今季の新人で要注目の1人。
高校3年の時点で地元、B1島根の特別指定選手としても活躍し、そのポテンシャルは折り紙付きだ。筑波大に入学早々にチームの主力ガードとしても存在感を放っている。
スピーディな展開からのパスの配給や、自らもアグレッシブにゴールにアタックする姿勢、またラインギリギリでもルーズボールに飛び込む強い執着心は迷いも恐れもないまっすぐさがある。泥臭いディフェンスや早いトランジションスタイルへと移行した筑波大のカラーにもぴったりで、仲澤監督も「言ったことを瞬時に理解してくれる」と絶大な信頼を寄せる。
話を聞いたのは、2巡目の江戸川大戦(第13戦)後。1戦目は僅差で敗れたカードに、2戦目は延長の末に勝利した。金山は43分の出場で奮闘したが、タフな展開を勝ち切った。前回からの修正点、大学バスケットで感じる手応え、筑波大を選んだ理由、そして1部昇格への思いを聞いた。フィジカルや判断面で課題を受け止めながらも、学年にとらわれずチームを引っ張る意識を持つ姿からは、勝利への責任感と成長への強い意欲が伝わってくる。
そしてこのあと、筑波大は第20戦で優勝を決め、次は入れ替え戦が待ち構える。この2ヶ月の積み重ねで得たものを発揮し、1部復帰へと突き進む。
前回の反省を生かした再戦に勝利
─今日の試合は1巡目で敗れた江戸川大との2戦目でした。行き詰まる延長戦となりましたが、前回の反省を踏まえて意識した点はありますか。
「前回は競った展開の中で、フィフティ・フィフティの状態にあるルーズボールやリバウンドを最後に相手に取られてしまいました。そこを修正することと、相手の特徴にアジャストする練習を2週間チームとしてやってきたので、タフな試合でしたが勝ちきれたのはすごく良かったです」

─金山選手は前回ベンチからの出場でしたが、今回はスタメン出場。他の選手にコンディション不良もあった影響で、フル出場に近い長時間のプレーでした。スタメンとベンチスタートで感覚などの違いはありますか?
「ベンチから出るか、スタートで出るかはあまり気にしていません。自分が出た時にどれだけパフォーマンスを果たせるかが大事です。前回は後半にリバウンドが苦しくなった時、自分より背の高い選手が出た方がいいという判断もありましたし、自分の判断ミスもありました。今日はアクシデントでガードが足りない状況もありましたが、長い時間プレーして勝ちにつなげられたのは良かったです」
─大学1年生として初めてのリーグ戦はどんな感触なのでしょう。
「初めての大学バスケになりますが、フィジカルの部分で苦労するかと思っていました。ただ、チームの戦術でうまくローテーションし、ミスマッチを作らないようにすることや、自分から先にコンタクトすることで、今のところ大きくやられている感覚はありません。1年生ということは通用しません。試合に出させてもらっている以上、チームの勝ちに貢献できるよう準備していますし、先輩たちに引っ張ってもらってプレーできていることにも感謝しています」

─むしろ金山選手がチームを引っ張っているようにも見えますね。とてもアグレッシブで牽引力を感じます。
「コート上では学年は関係ないと思っています。ポイントガードというポジションでもありますし、ゲームの中では自分がキャプテンだという気持ちでやっています」
バスケも勉強も高いレベルを希望し、筑波大を選択
─筑波大を選んだのはどのようなところが大きな理由でしょうか。勉強も高いレベルで取り組みたかったからですか。
「勉強もバスケットも、両方高いレベルでやりたいという思いがありました。筑波大には、勉強に取り組みながらバスケットにも全力で打ち込める環境があります。推薦入学の選手だけでなく、一般入試で入ってきた選手も試合に出ていますし、留学生がいない中で強豪チームを倒していくところに魅力を感じて入学しました」
─他の大学も選択肢にありましたか。
「いろいろ考えはありました。ただ、自分にとって大学がゴールではありません。4年間で一番成長できる場所を考えた時に、筑波大学が一番合っていると思いました」

─実際に筑波大に来て良かったと感じる部分は?
「去年から仲澤さんが監督となってチームのスタイルが大きく変わり、ディフェンスからの速い展開を目指しています。それが自分のプレースタイルとよく合っています。自分のプレーを生かしながら、周りには点を取ってくれる選手もたくさんいるので、バランスを磨くうえでもすごくいい経験ができています」
─学びの方はどうでしょうか。両立は順調ですか。
「筑波大は2学期制でまだ夏休みなので、今は試合に集中しています。10月から授業が再開し、勉強しながらリーグ戦を戦っていくことになります。しっかり準備をして、ケアもしながらやっていきたいです」
─2部リーグでは順調に勝利を重ねています。2部から1部へ上がるというのはとても難しく、何度も挑戦して叶えられないチームもあります。金山選手の場合は初めてだからこそ、今は思い切ってやれている部分はあるでしょうか。
「最初は何も知らずに入ってきましたが、先輩方の『絶対に1部に上がる』という気持ちに乗せられたところがあります。自分も今年、絶対に昇格したいという思いがあります。自分は2部に落ちた経験はありませんが、4年生の悔しい思いを晴らし、1部昇格の目標を果たせるように、筑波の一員としてチームの力になりたいです」

金山 颯/かなやま はやて
179cm/67kg
尽誠学園
(2026.9.26インタビュー)




