【関東リーグ2023/2部】国士舘大が法政大を接戦で下し首位は変わらず/順天堂大は3位浮上(9戦目/2023.9.16)

2023関東リーグ
味方のシュートに沸く順天堂大。3位浮上。

2部は9節、10節で上位同士の戦いが続く。

国士舘大は法政大との競り合いから終盤抜け出し全勝を守る

国士舘大は前節で青山学院大に競り勝った法政大と、最後まで接戦となった。

1Q、インサイドの#10ダンテ(4年・C)、アウトサイドの#9大滝(3年・SG)で得点を重ねる国士舘大に対し、法政大は#74長橋(4年・C)が果敢に攻め、速攻も続いて23-22とともに譲らない立ち上がり。2Qになると法政大は#11岡部(3年・SG)が絶妙なバンクショットを何度も繰り出し、#3今池(4年・PG)のシュートも好調で36-42とリードを握る。

4年目となった国士舘大の#10ダンテがゴール下で強さを見せた。

3Qは国士舘大がその流れを奪い返す。シュートが次々に決まると序盤に逆転。しかし法政大も#8石田(3年・SF)のスリーポイントなどでくらいついていった。国士舘大も速攻を連発していいリズムが続き、57-52の5点リードで4Qに入る。法政大は開始約2分に#3今池のスリーポイントで逆転し、そこからシーソーゲームが続く。国士舘大はインサイドの要の一人、#3佐藤(4年・PF)がファウルアウトとなってしまう。残り4分、法政大が5点リードの状況で国士舘大の窮地を救ったのは主将の#25鍋田(4年・PG)。チームを勢いづけるスリーポイントが決まるとそこから波に乗り、国士舘大が逆転。法政大はシュートを打っていくが決まらず78-72

「今シーズン、最後は決め切っているので、そこは自信を持って打っていました」と、チームハイの24点をあげた国士舘大の#25鍋田

勝負どころでことごとく#25鍋田のシュートが決まった。

全勝でここまで来ているが、序盤戦は内容の悪さから「得られているものは何もない」と、厳しい口調だった。この日も課題は感じた中での勝利。「今日も前半はディフェンスは悪く、相手に点を取られすぎて自分たちのペースに持っていけませんでした。でも3Qの入りから、ディフェンスからのブレイクだったりというのが出せたことが大きい」という。

次は青山学院大戦で、こちらも気が抜けない。

「リバウンドでこちらが圧倒できる試合展開をすれば、勝てるんじゃないかと思います。リバウンドとディフェンスを、どの試合でも自分たちのスタイルでやれるように頑張っていきます」

集中し、次の戦いに臨む。

法政大には1年に弟がおり、初のマッチアップは「楽しかった」。ともに25番をつけ、ベンチからも囃す声が上がった。

順天堂大が青山学院大を翻弄し、3位に

青山学院大は上り調子の順天堂大74-87で破れた。

立ち上がりは青山学院大が先行するが、順天堂大は#55戸笈(4年・G)のスリーポイントで追い上げ、15-14とすると、2Qもシュートはもちろん、速攻も続いて一気に抜き去る。#55戸笈が前半だけでスリーポイント5本、21点をあげる活躍を見せた。

3Q、青山学院大のシュートも入ってきて点差を縮めかけると、再び順天堂大のシュートが炸裂。#18津野(3年・PG)のプッシュに、#13中川(4年・SF)のペリメーターや#56勅使川(2年・PF)など、合わせのプレーも見せた順天堂大が10点程度のリードを握っていく。青山学院大はスリーポイントも決まってくるが、単発に終始。ディフェンス・オフェンスとも大きな爆発力は見せず試合終了となった。

順天堂大#13中川は23点。走力、シュート力とも高い力を持つ4年生。

順天堂大は#55戸笈の34点を筆頭に、#13中川が2点、#18津野と#56勅使河原が14点と、主力が納得の活躍を見せた。リーグ序盤に上位チームとの対戦が続いて負けが先行したが、その後は白星を重ねてこれで3位へ。青山学院大は連敗で3敗目、4位へと下がった。

【INTERVIEW】「大事な試合は4年の力で勝ちたかった」その想いを体現して見せた貫禄のプレー/#55戸笈悠稀(順天堂大・4年・G)

