第15節、首位の専修大相手に、明治大は2Qからエンジンがかかった。1Qは専修大にインサイドでやられたが、2Qになると持ち味のシュートが入りはじめ、ディフェンスから何度もターンオーバーを奪い、リードを得た。ディフェンスはいいチームだが、全員が打てる選手たちだけに、シュートが入ってくるとさらに良さが発揮できる。特にこの日、チームで決まったスリーポイントシュートの7本のうち、4本を決めた#21田邉の存在は大きかった。これまで何度もクラッチシュートを決め、枚挙にいとまがないほどだが、田邉のシュートはこの試合でも何度も相手の勢いを削ぐ機会となり、価値ある4勝目に貢献した。
今季は明治大にとって1部復帰初年度。ここまでいいバスケをしながらも、接戦で落とした試合が多い。この勝利を立て直しの1勝とできるか、挑戦は続く。
─見事な試合でした。1巡目のこの対戦(専修大104-51明治大)は大差をつけられた試合でした。
「1巡目はスカウティングの時点で、相手のスリーポイントの確率が2割か1割程度だったので、そこは打たせていいとチームで言っていたんです。でもそこがミスとなって、専修大のシュートが当たって流れに乗られてしまい、ああいう点差になってしまいました。今日はしっかり外のところを意識してディフェンスを頑張れたので、勝ちにいけたんだと思います」
─1巡目を経て2週間の休止期間もありましたが、現在のチームの状態はいかがですか?
「前半戦は途中から疲労が出てきて、プレーもあまり良くない状態になっていってしまいました。でも負けが嵩んでいたんですけれども、1巡目は接戦が多く、その試合を取りきれていない状態でした。休止の2週間ではセカンドユニット、サードユニットのところをしっかり修正して、プレータイムが特定の選手に固まらないようにということをチームでやってきました。今日は少し偏りがありましたが、昨日の白鷗大戦ではうまくタイムシェアができていたし、それもあって今日は最後まで良い動きができたのかなと思います」
─今日の専修大に対する勝利は本当に大きいですね。
「修正をしてきて、それを発揮できたことで、勝ちとしてはもちろん、内容としても競り合いから引き離して勝ちきれたということが何よりも大きいと思います。これまでの反省が活かされたという意味で、今日の試合はすごく良かったと思います」
─みんな良かったですが、田邉選手の24得点、スリーポイントシュート4本のオフェンスも大きかったと思います。
「1巡目は周りのスリーが当たっていたので、そこに自分がディフェンスを引きつけて周りにパスを配って、スリーを打たせるということができていました。しかし次第にシュートが入るチームだということが周囲にもわかってきて、みんなへのディナイも強くなっていきました。だから今は自分でしっかり攻めて、スリーポイントもしっかり狙っていって、ということを考えながらやっています」
─それがしっかり出た試合でしたね。1部リーグはここまで戦ってみていかがですか?
「やはりディフェンスの強度が2部リーグよりも全然高く、自分たちがやりたいプレーも全然エントリーをさせてくれないというのがあります。そういった時に、いかに早く次の動きができるかということが大事かと感じます。ディフェンスは結構通用していると思うんですが、点数を取りきれていないのが課題ですね」
─リーグの立ち上がりは3勝して悪くなかったけれど、確かに次第に対応されて、という感じでしたね。
「ディフェンスは一つの武器なのでそこでしっかり粘って、最後の最後でスリーが当たればこういうゲームになるんですが、なかなかこういう形にできていませんでした。この先はその流れに持っていって、しっかり決めきらないといけないと思っています」
─連敗が続いていたので苦しいとは思いましたが、黙々とやっているチームの様子が印象的でした。
「オフェンスがうまくいかなくても、ディフェンスをやるしかない、という話をしています。4年生が中心になって練習中から発言してくれますし、上下関係もそんなに厳しくなく、下級生もしっかりリラックスしてできているので、4年生がしっかり引っ張ってくれている中でプレーできています」
─リーグは2巡目に入ったばかりです。この先に向けて。
「ディフェンスの部分はブレずにやっていって、得点を取らせないことをしっかりチームでやることが一つ。そしてオフェンスで外が当たれば、こういうゲームができます。その精度を上げていって、今日のような結果を出していきたいです」