【2025関東リーグ戦1部/PLAYERS INTERVIEW】「大きいのは共通認識があること」チームを支えるマルチプレイヤー/#6三浦健一(早稲田大・3年・F)

2025関東リーグ

1巡目から好調を維持する早稲田大はリーグ後半に入っても単独首位を走り続けている。主力の全員がチームになくてはならない選手だが、その中でフォワードからセンターまで、マルチなプレーでチームの大黒柱として存在感を発揮しているのが三浦だ。

1年次より主力として試合に絡んで器用さを見せてきたが、スリーポイントの確実性に加えてゴール下でのぶつかりあいにも強く、ファウルをもらうプレーも多く見られる。#5堀との2名体制のゴール下は特に替えが効かない状況だが、長時間のプレータイムでも崩れずここまで乗り切ってきた。高さで敵わない分は考えながらのプレーで対応し、また得点でも平均17.5点(18戦終了時点)をマークし、まさに大車輪の働きを見せている。


思わぬ敗戦もありながら、終盤も首位に踏みとどまる

─2巡目に入り、3連戦の神奈川大戦(第14戦)で1敗したものの、その後持ち直して再び勝利を重ねていますね。

「その次の日体大戦を見据えて頑張ろうと思っていたんですけど、その前で躓いてしまいました。みんなもあの負けにはピリついたというか、そのせいでメンタル的にやられてしまったのは多少あります。あの試合はリバウンドのところでやられたのが大きかったですね。次の日の日体大戦では同じことをやられないようにしようとチームミーティングで確認して、それがきちんと修正できました。負けた次の日の試合で勝てたのは大きかったと思います」

【2025関東1部リーグ/REPORT】1部リーグ最大規模のホームゲームが東海大で華やかに幕開け・首位の早稲田大は神奈川大に2敗目を喫す/第14戦②(2025.10.11)

─リバウンドというと、三浦選手は本来インサイドのポジションではないけれどかなりゴール下でも仕事をしていますね。サイズは190cmということですがよく戦えています。どういったところがポイントになりますか?

「一つはフィジカルのところです。留学生相手だと差は確かにあって、やっぱりサイズがない分、ボールをもらわれてしまったらどうしても高さやパワーの差で負けるので、もらわせる前に、一工夫、二工夫することを自分の中で心がけています。そんな風にやっているプレーは留学生もマッチアップしていて嫌だと思うし、シュートを外したら自分たちは走るスタイルので、相手も嫌だろうなと思って懸命に走ります。そこは自分の強みとしてもあります」

バスケットカウントやファウルをもらってのフリースローなど、チームに勢いをつけるプレーも多い。

─高さがない部分はどう考えていますか?

「2点はしょうがないなというところはあります。その分リスタートを早くしたり、ボールプレッシャーをかけたりというのは意識しています。でもなんといってもここぞという時にチームで共通認識を持てて動けるのが大きいかなと思います」

─でも本当に他のチームもやりづらいようで、早稲田対策はしてもしきれないという声を他チームから聞きます。2巡目に入っても対応しきれていない印象です。まずよくシュートが入りますし。

「シュートが鍵なので相手チームもボールが入る前で止めようしてくるというか、ファウル覚悟で守ってきます。だからもうそこはもう来られる前にパスを出そうという感じですね。自分も2巡目に入ったら対策されて打てないかなと思いましたが、でもまだ打てています。5人全員が外のシュートを打てるのが大きいと思います」


すべての面でレベルアップした3年目

─チームの共通認識そのものも高まっている感じがしますね。チームプレーに淀みがないですし。三浦選手は得点もかなり取っています。そこも意識しているんですか?

「結果的に取れているという感じです。自分たちのペースでやれていれば打てるタイミングもたくさんできるし、どんどん打っていっているのでおのずと点が取れるっていう流れはあります。もちろん疲労でうまくいかない日もあるし、ゴール下でも入らなくて交代して欲しいと思ったりするときもあるんですけど、でも点はやっぱり積極的に自分が取りにいこうとしているし、クリエイトすることも意識しています」

─チームとしての全体の総合力みたいなものが上がってきてこの結果があるという感じがしますが、三浦選手は大学でどの辺が成長したと思っていますか?もともとマルチで何でもできるプレイヤーではありましたが。

「すべての面でより精度が上がったという感覚です。例えばディフェンスの面では1年の頃はファウルが込むという課題がありました。2年生のときは2部でしたし、1部の様子やレベルが分からない状態でやってきました。3年目の今年は1部に復帰して、スプリングトーナメントやリーグを通して自分がどういう状態かを確かめてきた感覚があります。プレーでもローポストを狙うのか、ドライブか、スリーポイントかという相手にアジャストする部分は成長したと思いますし、1部相手でもちゃんとできているなと思います。でもじゃあ完全に自信を持って手応えがあるかというとまだまだで、この先もっとレベルを上げたい気持ちだけです」

─リーグ戦が終盤に近づいてきて、負けたら優勝できないといった緊張もあると思うんですが、優勝に向けてのプレッシャーは感じていますか?

「特にないです。そもそも1位にいるという感じがしていないのが正直なところです。うちはこれまで常勝チームではなかったので、今は確かに勝ててるんですけど、やっぱりいつどこに負けてもおかしくないなという感覚が続いています。実際この前も神奈川大に負けていますし」

─それでもあと少しで優勝が見えます。

「下級生からここまで残ってきたメンバーが多いので、そこを強みにしてシュートが入らない日こそディフェンスを頑張るとか、そういう共通認識をしっかりやっていくだけです。でも何より、4年生の存在は大きいですしそこと一緒に力を合わせてやっていきたいと思います」


【2025関東リーグ戦1部/PLAYERS INTERVIEW】「追われる中でも自分たちのバスケットを」首位独走も一戦一戦に危機感/#5堀 陽稀(早稲田大・4年・F)

※インタビューは第16戦終了時に行いました。


三浦 健一(みうら けんいち)
190cm/83kg/F
洛南高

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