【関東リーグ2023/1部】2試合目にして全勝は4チーム、代々木の4試合は手に汗握る展開に沸く(第2節/2023.8.27)

2023関東リーグ
筑波大は東海大との接戦。終盤の#31小川のスリーポイントが決定打に。

1部リーグは2試合を消化して全勝チームは4つとなった。後半の上位グループに残るには、初戦から1勝の価値がとてつもなく大きい。そのため、差がついても最後までどのチームも懸命にプレーする試合が続いた。

開幕2連勝したのは白鷗大・専修大・大東文化大・日本体育大

白鷗大は初戦で筑波大に大勝した日本大と対戦。立ち上がりから日本大に気持ちよくシュートを打たせず、ロースコアで試合は推移した。日本大はフィニッシュの確率が上がらず2Qに7点の失速。守られてタフショットが続き、リングをわずかに外れてこぼれるシュートが多かった。フラストレーションがたまる中、4Qには#12コンゴロー(3年・C)がファウルアウトに。相手ディフェンスが緩んだところでようやくアウトサイドが入り、このQだけで29得点をあげたが、65-61で4点及ばず。

そのほか連勝したのは日本体育大学会場で試合のあった3チーム。こちらも粘り合いの試合で、専修大明治大が、日本体育大中央大が食い下がる試合を見せたが、専修大、日本体育大、大東文化大が2連勝を飾った。

白鷗大はセカンドメンバーの3年生の安定度が高まってきた。#8陳岡流羽は日本大戦で15得点。ディフェンスでも#3米須をマーク。

前半戦の最初の4試合が大事─白鷗大・網野友雄監督

上位チームにほとんど差がない戦国時代に突入している1部リーグ。また、後半戦は上位と下位に分かれる初のレギュレーションは未知の世界でもある。

連勝スタートの白鷗大・網野監督「出だしの4試合が大事」という。

「今年は1巡の対戦をしたあとに上位と下位に分かれるレギュレーション。でも絶対上位にいかないといけない。そのため、序盤の4試合で良い結果を出さないと、残りで勝敗にドキドキしながら試合をしなくてはならない。そのため、1週目、2週目が大事だと言っています」

2連勝した白鷗大は、8月11日〜13日に開催された第2回WUBSで準優勝。ベンチの様子からは大会から続くようなテンションの高さがあり、雰囲気は良好だ。とはいえ、まだまだ目指すところには遠いという。1戦目の江戸川大戦では、ディフェンスを軸にするチームでありながら点の取り合いになったことや、日本大戦では4Qに相手の持ち味のスリーポイントを簡単に打たれてしまった反省もある。

「ただ頑張ればいい、というだけではなく、賢さのあるプレーでもう一段回上にいきたいと考えています。そのための試行錯誤をしています。ただ、シュートが入っているのは、それは練習してきていることでもあるし、いいですね」

まずは勝つことを大事にしつつ、求めるバスケットをどう高めていくか、そんなところが問われる序盤戦ともいえる。

白鷗大のベンチの賑やかさは例年通りだが、今リーグはどのチームもベンチの盛り上がりが目立つ。

山梨学院大、筑波大らが1勝目、1勝1敗は6チームとなり混戦模様

今季から1部の江戸川大山梨学院大が2戦目で激突。昨年の2部リーグでは1勝1敗、山梨学院大は1巡目に余裕で勝利したが、2戦目は逆転負け。1部昇格こそ成し遂げたが、2位となりインカレ出場を逃した経緯がある。注目の一戦だったが、立ち上がりから山梨学院大の#90野溝(3年・PG)、#67武内(4年・SG)のスリーポイントが当たり、ディフェンスでも江戸川大の攻撃を封じてリードを握ってそのまま追いつかせず74-84。山梨学院大はスリーポイントが13本、江戸川大の6本に対して差をつけたのが大きかった。これで山梨学院大は1部リーグ初の1勝、江戸川大は2敗。

