3連戦最終日。第9節も大事な試合が続いた。
筑波大学会場の白鷗大と東海大の対戦は3Qまでロースコアで互いに守り合うが、東海大が4Qで抜け出し5勝目。筑波大も前半は拓殖大にリードされるものの、後半引き離して東海大と同じく5勝。日本大は青山学院大に大差で勝利して9戦全勝、無敗を守った。
一方代々木会場では接戦続きとなり、観客席が湧く試合が続いた。大東文化大と日本体育大の一戦は、日本体育大のポイントゲッター#23小川(3年・PG)に簡単にシュートを打たせないよう、ディフェンスで押さえていく。それでも22点を上げた#23小川だが、終始リードを握った大東文化大が勝利した。
同率同士の戦いは神奈川大が逆転で明治大に勝利
3勝同士の明治大と神奈川大は最後まで息をつかせぬ接戦となった。
立ち上がりから3Qまでリードを続けたのは明治大。開始早々#24勝山(3年・SG)の連続スリーポイントを含む3連続シュート、#7伊藤(2年・PF)も内外から3連続で得点を決めて明治大が一気に13-5と開く。立ち上がりの悪い神奈川大は必死で差を縮めるが、その都度明治大に返されてしまう場面が何度となく繰り返された。全員がスリーポイントを打て、ドライブにもいける選手が多い明治大は守るのが難しく、ディフェンスの対応が難しい。1Qを24-17リードした明治大は、2Qもベンチメンバーが引き続きリバウンド、シュートが好調。#12針間(1年・SG・福大大濠)や#10結城(3年・PF)の得点が続いてリードを広げ、41-31で前半を終えた。
3Q、ここから神奈川大が奮起。足も動き始めてディフェンスが効いてくると、#5保坂(2年・SG)が持ち味の機動力で得点し、開始6分の#25向(3年・PF)のシュートでようやく同点に追いついた。続くディフェンスで#5保坂がテクニカルを宣告されてしまうが持ちこたえ、51-51の同点で最終Qに入り、残りも10分も大接戦に。立ち上がりで明治大は#31吉村(4年・SG)のスリー、#21田邉(3年・SF)の速攻で先行。神奈川大はディフェンスでミスを誘い、#11工(4年・PF)、#51横山(4年・SG)ら4年生が奮闘。残り6分で3点差を追いかけていく。しかし次第に神奈川大がリバウンドで優位に立ち、#25向の連続得点で残り約1分、65-65の同点になんとか押し戻すと延長戦へ。
その延長戦、リズムを掴んだのが神奈川大だった。#24中島(2年・SG)がドライブからのバスケットカウントで逆転に成功すると、その後はディフェンスで明治大を押さえて得点につなげ、残り1分半で9点のリードに成功する。明治大は#21田邉、#24勝山のシュートで最後まで粘るが、74-84。神奈川大が10点差をひっくり返し、4勝目をあげた。
昨年はトーナメントで神奈川大が、インカレチャレンジマッチでは明治大が勝利した、因縁のカード。スコアリング能力の高い明治大が逃げ続けたが、終盤に神奈川大に捕まえられた。
専修大が強みのディフェンス力で中央大の追撃を阻む
1敗で3位につける中央大は、無敗の専修大に挑み、最後まで粘った。立ち上がりは中央大のシュートが好調で先行するが、専修大はフリースローでチャンスを得て1Qの終わりに15-15と追いつく。2Q、#0ケイタ(4年・C)や#16淺野(2年・PF)の高さを活かしてリードする専修大に対し、中央大は#60蒔苗(3年・PF)のスリーなどで対抗。中央大はリバウンド面で苦しみ、中で勝負できないが、最後は#28濱野(4年・G)のドライブが決まり34-30と僅差で前半終了。
