糧に1部でもチャレンジして欲しいです」
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