【2025関東リーグ戦1部/PLAYERS INTERVIEW】「自分たちはやれる」リーグ戦で見せた成長をインカレで結果に/#4佐伯崚介(白鷗大・4年・SG)

2025関東リーグ

ディフェンス巧者として2年時に頭角を表し、これまで主力としてチームで泥臭い仕事をこなしてきた。春シーズンは怪我もあってパフォーマンスを見せることができなかったため秋には期待があったが、チームは3連敗スタートと苦しい出足となり、もがいた2ヶ月だった。ただ、その中でも佐伯をはじめ4年生が試合をリードしていたのは確かで、若いチームを4年生が引っ張ろうと奮闘していた様子が伺える。

中盤から後半にかけては怪我人を出しつつも白鷗大らしい試合を展開し、最終戦では3位の日本体育大との対戦に勝利し、4位だった順位をひっくり返して3位フィニッシュ。かつてない経験の中で見せた踏ん張りは、得難い経験になったに違いない。

大学で学んだことは数多いが、周囲の人々への「感謝」が最初に出てきた。それをプレーで返すため、集大成となるようなインカレでの働きを期待したい。


試合支えになった佐藤涼成からのアドバイス

─開幕から連敗で入って下位からスタートするなど大変なリーグ戦だったと思いますが、最後は3位で終えました。全体を通してはどう感じていますか?

「最初3連敗から始まって、キャプテンの涼成(リーグ直前に離脱しB1広島に加入した佐藤涼成)がいない中で、やっぱり自分たちもモチベーションが下がっていた部分がありました。でも今までの先輩方が作ってくれた結果や歴史に泥を塗りたくなかったので、しっかり4年生が中心になってやっていこうと確認したんです。新キャプテンの佐古(#30)を中心として、自分たちが助け合いながら戦っていって、こうやって最後は3位まで順位を上げられたことに自分たちの成長を感じています」

─入学時からこんな連敗経験はなかったと思います。佐藤選手が抜けたことで驚いた声も周囲からあったと思いますし、気持ち的にも難しかったのでは。よく立て直しましたね。

「ずっとひたむきに練習をしていたんですけど試合だけではなく、練習中も自分たちのコミュニケーションが取れないというのはありました。でも涼成からのアドバイスも自分は受けていたので、しっかり期待に応えなきゃいけないなと思って頑張ったところはあります」

─佐藤選手からはアドバイスがあったんですね。差し支えなければ内容を教えてください。

「まず“急にBリーグに行くことになってごめん”、という率直な気持ちを自分に伝えてくれました。それで“残りの大学の試合は崚介に託したぞと。どんなときでもお前が強い気持ちでいてくれれば、チームが勝つ方向に進む”というようなメッセージをくれたので、それを毎回確認して試合に臨んでいました」

─毎試合メッセージを確認していたんですか。だいぶ支えになっていたんですね。このリーグ戦は佐伯選手がガンガンいくというよりもボールを拾ったりディフェンスしたり、そういう支えているプレーが印象的でした。

「もっと攻めるときは攻めたいんですが、自分の持ち味はディフェンスとか走ることなので、そういった泥臭いところを忘れてはいけないと思っていました。点は他の選手のところでも取れるので、自分の持ち味を出すとしたらそういうところだなと思ってやっていましたね」


周囲の人々に感謝をしながら、最後までやり遂げたい

─チームとしては徐々に落ち着いてきて、最後に3位に上がって終えました。このリーグ戦の成長点はチームとしてはどういうところだと思っていますか?

「やはり3連敗を克服できたことですね。涼成がいない分、みんながみんな『自分がやるぞ!やるぞ!』という意識がちょっと高すぎて、チームとして必要なことにアジャストができてない部分が多かったんです。でもその3連敗があったからこそ、チームの一人一人が自分のやるべき仕事を理解してプレーするようになってこられたと思います」

─3位まで上がってこられたことはやるべきことを個々が理解して果たした成果という感じですね。そして次はインカレがあります。

「インカレは優勝という目標をしっかり持って、涼成がいなくても自分たちはやれるというところをチームのみんなに感じさせてあげたいと思っています。残りのわずかな時間ですが、一日一日を大事にして、最後はやはり保護者の方や学校関係者、アシスタントコーチの石井さんとか、トレーナーさんにもしっかり感謝していきたいです。そして何より、ヘッドコーチの網野さんに感謝をしながら、最後までバスケットをやり遂げたいと思っています」

─学生バスケットは多くの人が支えてくれて成り立っていると思います。佐伯選手が白鷗大でバスケットをやってきてよかったと思っているところは?

「バスケットというより、人として成長できた部分が大きかったと思います。網野さんをはじめ、大人の人たちの支えがあってこその学生バスケでした。最初、入学してきたときの目標はプロになることでした。ディフェンスが好きで白鷗はディフェンスチームだと高校の先生からも聞いていたので、そういうチームに自分がアジャストできてプレーできたことも良かったと思っています。そしてセカンドキャリアとして体育教員を目指していたので、大学ではその資格を取れたことも目標を達成できて良かったことです。そうしたことを通して人間的に成長してこられたのが、白鷗大学に来て良かったと思っているところです」

─目標をきっちりこなしてきて最後、あとはインカレ優勝を果たすだけですね。

「本当にそうです。頑張ります」

※インタビューは第22戦終了時に行いました。


佐伯 崚介(さえき りょうすけ)
185cm/80kg/SG
土浦日大高


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