【2022関東リーグ1部】日本大と専修大は崩れず無敗で首位を堅持/青山学院大が歓喜の1勝目(第11節/2022.9.10)

2022関東リーグ
1勝目をあげ、抱き合って喜ぶ青山学院大。

3連戦2日目は、上位同士、下位同士の対決が会場を沸かせた。唯一未勝利だった青山学院大が、前節で1勝目をあげた早稲田大に逆転勝利。長い苦闘の果ての1勝に、チームも笑顔に包まれた。無敗の日本大と専修大は、それぞれ競り合いとなるが、勝ちきって11連勝。

青山学院大が早稲田大に逆転勝利、終盤のリバウンドが鍵に

前節、ようやくの1勝をあげた早稲田大は、0勝の青山学院大と対戦。立ち上がりは#13星川(3年・F)のシュートが好調で一気に1-13と差を広げたが、青山学院大もじわじわ盛り返して1Qは14-23。2Qと3Qは青山学院大がこの10点ほどの差を追いかける形となった。頑張って縮めても2Qの終わりには#12土家(4年・PG)が終了ブザーとともにスリーポイントを、3Qの終わりには#13星川がフローターを決めるなど、早稲田大も簡単には詰めさせないが、4Qで遂に青山学院大に流れが来る。

51-57で入った4Q、青山学院大はディフェンス、リバウンドの頑張りが徐々に効きはじめ、#19野本(3年・PG)のスリーポイント、続けて#35オドゲレル(1年・SG・桐光学園)が速攻を決めて勢いが出てくる。さらには#7進(2年・SF)のスリーポイントに#35オドゲレルのバスケットカウントと、3分で11得点を稼いで同点に追いつく。早稲田大は#12土家が返してすぐさま逆転するが、早稲田大は次第にシュートの精度が落ちていく。一方、リバウンドが確保できはじめた青山学院大が、ここから得点チャンスを連続で得ていき、#20和田(4年・PF)のオフェンスリバウンドや#2漆山(2年・PG)の速攻なども出て残り2分で9点までリードを広げる。早稲田大もあきらめない。残り1分40秒からはバスケットカウントにスリーポイントと、すべて3点プレーで決めていく。しかしチームファウルが溜まっていた早稲田大からフリースローを得た青山学院大が最低限を決めていき、逃げ切って79-77。11試合目にして初白星。チームが歓喜し、主将の#6菅野の目に涙が光った。

青山学院大は#20和田が終盤中に攻めて10点。#7進とともにリバウンドでも奮闘。

日本大と専修大は終盤の勝負際を譲らず11連勝

ここまで全勝を続ける日本大と専修大は、終盤の競り合いを制して強敵を退けた。

日本大は勢いある中央大65-68の3点差の勝利。#12コンゴロー(2年・C)のインサイドの強さでリードして試合に入ったが、2Qには中央大のディフェンスに阻まれて得点が鈍ると、27-28と1点差にされて前半を終える。3Qも同点の競り合いとなり、勝負の4Qは中央大が序盤に逆転するが、日本大もすぐに返して激しい攻防となる。山場となったのが残り4分。1点差に迫る中央大に対し、日本大は#20矢澤(4年・PG)が連続スリーでこれをしのいで差を広げる。中央大は#2内尾(3年・SG)、#28濵野(4年・G)が何度もドライブをねじ込み、#21渡部(4年・SF)が勝負強いスリーポイントを沈めるが、逆転はできず、日本大が振り切った。

1部リーグの中で最も怪我人が多いのが日本大だ。長期離脱しているのは#3米須(2年・PG)、#51一戸(2年・PG)だけだが、あとは#22飯尾(4年・SG)を筆頭に序盤からベンチメンバーが多数抜けたり戻ったりという状況で戦っている。それでも大黒柱#12コンゴローを中心に連勝を続けてきた。1巡目、残る2試合は大東文化大と専修大という強敵が相手。現有戦力でどう戦うかが見ものだ。