3Q、ゾーンを使う中央大だがじわじわファウルが増えていく。Qの出だしは#13クベマ(3年・C)、交代しては#0ケイタがゴール下で強みを発揮する専修大に対し、1点差までは迫るが追いつけない時間が長く続く。残り2分半、#28濱野のスリーポイントが決まり逆転に成功するが、その後#0ケイタに決め返されるなどシーソーゲームとなり、最後は#10喜志永(4年・PG)のシュートで専修大が47-45とリードを奪い返す。追いつきたい中央大だが、4Q冒頭に#0ケイタのオフェンスリバウンド、ダンクと連続で得点が続いた専修大。中央大は#21渡部(4年・SF)、#60蒔苗のスリーポイントで返し、ディフェンスで粘って引き離されない。残り5分には#47吉田(4年・C)のバスケットカウントで、再び1点差に迫る。しかしここで専修大は#16淺野のスリーポイントとオフェンスリバウンド、#13クベマのシュートで8点リードに成功。中央大は最後まで粘るが追いつききれず66-58。専修大が全勝を守った。中央大は2敗目。
4Qに国士舘大旋風が巻き起こり早稲田大を凌駕
1勝の国士舘大と0勝の早稲田大の負けられない戦いは、最後まで息をつかせぬ展開となった。立ち上がりから攻撃が機能した早稲田大が先行リード。国士舘大はディフェンスで後手に回ってしまい23-14。2Qも早稲田大は#13星川(3年・F)がアタックし、面白いように得点を重ね、外からは#12土家(4年・PG)がスリーポイントでゴールを射抜く。国士舘大は外のシュート中心で速攻も出るが、10点から先が縮まらない。それでも最後に#9大滝(2年・SG)のスリーポイントで42-36として前半終了。
3Qも両者入れ合いが続いてまったく譲らないまま、65-58で試合は4Qへ。取られたら取り返す試合のゲームチェンジャーとなったのが、国士舘大の#15ボンゴ(1年・PF・高岡第一)。Qの半ばからオフェンスリバウンド、ゴール下でのシュートと立て続けに得点し、残り5分で1点差にまで迫った。さらに#34木島(2年・SG)のタフショットが入ると、遂に逆転。互いに入れ合い1点差の攻防が続く中、残り2分、早稲田大#12土家が5つ目のファウルを吹かれ痛恨のファウルアウト。国士舘大がフリースローで再び逆転する。それでも#13星川が返して78-77にする早稲田大だが、残り36秒、国士舘大は#13本多(4年・PF)が守られつつのタフショットを沈め78-79。残り時間わずか、国士舘大は残り8.7秒で#25鍋田(2年・PG)がフリースローを得るも、これを2本外してしまう。リバウンドを確保したのは早稲田大#77石坂(2年・F)。これを前方の#18岩屋(1年・PG・洛南)に送るが、#15ボンゴがカットし、ボールを確保。タイムアップのブザーが鳴り響き、国士舘大が逆転で2勝目を掴んだ。
早稲田大は11本、国士舘大は12本が決まるスリーポイントショーとなったが、終盤勢いを増したのは国士舘大。そしてここまでさほど出番のなかった国士舘大のルーキー#15ボンゴがフィールドゴール7/7、フリースロー1/1の100%の大活躍でチームに勢いをもたらした。
【勝敗】2022.9.4 第9節終了時点
日本大 9勝0敗/勝ち点18
専修大 9勝0敗/勝ち点18
大東文化大 7勝2敗/勝ち点16
中央大 7勝2敗/勝ち点16
白鴎大 6勝3敗/勝ち点15
東海大 5勝4敗/勝ち点14
筑波大 5勝4敗/勝ち点14
日本体育大 4勝5敗/勝ち点13
神奈川大 4勝5敗/勝ち点13
明治大 3勝6敗/勝ち点12
拓殖大 2勝7敗/勝ち点11
国士舘大 2勝7敗/勝ち点11
青山学院大 0勝9敗/勝ち点9
早稲田大 0勝9敗/勝ち点9