24節を終了した時点で、3位につける専修大。１巡目は順調に勝ちを重ねて首位ターンとなったが、終盤戦は怪我人が続き、苦しい試合が終盤になって続いている。第20節からは＃44米山（３年・PF）が欠場。その穴を埋めているのが秋リーグからベンチに入る＃６上村だ。
欠場者が増えるに従い、競り合う試合が多くなっているが、ここで活きているのが上村得意のシュート。要所の得点がチームの助けとなっている場面も多く、大東文化大戦では逆転の１本を決めた。同期の２年生では＃16淺野、＃12市場がすでに長時間のプレータイムを得ており、＃當山も徐々に登場場面を増やしている。このリーグ戦で初のベンチ入りを果たした上村は「１年目のようなもの」と自身の立場を語るが、次世代の専修大を担っていく存在となるため、大事な経験を積み上げている。
─強敵との対戦が続く終盤戦、まず大東文化大戦での大きな勝利となりました。
「現在、チームに怪我人が多い状態にあります。これまで10分ぐらいのプレータイムをもらっていましたが、でも自分のポジションはいつもジャバ（＃44米山）さんが支えてくれていました。だからジャバさんがいなくなった時に、チームがジャバさんに甘えていて、その存在が想像以上に大きかったことがわかりました。ジャバさんがいないことを埋められていなくて、筑波大戦（10/23第21節）で負けましたし（62-60）、チーム的にも受け止められていませんでした」
─それでも、米山選手が欠場以降は上村選手のシュートがよく決まっています。
「いやでもジャバさん程の存在感はないし、まだ全然チームに貢献できていないと思います。だから筑波大戦では負けてしまった気がします。でも喜志永さん（＃10）や悠斗さん（＃14鈴木）が『おまえがどんどんやっていい』と言ってくれて、ちょっとずつやりやすくなってきました。自分が積極的にやることで同じ２年生のケニー（＃16淺野）や市場もやりやすくなるし、2年生同士のコミュニケーションも取れて、どんどん良くなってきている感じはします」
─やれるという自信はありましたか？
「自分はシュートが得意ですが、ジャパさんみたいにフィジカルがずば抜けているわけでもないし、ダンクも毎回できるような身体能力も持っていません。だからチームに貢献するとしたら、ちょっとしたリバウンドやルーズボール、あとはスリーポイントの精度を高めることを自分なりに意識してきたので、それが今日はちょっと出た試合だったかなと思います」
─その前の試合でもいくつか印象的なシュートがありましたが、大東文化大戦は勝負どころの残り１分半にスリーポイントから切り替えて決めたフローターも見事でした。冷静でしたね。あそこで逆転し、チームもいける、という雰囲気になりました。
「その前にスリーポイントを入れていて、相手のベンチからも『６番はシュートをどんどん打ってくる』という声が聞こえたので、マークにくるなというのは感じました。そうしたら助走をつけて相手が飛んできていたので、そこはいい感じで切り替えて打てましたね」
─見事でした。２年目となりましたが、どんなシーズンだと感じていますか？
「去年は試合にも絡んでいないし、ベンチにも入っていないので、自分としては今が１年目という感覚です。トーナメントの時もメンバーに入っていません。リーグで自分が入ることによって少しチームが狂うかな？という不安があったんですけど、ちょっとずつ良くなっているのでそれを継続したいです。でも市場やケニーに比べると経験が少ないので、そこは謙虚にやっていかないといけないし、そうしないと（プレーが）悪くなってしまうこともあり得ます。今はたまたま良いかもしれないけれど、気を抜いたら駄目ですね。自分の性格が調子に乗っちゃうタイプなので、謙虚にいきたいです。優一さん（佐々木監督）にも『謙虚になることでいいプレイヤーになれる』と言われているので、意識し続けたいです」
─リーグも残りわずかですが、自身がやるべきことは。
「空いたら打てと言われているので、そのシュートの精度は上げたいです。今日だっていいところで決めているので良さげに見えますが、1/8だしスリーが入っているとはいえません。でも今日の試合はいい経験になったし、こういうシチュエーションを考えながらシュート練習をして、もっと確率を上げていきたいです。チームとしては、怪我でいない４年生もいますが、喜志永さんと悠斗さん、ケイタさん（＃０）という３人の４年生と、３年のスティーブさん（＃13）が引っ張ってくれています。リーグ前の練習ではうまく噛み合わなかったところも今は良くなっていて、そうやって引っ張ってくれる上級生に応えたいです」