青山学院大戦でエースが納得の活躍を見せた。34点、スリーポイントは7/11。注目の選手であるだけに守られ、序盤戦は点数が伸びていなかったが、ここにきて爆発。納得の活躍を見せた。
試合に出るメンバーは誰もがシュートを得意とする順天堂大だが、戸笈のスリーポイントとプッシュ力は、エースと呼ぶにふさわしい。春のトーナメントでも1部の中央大を倒し、東海大とは4点差の競り合いだった。リーグ戦では下級生時は競り負ける試合が多く苦労してきたが、最後の年、チームとしての力も上がってきている。9試合を終えた時点で3位。しかしそこに甘んじず、まだまだ上を目指す。

─素晴らしい試合でした。

「すごく嬉しいです。青学さんは自分たちに比べて身長が高いので、外回りの選手が思い切りよく打って、それを決めないと勝てないなと思っていました。それを決めきることができてよかったです」

─中でも戸笈選手の活躍が今日は素晴らしかったです。

「リーグ戦の序盤はあまり調子に乗れなくて、後輩の津野(#18)や正岡(#7)に助けられてきました。でもこういう大事な試合こそ、自分たち4年生の力で勝ちたいと思っていて、それで勝つことができました」

─今年はマークも厳しいと思いますが、うまく打てていました。

「自分のことをハードに守ってくるチームが多かったのですが、その対応ここまでで経験して、学んでいたのが大きいと思います」

─ここまでの9試合、現時点で3位ですが、どのように感じていますか?

「上位のチームと最初に対戦し、惜しい試合もあって勝ちきれなかった部分はありました。でも今日の試合であったり、留学生がいるチームにも確実に勝てていて、リーグ戦を通して成長できている部分も確実にあります。今年は1位と2位に入らないと1部にチャレンジできないので、何がなんでもそこに入らないといけません。だから今の3位ということにも全く満足していません。ここで止まらず、もっと上を目指していきたいと思っています。1周目で負けた相手には、2週目は絶対負けないという気持ちで頑張りたいと思います」

─戸笈選手は1年から、そして周囲の選手も昨年から出ている選手が多いです。チームの成長はどこに感じますか?

「後輩の選手が去年と比べて思い切りよくシュート打っていますし、アタックしています。そういったところで自分がフリーになる場面が増えていて、周囲の選手のゴール下の合わせなども出てきているので、そういうところが去年よりも チームとして変わっていると 思います」

─今日も合わせが多く、見事でした。そしてまだ戦いは長いです。

「自分たちはディフェンスリバウンドを取ってからのブレイクというのを強みとしています。リバウンドを取った時は必ずブレイクを出して、早い展開に持っていって、自分たちに流を持ってきたいです。留学生へのいるチームにはどうしても高さで負けてしまうので、一つひとつのルーズボールやこぼれ球というのをちゃんと拾って、ブレイクにつなげてということに徹すれば、勝てない試合はないと思います。残りの試合、やることを徹底してどんな相手にも勝つ気で頑張っていきたいと思います」

5位〜7位は5勝4敗に3チームが並び、デッドヒート

駒澤大・東京成徳大・東洋大は5勝4敗で並んだ。

4連敗していた駒澤大は1Qで東洋大に17-11とリードされるが、2Qに27点を入れて逆転。その後はリードを守り切って62-79で連敗を止めた。この日はセカンドメンバーが奮闘。負けられない一戦を制した。駒澤大は5位に、東洋大は得失点で7位となった。

駒澤大は#4石川ら、ベンチからのメンバーも奮闘。フリースロー獲得に雄叫びが上がった。

東京成徳大玉川大を圧倒し、こちらも5勝4敗で星の数では競り合う。下のチームとは2勝差があり、この3チームの勝敗は上位にとって油断できないだろう。

また、8位以下は3勝6敗上武大・関東学院大・明星大が続く。第9節は関東学院大が明星大に競り勝った。リーグ序盤の低調なところから調子を上げつつあるところに注目だ。

【第9節終了/勝敗】

1位 国士舘大学  9勝0敗
2位 法政大学   7勝2敗
3位 順天堂大学  6勝3敗
4位 青山学院大学 6勝3敗
5位 駒澤大学   5勝4敗
6位 東京成徳大学 5勝4敗
7位 東洋大学   5勝3敗
8位 上武大学   3勝6敗
9位 関東学院大学 3勝6敗
10位 明星大学   3勝6敗
11位 帝京平成大学 1勝8敗
12位 玉川大学   1勝8敗

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