【2023関東リーグ/2部入れ替え戦】3部1位の埼玉工業大が3戦目を制し、2部復帰(2023.11.10)

2023関東リーグ
1年での2部復帰を決めた埼玉工業大。

【11/10結果・2部入れ替え戦】

東京成徳大学77(12-27,19-16,15-23,31-25)91埼玉工業大学

・埼玉工業大学(2部昇格)
・東京成徳大学(3部降格)

【2部入れ替え戦GAME3】前半からリードを奪った埼玉工業大が2部昇格を決定

2部入れ替え戦、東京成徳大埼玉工業大の戦いは第3戦にもつれ込んだ。1戦目は埼玉工業大がリード、2戦目は東京成徳大がリードしたが、流れを最初に握った方が勝利したが、大3戦は埼玉工業大が1Qから12-27と一気にリードした。2Qからの立て直しをはかる東京成徳大は#37ディアラ(3年・C)を軸に得点していくが、思うように点差が縮まらない。2Qの最後に#3渡部(4年・PG)がスリーポイントのファウルを獲得し、これを3本沈めて31-43。埼玉工業大は#00バシールが3ファウル目を吹かれて前半を終えた。

東京成徳大は最後まで戦い、主将#3渡部もシュートを決めていった。

後半、巻き返したい東京成徳大だが、決めれば決め返され、10点以上先が縮まらない。互いに点を取り合う拮抗状態を破ったのは埼玉工業大。アウトサイドやディフェンスからのスティールなどで、開始5分に点差を広げた。取り返したい東京成徳大だが、ディフェンスではファウルが続く。また相手ディフェンスに苦戦してオフェンスでもミスを犯して引き離されてしまい、結局3Qで46-66と20点差がついた。4Qも流れは埼玉工業大のまま変わらず。最後は互いに4年生たちをコートに送り出し、77-91でタイムアップを迎えた。

埼玉工業大は1年での2部復帰。アグレッシブなオフェンスとディフェンスを持つが、今季はインサイドに#00バシールが加入し、高さという武器を手に入れた。3部リーグも安定して勝ち抜いたが、下級生が多く来季2部注目チームの一つになりそうだ。

2020年から2部に参戦していた東京聖徳大は、3年で3部へと戻ることになった。今リーグは初戦で青山学院大を倒し、東洋大にも勝つなど、1巡目はリーグ戦をかき回す存在だった。


【INTERVIEW】「人として成長できた4年間」さまざまなことを乗り越え、下級生にバトンを繋ぐ/#36門馬 爽(埼玉工業大・4年・主将・SG)

昨年は2部12位。最下位での自動降格は「悔しい」の一言だった。今季は能力の高い下級生も加わり、3部では快進撃。1位で入れ替え戦に臨んだ。3戦目までもつれこんだものの、最後はチームが一体となり、また最後は4年生でコートに立ち、2部昇格で4年間を締めくくった。「いろいろなことがあった」と振り返るが、そのいろいろが成長の糧の一つにもなったのではないだろうか。ホッとしたような笑顔が印象的だった。

─今のお気持ちを聞かせてください。

「目標を達成できたのでとても嬉しいです。1戦目はいい感じにチームで勝てたんですが、2戦目は東京成徳大さんがとてもいいプレーをして、自分たちは逆に飲み込まれてしまった感じでした。3戦目は第1Qから2戦目の第4Qみたいに(※終盤追い上げた)、全員でやるように頑張ろうと意識して、それができたので勝てたかなと思います」

─2戦目はやはり緊張感がありましたか?

「ありました。ちょっと硬かったなと思っています」

─3部リーグではほぼ敵なしでした。リーグ戦はいかがでしたか?

「今回一緒に2部にあがった立教大さんをはじめ、國學院さんや慶應義塾大学など、どこもとても強かったです。フィジカルもしっかりしていて、どのチームが2部に上がってもいいようなチームだったんですが、その中で勝って優勝できたことが良かったなと思います」

─キャプテンとしては、どのようなチームづくりを心がけていましたか?

「全員が一つになって戦えるようにと考えていました。個人個人ではなく、全員で戦えるようなチームにしたいなと。そうしたら最後はAチームもBチームも応援団の人たちも、入れ替え戦にはみんなで一つに団結して臨めました」

─ベンチや応援団の盛り上がりから、良い雰囲気が感じられました。後輩たちには何を期待しますか?

「今年は1年生がたくさん入ってきてくれて、若いチームです。来年はさらにレベルアップして。目標達成できるように頑張ってくれたらいいなと思います」

─ご自身の4年間はいかがでしたか?

「結構いろいろなことがあって大変でした。でも大学でバスケをして、人として大きく成長できたと思います。大学バスケを4年間続けることはすごく意味があるなと思っていて、続けることによって得られるものが多かったと思います。後輩たちも目標をしっかり立てて、それを達成して、来年もみんなが笑って1年を終えられるように、そして笑顔で4年が引退できるようになって欲しいと思います」


【INTERVIEW】「バスケットを学べた4年間だった」最後に2部昇格の責務を果たす/#20加納直輝(埼玉工業大・4年・PF)

鋭いドライブを武器に相手ゴールにアタックし、流れを呼び込むチームの点取り屋。第3戦は27点とスコアをリードした。
高校時代は県大会出場もおぼつかないというところから、大学でもバスケットをする道を選択。2部・3部を経験して苦労もあったが4年間の学びと成長に感謝し、4年生としての責任を果たして、大学界での引退を迎えた。

─2部昇格を決めました。今のお気持ちは。

「1年間、この目標のために頑張ってきたので、それが結果に出てとても嬉しく思います。2戦目の試合は前半で少し上手く試合に入りきれず、4Qには20点差がついてしまいました。今日の試合は1Qからみんなで頑張ってディフェンスをしようと言っていて、それでうまくスタートが切れて、いい流れで試合ができてよかったです」

─非常にアグレッシブなバスケでした。ディフェンスもハードで。また、加納選手はゴールへのアタックも目立ちました。

「うちはディフェンスから流れを作るチームなので、それが特徴だと思います。自分はそういう役割なので、(笑)」

─これで大学でのバスケを終えますが、どのような想いがありあますか?

「大学の4年間はいろいろありましたが、最後の最後で結果に繋がったので良かったと思っています。3部への降格は悔しかったですが、2部に戻るという目標を立ててそこを目指してやってきました。最後の年に2部でやりたかった想いはありますが、自分たちの役目は2部昇格。それをクリアできるように頑張った1年でした」

─4年間で得られたと思うことは?

「高校は千葉の柏陵というところですが、県大会に出るような学校でもなかったんです。だから、バスケットというものをよく知りませんでした。大学でバスケットをしたいと思ってはいましたが、大学に入ってからバスケットの知識やスキルはない状態で入りました。大学に来てバスケットを学んだんですが、それが自分のためになりました」

─それは充実感もありそうです。4年生の仲間たちはどんな存在ですか?

「バスケットはもちろん、プライベートでも仲が良いです。だから今日の最後は4年生で試合を決めたので、よかったです」

─来年2部で戦う後輩にはどんなことを期待しますか?

「2部に昇格すると、相手もさらに強くなると思います。我々は3部から上がってきたということで、どのチームよりも弱い分、たくさん練習をして、どのチームとでも戦えるようなチームになってほしいと思います。期待しています」

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