【2025関東リーグ戦2部/PLAYERS INTERVIEW】1部昇格という結果を目指して「最後まで悔いなくやりきりたい」/#7本山遼樹(法政大・4年・PG)

2025関東リーグ

激しい闘いが続く2部リーグ。1巡目に3敗した法政大は、2巡目は10月19日現在でまだ1敗。ライバルチームの敗戦などもあり18戦終了時点で2位に浮上した。残り4試合には2つの上位決戦があり、まさに最後の戦いを控えている。

今季は#0杉信や#10坂本、#75柳田など下級生の頃から試合に出続けてきた4年生が多いが、本山もその一人。アグレッシブなオフェンスの姿勢と最後まで粘る気持ちの強さで、何度も勝負強いシュートを決めてきている。大学に来てオフェンスを託されたことで、高校時代とは異なるプレー幅を広げてきた。しかしそんなコート上での強気なプレーとは対象的に、4年目は広い視野でチームのことを考え、将来のことについても広い選択肢を持とうとしている。その境地にたどり着いたのは、大学の4年間で自分にとってのバスケットボールと向き合ったからでもある。


1巡目の反省を修正し2巡目につなげる

─1巡目を終えての感触を教えてください。バイウイークなどもありました。

「個人的にずっと1巡目はチームに貢献できていませんでした。でもバイウイークでは自分のパフォーマンスやチームでの修正はあったんですけど、チームに関する反省などに特にフォーカスした感じです。チームとして9試合で3回負けてしまったんですが(東洋大・山梨学院大・江戸川大)、相手どうこうというよりは、自分たちのバスケットのオフェンス・ディフェンスがうまく遂行できてなかったという1巡目でした。その振り返りをして2巡目に活かしていこうとしています」

─リーグ戦の1巡目は難しさがありますね。

「土・日・水とか、月・火とかスケジュールが不定期で、コンディションを作るのが難しかったのは確かです。2巡目は土日のみなので調整しやすいですね」

1巡目終盤の大事な試合だった拓殖大戦は本山のスリーポイントが勝利の流れを作った。

─試合を見ているとディフェンスに集中できている時間帯はいい流れができていたり、自分たちの流れに持っていけているなという感じです。

「僕としてもストロングポイントはデフェンスだと思っています。4年生は全員ディフェンスができるメンバーで、そこに自信を持って4年間やってきていますし、同期の中でもそれは言っています」

─頼もしいですね。今年の法政大は4年生のチームという印象がとても強いです。

「1年生の頃からプレータイムもらっている同期が多いので、その分経験値は高いです。だから下級生が一緒に出た時などは思い切りやらせてあげたたいねとずっと話しています」

─そういったところが3年生の鍋田選手(#25・2部の得点リーダー)がのびのびプレーできているようなところにつながっているのかもしれませんね。
本山選手は1年生の時から結構オフェンスでガンガンいくイメージでもあったんですが、ディフェンスの意識というのはもともと高かったのでしょうか?

「高校の時はガードだったのでコントロールが中心で、ディフェンスとコントロールみたいな感じの役割だったんです。でも大学に来てからオフェンスで絡ませてもらう機会が多かったので、そこが高校時代との違いですね」

#75柳田はインサイドを支え、#10坂本の得点力も頼もしい。#14佐藤は主将としてチームをまとめる。また司令塔の#25鍋田が攻撃を牽引する。

最後だからこそ背負いすぎず集中する

─本山選手はいいところでのシュートなど、決めきれる強さがあると思います。でも自分で得点するだけではなくボールを回しているし、試合を作っているシーンも多いですね。

「シュートという面では、4年生になるときにスリーポイントを打つ役割を任せてもらって、オフシーズンからずっとシューティングにも打ち込んできたんです。でもあまりリーグの最初はそこが自分の中でもしっくりきてなかったので、調子が上がっていませんでした。でもそれもバイウイークがあっていい感じにリフレッシュできたので、気持ちもいい方向に持って試合に入れるようになってきました。またガードとしては1年生のときは自分でオフェンスに行くシーンが多かったんですが、4年間で少しずつバランスというか、それを意識してやるようになってきました。まだ全然できているとはいえないですけど」

─1巡目の悪さを克服してきたところでもあるんですね。やはり最初が悪いと焦ってしまうものですか?

「焦りというよりはリーグ戦もどんどん残り少なくなっていきます。だからこそ皆とも本当に悔いなく最後までやってやろうという話をしていて、いい意味であまり背負いすぎじゃない状況になっていると思います」

─最後だから気負うのではなく、最後だから思い残しなくという感覚ですね。2部は5チームぐらいが競っている状況で例年通り熾烈な状況ですが、勝ち抜くためにどの辺がポイントだと考えていますか?

「対戦相手との相性とかもあるんですが、5位以上を見るとストロングポイントを見せ続けたり、ディフェンスとオフェンスの遂行をし続けられるチームが勝っているなという印象です。うちはそういったことを過去数年経験してきているメンバーが多いので、ちゃんと後輩たちに伝えながらやっていこうとしています。点差をつけられそうになってしまったときも早く自分たちの流れに戻したり、自分たちのディフェンスで粘るということを遂行していくだけです」


大学の4年間はバスケットボールにとことん向き合う時間

─大学バスケでは4年生は最高学年としてチーム作りに責任を持ちます。また、こういうチームを作りたいという目指すところもあると思います。今年の作りたかったチームの理想形に近づいてきていますか?

「近づいてきている感覚はあります。そして本当に同期ともよく話すのが、今年は何が何でも結果が欲しいなということです。とてもいい先輩方がいて、法政大は2年連続入れ替え戦に出られています。2年連続で上の入れ替え戦の経験値を積めているのはうちのチームしかいません。その上でガンガン自分たちのバスケをするというのが僕たちの強みではあるので、結果を出すことこそ目指してきた姿だし、そのために何でもやろうというメンタルを持っていこうと言い合っています。まだまだまだ完全にはできていないとは思うんですけど、入れ替え戦に進出するということはそれだけの実力があるということで、それを見て法政大でバスケをしたいと選んでくれる高校生もいます。結果を出すことでその期待に応えたいし、下の世代に法政大を選び続けて欲しいと思っています」

─憧れの存在として背中を見せていって欲しいですね。学生バスケは本山選手にとってどんなものだといえますか?

「大学生のバスケは人にやらされたりすることがない世界です。4年間をかけて自分にとってバスケットボールがどういうものなのか、ちゃんと向き合える時間だなと思っています。個人的には昨年の入れ替え戦で負けたとき、続けるかどうか迷ったりもしました。そして今も進路についていろいろ考えたり、迷ったりしながら選択している途中です。でも4年間かけてしっかりバスケットと向き合っていく中で、自分の中で確固としたものが作られてきた感覚があります。そしてやっぱり、最後には結果が欲しいですね。悔いがないよう、残りの試合にすべてを出し切りたいと思います」

※インタビューは第10戦終了時に行いました。


本山 遼樹(もとやま はるき)
173cm/73kg/PG
福岡大附属大濠高

タイトルとURLをコピーしました