【2022リーグ】第98回関東大学バスケットボールリーグ戦・1部リーグが開幕! 全14チームによる頂点への長い道のり(2022.8.20)

2022関東リーグ
中央大は追い上げられつつも、東海大を振り切り、勝利でリーグをスタート。

過去最大の“14”チームで1部リーグがスタート

関東大学バスケットボールの秋シーズン、リーグ戦が早くもスタートを切った。まず開幕したのは1部リーグ。今季、過去最大の14チームによる2度の総当たり戦を実現するため、これまでより早い8月20日に開幕した。ここから2ヶ月半、週末のみならず平日にも試合を行い、全26試合でリーグ王者を決める。

10数年ほど前は1部が8チームだったことを考えると、1部リーグは倍近くにまでふくらんだ。試合数が増えればそれだけ勝つのは難しくなり、また26試合を戦い抜くためのコンディショニングにも気を遣う。新型コロナウイルス流行の第7波の中、日頃の体調管理も含まれるため、神経を遣うことになりそうだ。9月は天皇杯ブレイクで2週間の休息期間ができるが、大東文化大・白鴎大・筑波大は県の代表として一次ラウンドで北海道への遠征があり、9月以降は授業も始まってくる。このスケジュールでいかに疲れを残さず、安定して戦い抜くか、チームの総合力が問われる。

なお、1部より2チーム少ない2部リーグは8月末、3部リーグは9月上旬からスタートする。今季のレギュレーションだが、1部は下位2チームが自動降格、11位と12位は2部との入れ替え戦に進む。

春の覇者・専修大は国士舘大を倒して白星スタート。2度目のリーグ制覇なるかに注目。

熾烈な戦いが予想される、2022年の1部リーグ

長期におよぶリーグ戦は、トーナメント戦とは異なる戦い方が必要になるが、かといって余裕を持ちすぎるわけにもいかない。現在の大学界には絶対王者と言いきれるチームはない。それを示すようにここ数年、関東で大事な3つの大会(春のトーナメント・秋のリーグ戦・冬のインカレ)で2つ以上を獲得したチームは少ない。コロナ禍となって以降、2020年はオータムカップ(リーグ戦の代替試合)とインカレの2つを東海大が取ったが、それ以降の主要大会の勝者は以下のようになっている。

【2021年】
トーナメント/日本大
リーグ/東海大
インカレ/白鴎大

【2022年】
新人戦(2021年延期分)/大東文化大
トーナメント/専修大
(新人戦/日本体育大、新人インカレ/大東文化大)

2021年度の新人戦は、延期となったために2022年度の新チームが始動してからの大会で、実質主力の2・3年が主体だった。新人戦とはいえ大東文化大の実力は確かで、7月の新人インカレも含めると、今季は2冠を果たした唯一のチームとなる。この他にも、代表選手が多いものの、ロスターに欠けが多かった筑波大も、怪我人の順次復帰が見込まれるため見逃せない。また、短期間でグッと伸びるのが学生バスケの特徴であり、戦ううちに頭角を表すチームや選手が出てきて、試合を面白くしてくれるかもしれない。

この20年ほどでこれほど“群雄割拠”という言葉が似合う年はないかもしれない。11月に勝者として笑うためには、気を抜けない一戦一戦が続いていく。

3月の新人戦と7月の新人インカレを制した大東文化大。今年はチーム内競争が熾烈=チーム力にもなっている。

前回覇者の東海大は中央大に破れ黒星スタート

リーグ初日は越谷総合体育館で7試合が行われた。緒戦はどこも固いとされるが、全体的には引き締まった立ち上がりとなった。

最初から大きな差がついた試合は少なく、競り合うシーンもたびたび見られる試合が続いたが、中央大は昨年のリーグ覇者・東海大を破って緒戦を白星で飾った。中央大はこれで3月の新人戦、5月のトーナメントに続き、東海大に今季3勝。一度もリードを奪わせずの勝利だった。2戦目は拓殖大との対戦になるが、こちらは苦手としているチームだけに、どのような戦いになるかが注目だ。一方の東海大は2戦目で強敵の大東文化大と対戦する。

筑波大青山学院大の試合も4Qまで競り合った。激しいディフェンスを仕掛ける青山学院大に対し、筑波大は1対1で打開していくが、終盤のリバウンドで流れを持ってくると最後は突き放した。怪我で長期欠場を強いられていた#2木林(3年・PF)が1年以上ぶりに大学の公式戦に復帰。センター不足に悩んできたチームの救世主となるかに注目だ。

昨年リーグ2位の日本大神奈川大の激しいディフェンスに対し、突き放せない時間帯が長かったが、#12コンゴロー(2年・C)をはじめ、高さを軸に最後に差を開いた。7月の新人インカレの怪我で#3米須(2年・PG)、#51一戸(2年・PG)が長期欠場となる日本大だが、上級生は安定しており、6月と7月の新人戦で経験を積んだ選手の起用も見られた。チームとして全体での底上げに期待がかかる。

日本大は大黒柱の#12コンゴローを軸に、#22飯尾、#8陳岡ら上級生がチームを引っ張る。
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