【2022関東リーグ1部】筑波大がホームゲームで専修大との競り合いを制す/東海大は2位浮上(第21戦/2022.10.23)

2022関東リーグ
3年ぶりのホームゲームで2連勝となった筑波大学。

大学でのホームゲーム開催週、各地で行われた戦いは、順位の上下移動が激しく起こった。21節は2位の専修大が6位の筑波大にホームゲームで競り負け、3位へ。ホームゲームで2連勝の東海大が2位に浮上した。また、日本大は順位を上げてきた日本体育大に破れ、5位へ下がり、日本体育大は8位へと上がった。また、早稲田大が4勝目をあげて自動降格圏内から脱した。

残り5試合となったリーグだが、ここに来て怪我人が再び増え始めている。上位チームでも苦戦、敗退が続いているが、欠場者の有無で戦い方も変わる。しかもこの先に続くインカレのことを考えると、終盤での怪我で長期離脱は避けたいところ。選手に無理をさせず、一丸となって勝利をもぎ取れるか、チーム力も問われている。

守りと攻撃が機能した日本体育大が日本大に勝利

日本大の#12コンゴロー(2年・C)と日本体育大の#35ムトンボ(2年・C)、大学界を代表する2年生センター同士の戦いは、終盤まで競り合った。1Qは日本体育大学のスリーポイントが好調。一方日本大は外のシュートが入らず17-22と追いかける形となった。2Qの頭に#10新沼(2年・PF)のスリーポイントが決まると、日本大も調子が上がってくる。しかし日本体育大も#31青木の3連続得点で簡単にはリードを許さない。前半はお互いに点を取り合い37-37の同点で終了した。

3Q、前半は日本大のディフェンスが#35ムトンボをベースラインに近寄らせないようにできていたが、ここからゴール下で動きが目立ちはじめ、周囲の選手のアシストを出すなど、#35ムトンボの内外での働きがリードを広げるきっかけになった。しかし日本大も#12コンゴローの得点で追いつきシーソーゲームに。最後は日本体育大の#6半田(3年・PG)のドライブが決まると、日本体育大が1点リードの52-53で最終Qへ。

日本体育大#23小川は17点アシスト4。このリーグでは怪我で欠場する試合もあるが、高いパフォーマンスを出し続けている。

4Q、日本体育大はゾーンが機能して日本大のミスを誘うと、次々と速攻につなげた。日本大はシュートが決まらずに苦しい時間が続き、一時は9点のビハインドを背負ってしまう。しかし#6野口(3年・SF)が攻めてレイアップをねじ込み、#22飯尾(4年・SG)のスリーポイントが決まるとじわじわと差を詰め、#12コンゴローが強い体を生かしてゴール下を決め、残り1分で3点差に戻した。しかしここからは日本大の方に良い流れが来ない。最後は日本体育大がフリースローを確実に決めていくと64-70で勝利した。

日本体育大は#35ムトンボが20点23リバウンド、日本大#12コンゴローが17点14リバウンドと両者すばらしい活躍。しかもインサイドのプレーだけではなく、ペリメーターのシュート、#12コンゴローは#35ムトンボの長い腕をかいくぐってのシュートも決め、2人揃って内外で多彩な攻撃を展開した。特筆すべきはムトンボの4アシスト。ディフェンスを引きつけた上で周囲を活かし、日本大のディフェンスを翻弄した。日本大は#63クリバリ(3年・C)が欠場。#12コンゴローは終盤でファウルが嵩んだことが痛かった。

春から見応えあるマッチアップを繰り広げている日本体育大#35ムトンボと日本大#12コンゴロー。2年目となってプレー幅も広がりつつあり、まだまだ伸びしろが多い。

ホームでの声援を受けた筑波大が追い上げる専修大を振り切る

筑波大のホーム2戦目は、1戦目に引き続いて満席。キャパシティは少ないが、観客がTシャツを身にまとい、応援ボードを掲げる温かい空間での開催となった。2戦目の対戦相手は、現時点で2位の専修大。こちらは#44米山(3年・PF)、#0ケイタ(4年・C)、#21遠藤(4年・PF)らが欠場という苦しい状況での戦いになった。

1Qから筑波大は外のシュートが安定して決まった。専修大は#12市場(2年・SG)が速攻やスリーポイントで得点を牽引、ゴール下では#13クベマ(3年・C)も強さを見せて、前半は付かず離れず。しかし筑波大はスリーポイントが好調で、2Qに入っても次々に気持ちよくシュートが沈んだ。最後は#31小川(2年・PG)が抜群のスピードで専修大ディフェンスを抜いてレイアップを決め、前半は34-40。

