【関東リーグ2023/2部】法政大VS青山学院大の2位争いはオーバータイムの激闘(8戦目/2023.9.13)

2023関東リーグ
#8石田のシュートで延長に持ち込み、沸き返る法政大。

平日開催の8戦目、順位が動く大事な戦いがあった。

国士舘大は全勝を守り首位を維持、勝ち星が伸びず苦しんでいた関東学院大駒澤大を倒し、2勝目をあげた。駒澤大は3連敗。ここ数試合は競り合う試合が続いていたが、関東学院大戦では序盤から差をつけられてしまい、6位に後退した。

劇的ブザービーターからの延長戦は勢いづいた法政大が青山学院大を圧倒

この日最大の注目となったのは、青山学院大法政大の2位争い。法政大が前節で東洋大に競り負けたため、1敗同士となり、どちらも負けられない戦いになった。

立ち上がりは青山学院大が押した。#1細川(3年・SF)のドライブが連続し、ペリメーターも決まる。法政大はミスも続く中、#10坂本(2年・PF)の連続得点で持ち直す。14-11と青山学院大3点リードで入った2Qも、#12広瀬洸生(1年・SF・福岡大附属大濠)、#10槇野(4年・SG)ら、スリーポイントが続いた青山学院大が流れを維持。法政大は守られて仕掛けられない中、終盤に#3今池(4年・PG)のスリーポイントや#7本山(2年・PG)のバスケットカウントで追いかけ、前半は35-29。

青山学院大は#1細川が18得点で引っ張った。

3Q、立ち上がりに#3今池のスリーポイントで迫った法政大は#8石田(3年・SF)のオフェンスリフバウンドなど好プレーが出て点差を縮め、開始4分に逆転に成功する。しかし青山学院大も返してここからはシーソーゲーム。どちらに転ぶかわからない中、残り3分を切ったところから再び青山学院大が勢いづき、再び53-45と引き離して4Qへ。

4Q、立ち上がりは青山学院大が引き離し、10点程度のリードに成功。法政大は#6杉澤(4年・PF)のリバウンドや#10坂本のスリーポイントで粘っていく。青山学院大は開始3分を過ぎたあたりから得点が停滞。反対に法政大がじわじわと差を縮めていくと、残り1分で点差が6と追いつける範囲に突入。法政大はこの勝負どころで#8石田、#3今池のスリーポイントが沈み、残り9.9秒で3点差に。すると青山学院大はリスタートでミスを犯してしまい、残り8.5秒で法政ボールとなる。ここからボールを運んだ#3今池のシュートはタフショット。しかしリバウンドに食らいついて#8石田がブザーとともに放ったスリーが沈むと67-67。試合は延長戦に突入した。

#8石田は13点。スリーポイントは2本。

最後の5分、立ち上がりこそ青山学院大に得点があったが、法政大は#3今池が次々と得点。ディフェンスリバウンドも#74長橋(4年・C)が押さえていくと、残り1分で法政大のリードは6。青山学院大は残り時間で攻撃が実らず、74-81でタイムアップ。法政大が激闘を制して2位浮上。青山学院大が3位に後退した。

法政大にとっては追い上げては逃げられる、という展開が続いたが、#3今池が34点、ブザービーターを決めた#8石田、安定してスコアリングしていった#10坂本が各13点。そして、大事なゲーム終盤でリバウンドが法政大に流れ、チームでは17本の差をつけたことが大きかった。

法政大は終盤、#74長橋がリバウンドを次々に獲得し、15本。流れを掴んだ。

これに勝利した法政大は次の大9節(9/15)で首位の国士舘大と対戦する。1巡目最大の山場をどう戦うかは注目必至だ。青山学院大も10節(9/16)で国士舘大との対戦に臨む。

【INTERVIEW】「もっとチームとしてベターなプレーをするために、4年が重要」チームを勝利に導くも、課題もたくさん/#3今池翔大(法政大・4年・PG)

前節での東洋大に対する負けの反省を胸に挑んだ大一番は、39分の出場で34得点。スリーポイントは6本、アシストも4つ決めた。チームを勝たせる活躍をしたといえるが、喜びつつも「今日はうまくいったから」と反省も隠さない。しかし上位相手の戦いで、接戦を勝ちきったことは大きい。リーグ戦はまだ半分も終わっていない。前の1敗から学び、また後輩の活躍もあって拾った今回の1勝を大事に、次なる大一番に向かう。

─前節、東洋大に2点差で1敗をしてしまってからの、この青山学院大戦でした。

「東洋大戦は、最後に日本自分がフリースローを外したということが悔しいし、それを決めていれば勝っていたということにすごく責任を感じています。でもそれ以上に、そこに至るまでの展開で試合巧者になれていなかったのが反省だと思っていました」

─それを経ての今日の青山学院大戦も難しい試合だったと思います。

「上位チームとの対戦になってくると、向こうもいろいろ対策してきます。そういった中で自分たちのリズムをつかめないという展開でした。今日は何度もここで離されたら負けるかもしれないという展開になりました。最後の最後に自分のスリーポイントが2本入ったのは、ラッキーではあります。でも試合巧者になろうとしている自分たちの目指す方向でいえば、あまり良くない展開でした」

─今日はうまくスリーポイントが入ってくれたからこそ、ということですね。

「スリーポイントを磨いてきたとはいえ、シュートは水物といいますか、確率的にいったら良くて半々のようなものです。そういうことを考えると、本来はもっとペイントだとかディフェンスとかで繋いでいかなければいけません。それができていれば、自分たちのシュートが当たった時に引き離せる展開になっていくと思います。そこはまだまだ課題かなと思います」

─それでも得点面では今池選手が引っ張りました。自分がやっていこうという気持ちでしたか?

「自分に対してディフェンスが来るのは分かっていました。だからみんなには入らなくても打ち続けろと言い続けています。そうやってつないでいって、最後トントンになったところで自分が得点するのが理想です。40分戦う中で、ずっと点数を取り続けるということは難しいことです。下級生の中にも点数を取れる選手はたくさんいるので、もっとチームとしてベターなプレーができるよう、僕たち4年がより良いスペーシングや声かけをしていく必要があると思います。

そして、今日はなんといっても石田(#8)のシュートが本当にありがたかったです。残り8.5秒から最後に自分が打ったシュートは、正直どうなるか分からないと思っていました。でも早い段階で打って、あとの4人に託して、もう1本残り時間で打てるんだったらそれでいいという考えでした。それを石田が決めてくれました」

─自分が責任を持ってシュートを打つけれど、それが駄目でもチームを信じて勝ちにいく感覚だったんですね。連勝で入っている好調なリーグですが、1敗したことはどんな影響がありますか?

「東洋の試合に関しては、少し自分たちが固くなったかなというのがあります。連勝してきた状態で勝たなければいけないというプレッシャーがあったと思うし、逆に一つ負けて少し落ち着けたのかなというところがあります。とりあえず今日はチームを勝たせることができました。でもリーグ戦はまだまだタフな試合が続くと思うので、引き続きチームでディフェンスをして、勝ちを積み重ねていけるように頑張っていきたいと思います」

【第8節終了/勝敗】

1位 国士舘大学  8勝0敗
2位 法政大学   7勝1敗
3位 青山学院大学 6勝2敗
4位 順天堂大学  5勝3敗
5位 東洋大学   5勝3敗
6位 駒澤大学   4勝4敗
7位 東京成徳大学 4勝4敗
8位 明星大学   3勝5敗
9位 上武大学   2勝6敗
10位 関東学院大学 2勝6敗
11位 玉川大学   1勝7敗
12位 帝京平成大学 1勝7敗

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