山梨学院大はエース#67武内が24点。ゲーム序盤からスリーポイントを決めてチームも波に乗った。

筑波大は、東海大相手に最後まで接戦を演じた。4Qの序盤まで拮抗した戦いになるが、半ばに#28浅井(3年・PF)、#35平田(4年・PG)の3連続速攻で波に乗り、#31小川(3年・PG)のスリーポイントがゲームを決める1本となって57-69。東海大は終盤ファウルで粘るが、筑波大が確実にフリースローを沈めた。

初の1部リーグにあたり「リバウンドやルーズボール、自分たちの泥臭いバスケを再び」#90野溝利一(山梨学院大・3年・PG)

山梨学院大は3年をかけて3部から1部へと扉を開いてきた。4年が主体だが、その中で1年時からスタメンガードを務める。強豪の揃う1部リーグは「毎回勝つか負けるか」の厳しい戦いは「楽しい」という。初の挑戦でどんなプレーを見せてくれるか、チームとしても個人としても見どころだ。

─リーグ1勝1敗でのスタート。

「初戦の大東文化大戦は、開幕戦で緊張感もあり、相手ディフェンスのハードワークで自分たちのバスケットができませんでした。自分は入学し、3部からスタートしました。今年初めて1部チームと対戦し、強度や高さがぜんぜん違ったし、ここから慣れていく必要があります。今日は2部からのライバルである江戸川大相手で、40分自分たちのバスケットができたと思います」

─1部リーグで戦うにあたって。

「もう一回自分たちのバスケット、ディフェンスからリバウンド、ルーズボールといった、泥臭いことをやるのが自分たちのバスケということを再認識して夏はやってきています。まだ完成ではないですが、出てきていると思います」

─4年が多く勝負の年。3年生として心がけることは。

「去年の先輩はディフェンスが良く、自分がその分を補わなければいけないなということで、今年はもっとディフェンスでハッスルすることを意識しています。ディフェンスやリバウンド、スタッツに残らない泥臭いところを頑張り、常にヘッズアップして声掛けをして、チームにいい雰囲気をもたらしたいです。1年からポイントガードとしてずっとスタートして出させてもらってきました。今年は一つの集大成になると思うので、そういう部分で自分がチームを引っ張っていけるような存在になりたいと思っています」

立ち上がりの野溝のシュートもチームを勢いづけた。ディフェンスでの貢献も鍵だ。

神奈川大・拓殖大・中央大ら4校が2敗スタートから巻き返しをはかる

江戸川大のほか、3校が初週連敗スタートとなった。

神奈川大は第1戦が専修大、2戦は大東文化大と、上位進出が予想されるチームとの対戦で苦戦した。初戦の専修大戦では65-61とあとわずかに迫る展開だった。拓殖大は2戦目の早稲田大戦で4Qに猛追するも、早稲田大の#7堀田(2年・SG)に勝負どころでスリーポイントを沈められ、そのまま逃げられた。中央大は2戦目に日本体育大と109-96と点の取り合いになるが、こちらも届かず連敗スタート。7位以内の上位グループ入りのためには、早めに白星を獲得必要があり、抜け出すチームがあるか次戦以降も注目だ。

早稲田大は初週を終えて1勝1敗。
拓殖大戦は#7堀田は5分のプレーでスリーポイント2/3、7得点で勝利に貢献した。

【第2節終了/勝敗】

専修大学    2勝0敗
大東文化大学  2勝0敗
日本体育大学  2勝0敗
白鷗大学    2勝0敗
筑波大学    1勝1敗
日本大学    1勝1敗
明治大学    1勝1敗
東海大学    1勝1敗
山梨学院大学  1勝1敗
早稲田大学   1勝1敗
江戸川大学   0勝2敗
神奈川大学   0勝2敗
拓殖大学    0勝2敗
中央大学    0勝2敗

タイトルとURLをコピーしました