1巡目でも接戦だった東海大と日本大。このときは僅差の競り合いから、4Qで日本大がリードを奪って勝利する展開だった。2戦目も激しい戦いが繰り広げられたが、今度は東海大が最後の最後に逆転。激闘を制した。
試合終盤で大きなカギを握ったのが、スリーポイント。前節では0/5と苦戦した#13金近はこの試合3本。しかも4Q残り2分からの2連続スリーは7点差を6点差に縮める価値あるシュートとなった。最後は#7前野の公式戦初というスリーポイントがチームを勝利に導いたが、チーム全体で12本を決めて1点差で日本大を下した。
東海大はチーム全体でもディフェンスの良さが目立ち、疲れているはずの中盤戦であるにも関わらず、豊富な運動量で日本大の動きを止めた。2週間の休止期間に厳しい練習を積んできた成果だが、2巡目は1巡目では負けている中央大戦に続き、日本大にもリベンジを果たし、調子を上げている。この勝利を弾みに2巡目の台風の目となるか。
─最後の最後にひっくり返しました。
「昨日の試合(対中央大戦に65-63で勝利)もすごくタフな試合だったんですが、それを勝ちきりました。その前には1巡目の試合と天皇杯への参加もありましたが、そういう経験を経てチーム力というものがついてきているのが感じられます。チームとしても自信がついてきて、現在は誰が出ても気持ちよくプレーできています。4Qは10点ビハインドで始まったんですが、それでも全員がしっかり自信を持って戦えたことで、こういう結果につながったかと思います」
─1巡目はまだどう戦っていくのか見えない試合もありました。中央大への緒戦負けなどもありましたね。
「去年までの試合を経験しているメンバーがごっそり抜たのが今年です。1巡目も裕樹さん(#24松崎、途中数試合を離脱)がいなくなり、試合経験がない選手が試合に出ていて、その点で慌てている場面がありました。前回1巡目の日大戦も前半は良かったんですが、後半はやっぱりターンオーバーが続いてしまって、逆転負けしています。でもそうした1巡目を終え、今は誰が出ても良いプレーができるようになってきました。次は専修大戦があるので、またそこに向けていい準備ができればなと思います」
─疲れが溜まってきていると思うんですが、ディフェンスを見ているとむしろ動きがどんどん良くなってきています。
「1巡目の休止期間は、僕たちは天皇杯で北海道と愛知に行きました。でもその週の練習では、リーグに入る前と同じようなラントレーニングもこなしたんです。僕たちはインカレを目指していて、そのためにリーグ戦の2巡目目の入りが一番大事だということを、チームでも認識しています。だから天皇杯はありましたが、リーグの休止の2週間をどう使うかということを大事にしていました。体はしんどかったんですが、しっかり全員がまとまってラントレーニングをして、高い強度で練習ができました。天皇杯は最後は勝てませんでしたが(2次ラウンドでB3岡山に73-70で惜敗)、いい試合ができたし、練習もしっかり積んで、全員が体力面で何の心配もなく2巡目を戦えています。コーチ陣を含めて、みんなの協力があったからこそ、今日はこういう試合に繋がったと思います」
─今日の試合に関しては、金近選手のシュートが大きかったです。
「最初は入らなかったんですが、いいタッチで打てていたので、最後は自信を持っていきました。コーチ陣からも『空いたら打っていい』と言われているので、そこは何も心配はなく思い切りよくプレーしています。スリーは中学・高校も打っていて、当時はフィジカルがあまりなかったので、中でゴリゴリプレーするというよりは、外でもらってシュートを打ったり、ドライブをしていたし、好きでしたね。外のシュートに関しては、高校の時にしっかり教えてもらいました。自分としても高2ぐらいからシュートフォームが変わったりして、うまく今の形に持ってこられていると思います」
─今年は外のプレーも増えていますね。代表でも3番プレーを期待されていると思いますが。
「去年は点を取れる選手がたくさんいたので、自分の役割はバックアップとしてチーム内での役割を果たすというのが大きなところだったんです。今年は自分が点を取らないといけないので、新人戦でチームのオプションも大きく変えて、自分が外でプレーできるように、陸さんを含めて考えてくれています。チーム全体がそのオフェンスに慣れてきたかなと思います。昨日はスリーポイントが入らなかったんですが、そういう試合はオフェンスリバウンドとか、中でしっかりプレーをするという風に自分の中で切り替えてできています」
―インサイドの先輩たちが抜け、傍から見るとサイズ的にはインサイドプレーも期待されていそうです
「インサイドに関しては1人では今年は守れないので、その分チームで留学生のところを守らなくてはいけません。リバウンドの練習もほかのチームよりしていると思います。取られてしまう時もありますが、それでもディフェンスを固く守って、失点も今一番抑えていると聞いているので(10/2時点でリーグ1位)、それが今年のチームのカラーなのかなと思います」
─残りの2巡目に向けて。
「タフな試合が続くと思いますが、それでもやはりインカレを獲るのが目標です。あと2ヶ月ぐらいしか4年生と一緒にできる時間はありません。上級生に引っ張ってもらうのではなく、自分たちがしっかり下から押し上げて、4年生を優勝させてあげるというのが僕たちの下級生の役割だと思います。より良いプレーができるように心がけてやっていきたいですし、次の試合からも自分がしっかり点を取っていきたいと思います」