日本大は#12コンゴローがチームを牽引する。ここから続く留学生同士の対決に注目が集まる。

専修大大東文化大は、こちらも4Qの攻防が大きなカギだった。点差は大きくないものの、大東文化大は前半から追う形。インサイドで#34クリバリ(3年・C)、#39アブドゥレイ(1年・C・中部第一)のファウルトラブルに苦しんだ。3Qにはミスも相次ぎ、53-38と15点を引き離されてしまう。

しかし4Q、大東文化大はゾーンで専修大のミスを誘い、追い上げを開始すると、5分で53-50の3点差に詰め寄る。専修大はターンオーバーやオフェンスファウルなどが続き、この5分間ノーゴール。大東文化大は#25山内(2年・SG)が内外で果敢に挑んで得点を重ね、残り2分で2点差。しかし逆転をかけるスリーポイントが決まらず、専修大にファウルを与えてしまう形になると61-55。専修大が追い詰められながらも我慢の勝利。大東文化大はあと一歩が及ばず3敗目。

大東文化大は#34クリバリが4ファウルとなりつつ粘った。専修大は#13クベマが17点14リバウンド。

東海大、拓殖大が最終盤の局面で勝ち切る

この日は競り合う試合が多く、東海大明治大は互いに得点ができないロースコアゲーム。点が入らないながら残り3分まで同点で競り合うが、終盤は東海大のディフェンスの前に明治大のミスが続き、53-50と3点差で東海大に軍配が上がった。東海大はスリーポイントが1本しか入らず、相手を引き離せないうちに、後半はリードされる展開に。しかしディフェンスの圧力で明治大のミスを誘い、勝利した。

今季から出番を得ている東海大#7前野が13リバウンドで健闘。

拓殖大国士舘大の2勝同士の戦いは、4Qで熾烈な点の取り合いが繰り広げられた。シュート力の高い両者は立ち上がりから点を入れあったが、次第に拓殖大が抜け出し、3Q終了時には69-54とリード。しかし4Qに国士舘大がシュートやリバウンドで粘り、追い上げるとシーソーゲームになった。拓殖大は#42益子(4年・SF)や#45隈元(4年・SG)、国士舘大は#13本多(4年・PF)と#34木島(2年・SG)を中心にした得点で互いに譲らず、残り1分12秒に国士舘大#3佐藤(3年・PF)のオフェンスリバウンドからのシュートで75-75。しかし残り31秒、国士舘大#25鍋田(3年・PG)がアンスポーツマンライクファウルを取られ万事休す。最後は#24ユセフ(3年・C)の得点で78-75。拓殖大が辛くも勝利して3勝目となった。

拓殖大は#45隈元がリーグ戦は好調。内外からの攻撃で得点を量産している。

【勝敗】2022.9.10 第11節終了時点

日本大   11勝0敗/勝ち点22
専修大   11勝0敗/勝ち点22
大東文化大 8勝3敗/勝ち点19
白鴎大   8勝3敗/勝ち点19
東海大   7勝4敗/勝ち点18
中央大   7勝4敗/勝ち点18
神奈川大  6勝5敗/勝ち点17
筑波大   5勝6敗/勝ち点16
日本体育大 4勝7敗/勝ち点15
拓殖大   3勝8敗/勝ち点14
明治大   3勝8敗/勝ち点14
国士舘大  2勝9敗/勝ち点13
青山学院大 1勝10敗/勝ち点12
早稲田大  1勝10敗/勝ち点12

※今年度のリーグは勝ち点方式で争われる。勝者に2点、敗者に1点、棄権・没収の場合は0点、新型コロナウイルス関連で活動休止となった場合は不戦敗となり勝ち点1、対戦校に勝ち点2が与えられる。同率の場合はゴールアベレージ、当該チーム間の勝ち点など、大会で定める方式で順位を決定する。

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