1年で1部に復帰した山梨学院大。今季の主力は1年時より経験を積んできた選手たちで、安定感の高さが強みだ。齋藤はパワーフォワードでありつつスリーポイントにも強みを持つ、プレー幅の広さが持ち味。チームをたびたび救うシュートを決めてきた。
2021年に2部昇格を決めてから破竹の勢いで1部までたどり着いた山梨学院大だが、現在は選手層も徐々に厚みを増し、今季の1部リーグでは中盤で順位争いを繰り広げた。目標は6位だったが、今季は例年以上の混戦で最終順位は7位。わずかにクリアできなかった部分は次への課題だろう。4年間で得られたものを武器に、ここからもう一段階上を目指していく。
1部復帰で感じる手応えと課題
─1部に戻って迎えたリーグ戦、ここまでの戦いについて、どのような手応えを感じていますか。
「うちは昨年からほとんどメンバーが変わっておらず、昨年の2部優勝で自信をつけることができました。今年は最低でも6位以上に入り、上位進出を目指すという目標を立てていたんですが、思っていた以上に戦えると感じています」
─自信がついた2ヶ月ということになりますね。
「昨年からほぼ同じバスケットを続け、その分、もう1年かけて突き詰めることができました。まだ足りないところはありますが、1部でも十分に戦えていますし、上位を狙える力があると思っています」

─今年のリーグ戦では上位のチームに勝つ一方で、意外な相手に敗れることもありました。今年は特に実力差がなく難しいですが、相性や、その日の調子が関係しているのでしょうか。
「相性が悪いと言われることもありますが、個人の準備やスカウティングなどにも課題があると思います。東海大や白鷗大などのような強豪チームと比べると、僕たちは1部での経験がまだ少ないです。そうした部分で、メンタリティーも十分ではないと感じています」
─それでも齋藤選手のほか、中村選手(#5)、イゴール選手(#98)は1年生から試合に出ています。経験は十分だと思いますが、4年生として経験を重ねるなかで、ご自身が特に力を入れてきたことは何でしょうか。
「入学当初は体が細く、力負けしたり、リバウンドの位置を取られたりすることが多くありました。1部の厳しさを実感し、そこからウエイトトレーニングにも力を入れました。入学したときはチームが1部に上がったばかりでしたが、そこでレベルの高い試合を通じて学べることが多かったです。自分は全国大会の常連校やトップレベルの高校の出身ではなく、大学バスケットについてもよく知りませんでした。だからこそ、1年生からトップレベルのバスケットを学べたことは大きかったです。特に昨年は4年生が少なく、試合に出るのはほとんど自分たち、当時の3年生でした。自分たちがやらなければ誰がやるんだ、という気持ちで取り組んで、自分の役割やプレーでチームを引っ張ることを考えながら続けてきました。それが今につながっているのかなと思います」

進学のきっかけと大学で学んだことの大きさ
─岡山の関西(かんぜい)高校のご出身ですが、進学は古田監督からの誘いがきっかけだったのでしょうか。
「そうです。大学で本格的にバスケットに取り組むかどうか迷っていて、地元の大学で続けることも考えていました。そんなときに古田さんから声をかけていただきました。当時は高校2年生で、山梨学院大学は3部に所属し、2部への昇格が確定したような時期だったと思います。翌年2部に上がり、2部で自分が通用するかと考えていたら、さらに1部に昇格を決めました。さすがに自分が1部でやれるのだろうかと不安も感じました」
─3部のときに誘われて、入学したら1部というのはさすがに驚きますね。昇格を喜ぶというより、むしろ自分が通用するかどうか不安を感じたんですね。
「そうですね。でも1部でさまざまな経験を積ませてもらえたのは良かったと思っています」

─山梨学院大学に来て、バスケット面で最も学べたことは何でしょうか。
「チームバスケットのシステムについてです。チームのシステムをきちんと理解し、それを試合で実践できるかどうかという、バスケットIQの部分を特に学べました。高校時代には、そうしたことを学ぶ機会はなかったし、この大学に来てバスケットをできて本当に良かったと思っています」
─山梨学院大のバスケットスタイルは動きに無駄がないのが見ていて気持ちがいいですが、選手たちが学んだことを実践しているからでしょうね。
大学最後のシーズンに懸ける思いもあると思います。インカレまで、どのように取り組んでいきたいですか。
「正直、勝てないチームはないと思っているので、今よりもっと上を目指したいです。4年間、試合に出てきた中で積み上げてきたものを、最後のインカレですべてぶつけ、勝ち進んでいきたいと思っています」

齋藤 晴/さいとう はる
188cm/80kg
関西
(2026.10.11インタビュー)




