2部リーグ第9、10節は上武大が棄権。前節で駒澤大を倒し、上位を伺う5位のポジションにいたが、順位が後退してしまった。
第9節は順位に大きな変化はなかったが、第10節は見逃せない上位対戦が続き、東洋大、山梨学院大が逆転勝利。駒澤大は痛い連敗。この結果により東洋大が3位に浮上した。2部リーグは残すところあと1試合で1巡目を終了する。
東洋大が明星大に逆転で8勝目、2敗を守る
25日の第10戦、駒澤大会場の3試合はいずれも接戦となった。
上位につける東洋大は4勝で中盤にいる明星大に苦戦。立ち上がりからゾーンが崩せず1Qは23-9と大きく差をつけられる。明星大は#3小口(4年・PG)をはじめシュートが気持ちよく決まった。2Qに入っても東洋大はディフェンスを突破できず、たびたびのトラベリングやファウルをコールされ、なかなかリズムを上げられない。内外とも確率は悪いものの、地道にペイント内で得点を重ねるが、42-30と点差は大きく縮まらないまま後半へ。
3Q、ここでようやく東洋大のシュートが入り始める。開始3分で#5佐藤(2年・PG)、#14長野(2年・SG)が合わせて3本のスリーポイントを沈め、#11先崎(3年・C)のジャンパーも決まる。しかし明星大も#3小口がスリーを返し、#10片岡(4年・PF)の連続得点に#9青山(3年・F)のドライブと、点の取り合いになる。互いに切れずに得点を重ねていくが、精度で勝った東洋大がこのQは20-27と上回り、62-57の5点差で4Qに入ると、開始早々に同点。ここからワンゴールを争う展開となる。東洋大はここで#33秋元(3年・PF)が連続で外のシュートを決めて逆転、明星大はベンチから投入された#44相澤(4年・SG)の連続得点で取り返し、ベンチを沸かせた。#3小口のシュートも決まり5点のリードとなった明星大だが、ここから東洋大は#11先崎がスリーポイントとバスケットカウントを含む3連続得点で再逆転。明星大は持ち味のシュート確率が上がってこず、流れを掴んだ東洋大が79-86。一次20点近く差が開いた時間帯もあったが、逆転で2敗を守った。
東洋大は続く試合で駒澤大が破れたため、3位浮上。第11節には直接対決が待つ。
4Qに逆転した山梨学院大が延長戦に持ち込み駒澤大に勝利
1巡目終盤に向けて続く上位決戦の一つ、1敗の山梨学院大と2敗の駒澤大の戦いは、延長にもつれ込む熱戦となった。
この日の駒澤大はシュートが好調。#41松本(4年・PF)のスリーポイントを皮切りに、#3田中(2年・PG)が4連続の得点を決めて一気にリードを得る。山梨学院大は#67武内(3年・SG)が厳しいマークに遭い、ボールを持つことが難しいが、それ以外の選手が得点し、1Qは19-17と迫った。2Qも駒澤大は好調。1Q最後にスリーポイントを決めた#1清水(3年・SG)が2Qの開始早々に2連続、そのあとも#18髙橋(4年・SF)の3連続、#4石川(2年・PG)、#81大矢(3年・SG)も続き、2Qの30点のうち、なんと8本、24得点をスリーポイントで稼いだ。山梨学院大も#2カボンゴ(3年・C)、#90野溝(2年・PG)のスリーポイント、#62茂木(2年・PF)のバスケットカウントなど3点プレーで返し、残り2分でようやく#67武内の最初のスリーポイントが決まる。前半は49-38と駒澤大リードで終了。
3Q、山梨学院大が反撃する。#2カボンゴを使いペイント内で次々に得点すると、点差がみるみる縮まっていった。2点差まで詰め寄られた駒澤大だったが、終盤になって#3田中、#1清水のスリーポイントが決まって逃げる。山梨学院大は#5後藤(4年・PG)が2本のスリーポイントやアタックで返し、66-62で4Qへ。