3Qの立ち上がりは#12市場の連続得点や#14鈴木(4年・PG)のフリースローで専修大が追い上げ、またディフェンスでも筑波大から24秒を奪うなど、奮闘を見せる。筑波大にターンーオーバーやファウルが続くうちに2点差まで詰め寄った。しかし筑波大もディフェンスが締まり、#28浅井英矢(2年・PF)のドライブ、#92中田(4年・PG)のスリーポイントのフリースロー等で再び専修大を引き離し、47-53。

専修大はスタメンに入っている#12市場が安定した働きを続けている。この試合では17得点。

筑波大の6点リードで4Qはスタート。互いに激しいディフェンスでなかなか得点が動かないところから、専修大は残り3分、#6上村(2年・SF)のスリーポイントが決まり57-57の同点に。しかしその先はバックパスやファウルなど、簡単にはバスケットをさせてもらえない。筑波大も得点が伸びない時間が続くが、#7浅井修伍(4年・PF)のフリースロー、そして#31小川のシュートが決まって残り1分半でなんとか3点のリードに成功する。だが専修大も粘る。#10喜志永(4年・PG)が勝負強いスリーポイントを沈め、残り32.9秒で再び60-60の同点とした。ツーポゼッションが可能な残り時間、まずは筑波大#31小川から#7浅井修伍へのパスが渡り60-62。残り14秒、専修大は最後のオフェンスは#14鈴木がドライブでこじ開けに行くが、これが決まらず。このあとボールを確保した#31小川が早めにボールを投げ上げ、専修大に渡ってあわやという場面もあったが、逃げきって勝利した。

専修大は苦しい台所事業ながら、粘り強く戦い、さすがの部分を見せた。最後まで諦めない姿勢は今年のチームの大きな特徴だ。一方の筑波大は外のシュートが好調で、リバウンドでも粘った。筑波大は今リーグではこのホームゲームを含め7試合を筑波大で開催したが、すべてに勝利。ホーム開催の利を活かした。

筑波大#31小川のペネトレイトは簡単には止められない。この試合では大事な場面でのアシストも大きかった。

大東文化大は重い試合ながらも中央大に勝利

筑波大会場で行われたもう1試合、大東文化大中央大の対戦は、大東文化大学が勝利した。前日に東海大のホームゲームを戦った大東文化大は、一夜明けて今度は筑波大に移動という過酷なスケジュール。東海大戦で足を痛めた#21富山(2年・PF)が欠場、#34クリバリ(3年・C)もベンチには入っていたが最終的にDNPとなった。

試合は1Qに#25山内(2年・SG)、#7高島(4年・SG)ら大東文化大のシューター陣が気持ちよく得点を決めていき、一気に引き離した。しかし中央大に対して途中からスモールラインナップで対応すると、中央大が持ち味の得点力を発揮。#42山崎(1年・C・明成)ら、下級生も奮闘して追い上げていく。それでも終始10点ほどの点差をつけて大東文化大がリードし、50-63。この日、日本大の敗戦で順位を4位に戻した。中央大の順位は変わらず7位。

大東文化大#9田中は13点12リバウンド。ルーキーながら安定してタフなプレーを続けている。

【勝敗】2022.10.23第21節終了時点

1位       白鷗大                 18勝3敗/勝ち点39
2位       東海大                 17勝4敗/勝ち点38
3位       専修大                 16勝5敗/勝ち点37
4位       大東文化大          16勝5敗/勝ち点37
5位       日本大                 16勝5敗/勝ち点37
6位       筑波大                 12勝9敗/勝ち点33
7位       中央大                 11勝10敗/勝ち点32
8位       日本体育大          10勝11敗/勝ち点31
9位       神奈川大              9勝12敗/勝ち点30
10位      拓殖大                 7勝14敗/勝ち点28

—————入れ替え戦進出ライン———-

11位      明治大                 7勝14敗/勝ち点28
12位      早稲田大              4勝17敗/勝ち点25

—————自動降格ライン——————

13位      国士舘大              3勝18敗/勝ち点24
14位      青山学院大          1勝20敗/勝ち点21

※今年度のリーグは勝ち点方式で争われる。勝者に2点、敗者に1点、棄権・没収の場合は0点、新型コロナウイルス関連で活動休止となった場合は不戦敗となり勝ち点1、対戦校に勝ち点2が与えられる。同率の場合はゴールアベレージ、当該チーム間の勝ち点など、大会で定める方式で順位を決定する。

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