【2025関東リーグ戦1部/PLAYERS INTERVIEW】「強みのディフェンスから勝ちを」新キャプテンがチームで目指す勝利/#30佐古竜誠(白鷗大・4年・PG)

2025関東リーグ

春トーナメントの時点で「良くなってきた」という網野監督のコメントもあった佐古。昨年まではベンチ入りした試合は少ないが、今季は春から活躍の兆しが見えていた。リーグ戦ではスタメンとして選手層の厚い白鷗大でメインガードの1人としてプレーし、存在感を高めている。
広島県の呉港高校出身、3年次にウインターカップに出場経験もある。高校時代に日本一になった白鷗大学の試合を見て進学を決意し、一般入学で入部した。持ち味はディフェンスでそこからチームの流れを作りたいというが、オフェンス能力も高い。リーグ戦では14試合を終えて1試合平均9.3点、ゴール下へのアタックは力強く、スリーポイントも確実に決めている。
佐藤涼成が退部したあとはキャプテンを引き継いで練習でもリーダーシップを取っており、周囲と協力しながら4年生としての役割もしっかり果たしたいと意気込む。


ディフェンスを極めようと白鷗大を目指す

─リーグも半ばに入りますが、1巡目の感想を教えてください。

「リーグの最初は結構みんな疲れを感じていて、なかなかコンディションを試合の日までにいい状態に持ってくることができていませんでした。自分たちは関東の上位で争えるチームだと思っています。リーグの入りは今ひとつでしたが、2巡目ではしっかりコンディションを整えてやっていきたいと思っていますし、今はもうコンディション面は大丈夫です」

─リーグ戦直前まで中国でAUBLに参加していましたし、大変だったと思います。どのあたりからリーグ戦に対応していけるようになったと感じていますか?

「やはり1勝目をあげた大東文化の一戦(第4戦・74-68)です。ようやくあそこでみんなが力を出すことができました。ただ、その次の次の青山学院戦(第6戦・79-75)では負けてしまいました。ただ、切り替え自体はすぐできていたので、そこからはそんなにプレッシャーもなく普段の状態になってきていると思います」

リーグ初勝利となった大東文化大戦では11点をマーク。接戦を競り勝った。

─佐藤選手が抜けたこともあって佐古選手の出番が増えていますね。とはいえ、層が厚いチームなのでここまでそんなに出番はなかったと思いますが。

「そうですね。去年はなかなか試合に絡めず、ベンチにいても応援している状態でした」

─そうするとここまで努力の日々だったと思いますが、そもそも白鷗大に来たきっかけは?

「自分はもともと推薦ではなく、一般で入ってきました。高校時代、白鷗大が日本一になったのを見て、またディフェンスのチームだということも知って、自分はディフェンスが得意だなと思っていたので、ここでやってみたいなと思ったんです」

─日本一のチームゆえに競争も厳しそうです。この春から出番が増えて、網野監督もトーナメントでほめるコメントをされていました。

「監督が求めているのはやはりデフェンスができる選手です。ディフェンスを重点的に意識して、入りはバチバチにディフェンスをして入っていくようにとやっていました。だから4年になってプレータイムを勝ち取れたのかな?」

─ディフェンスを好きだという選手はどちらかといえば少数派だと思います。何がきっかけでそうなったのでしょうか?

「中学生の頃、ディフェンスメインのチームだったので、練習を頑張って、そこから上手くなりました。相手に合わせるディフェンスなんかはそうやってできるようになってきたと思います。大学に入ってからはトップ選手と一緒にやるわけで、そこにも対応できていたので、やっぱり自分の強みはディフェンスだなと感じるようになりました」

日本体育大の#1コネを抜いてアシストを出す。高校時代はフォワードだったが、大学ではPGに。

キャプテンとして責任を持ちつつチームで勝っていく

─1巡目最後は日本体育大戦(第11戦)でしたが、ディフェンス巧者の月岡選手(#21)を守ってターンオーバーを奪ったのは見事でした。そして出番を得ただけではなく、4年生として責任も増えましたね。

「涼成(佐藤)がいなくなった分、自分含め4年生みんなが引っ張っていかないといけないチームになりました。今は自分がキャプテンですが、後輩に頼るところは頼って、自分たちでやるところをやっていかないと勝てないと思うので、しっかりバランスを考えてプレーしたいです。4年生同士では自分たちは涼成がいなくてもやれるチームだということを再確認して、勝てるチームを作っていこうと話しています。今の白鷗は誰かがやるのではなく、みんながリーダーシップをとれるチームだと思うので、チームとしてやっていくだけです」

賑やかなベンチで。

─選手層は厚いチームですからね。でもその中でもリーグ戦に入って4年生たちの頑張りはスタッツを見ても感じます。数字でも示しておきたいというところはありますか?

「それはあります。やはりスタッツを残してプロにもつなげられたらなと思っているので」

─佐古選手にとっては大学で4年間頑張ってきて、どういうところが自分にとってよかったと思っていますか?またチームとしてこれから見せたい部分は。

「やはりみんなの支えがあってここまでやってこられたと感じています。だから試合に絡めない人たちの分も頑張らないといけないと思うし、自分が責任を持ってしっかりやろうという気持ちが生まれています。これまでの白鷗は得点源が涼成に偏っているところがありました。でも白鷗の選手たちは一人一人、みんな点が取れる選手たちです。今はボールも回るようになっていて、それぞれに機会が生まれています。その日その日でエースが違ってくる状態になっていると思うので、そういった部分ではまた違う強みとして出していければと思っています」

─個人としてはどのような目標を持っていますか?

「強みのディフェンスからブレイクというところは、これからも徹底的にやっていきます。ターンオーバーを奪って得点につなげていくことで失点を減らして勝ちにつなげたいので、そういった部分を徹底してきたいと思います」

※インタビューは第11戦終了時に行いました。


佐古竜誠(さこ りゅうせい)
178cm/84kg/PG
呉港高

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