4Qは開始早々、当たっている#5後藤のスリーで幕を開けた。駒澤大はファウルや速攻のミスもあってやや得点が止まり、その間に山梨学院大は#2カボンゴのオフェンスリバウンドからのシュートで、開始3分、この試合初めて逆転する。さらに#67武内がスリーポイントのフリースロー獲得、続いて2本目のスリーがここで来る。しかし駒澤大は全員が当たっている状態。#81大矢がここから2本のスリー、フローターや速攻で巻き返し、残り約1分で84-79の5点リードに。しかし切れない山梨学院大は残り41秒から#90野溝のスリー、さらに残り4秒で#5後藤のタフショットが決まり84-84。延長戦に突入した。
残りの5分も熾烈な点取り合戦が続いた。駒澤大は#3田中が思い切りのいいアタックを見せ、山梨学院大は#67武内、#90野溝、#5後藤で取り返しシーソーゲームに。しかしディフェンスで踏ん張り、確実にシュートチャンスをものにしていった山梨学院大は1点を争う状態から、残り1分半で#67武内のミドル、さらにはフリースローで流れを掴む。駒澤大も残り22秒で#41松本が難しいシュートをねじ込むが、残り時間のファウルゲームで追いつくことができず95-98。山梨学院大が逆転で勝利し、1敗を守った。駒澤大は痛い2連敗。
決まったスリーポイントは駒澤大15本、山梨学院大10本。先週の2試合はやや重かった駒澤大はここ一番に集中。ディフェンスでは武内をフェイスで守り、ターンオーバーを何度も起こさせた。しかし山梨学院大も全員が点を取れるチーム。持ち味でもあるディフェンスで粘り、この日は主将の#5後藤が27得点。スリーポイント4/4と勝負強かったのをはじめ、ほぼ全員が得点し、チームで大事な試合を勝ちきった。
駒澤大は前節の上武大戦に続く敗戦で3敗目。1巡目最終戦は3位の東洋大というこれまた大事な戦いが待つ。
粘る埼玉工業大をかわし関東学院大が4勝目
3勝の関東学院大と2勝の埼玉工業大の負けられない一戦は、点差がつかない前半、埼玉工業大のアグレッシブな攻撃が目立ったが、最後は関東学院大#21野内(2年・SG)のスリーポイントが決まり、41-38と関東学院大が逆転。後半勝負となるが、3Qも勝負は拮抗。留学生のいる関東学院大に対し、アウトサイド中心の埼玉工業大がやや追いかける形になるが、関東学院大はフリースローを得ていくものの、大きく引き離すことができないでゲームが進行。埼玉工業大は速攻、最後は#33會田(2年・SG)のスリーポイントで56-54と食らいついて4Qへ。
4Q、関東学院大はゴール下で得点を重ね、一時10点近いリードを得るが、粘る埼玉工業大は残り約1分で3点差に迫った。残り10.4秒、関東学院大は#12ケイタ(4年・C)がファウルアウト。しかしそれで得た#20加納(3年・PF)のフリースローは1本しか入らず、関東学院大にシュートを決められると74-70。そのまま関東学院大が逃げ切り4勝目。埼玉工業大は速い攻撃とアウトサイドで最後まで攻め続けたがわずかに届かず。
【勝敗】2022. 9.25 第10節終了時点
山梨学院大学 9勝1敗
江戸川大学 9勝1敗
東洋大学 8勝2敗
駒澤大学 7勝3敗
順天堂大学 5勝5敗
法政大学 5勝5敗
上武大学 5勝5敗
明星大学 4勝6敗
関東学院大学 4勝6敗
埼玉工業大学 2勝8敗
東京成徳大学 1勝9敗
立教大学 1勝9敗
※今年度のリーグは勝ち点方式で争われる。勝者に2点、敗者に1点、棄権・没収の場合は0点、新型コロナウイルス関連で活動休止となった場合は不戦敗となり勝ち点1、対戦校に勝ち点2が与えられる。同率の場合はゴールアベレージ、当該チーム間の勝ち点など、大会が定める方式で順位を決定する。