1年次より出場機会を得て、大学を代表する司令塔の1人としてプレーしてきた。西尾監督も4年間成長を見守り、「駆け引きができる選手になった」と評価。大事な試合を勝ちきったときは「お前に勝たせてもらった」と篤い信頼を寄せていた。全体チームとしては今季頂点には立っていないことに悔しさが見えたが、ライバルとしのぎを削った戦いはいずれも見応えがあった。また1、2年が主力として積んだ経験を次に活かして欲しいと願い、大学から次のステージに飛び立つ。
─最後のインカレを終えてどのような気持ちですか。
「最後(3位決定戦)に勝てたことはよかったんですが、自分たちが目指していたのは優勝です。嬉しい気持ちもあるんですけれども、決勝が始まる今、この時間帯に自分がコートに立っていないっていうのは、本当に悔しい気持ちがあります」
─リーグ戦で4位となり、インカレまでどんなことを考えていましたか。
「個人としては、自分がこの大学に入ってから思うような結果というのが残せていなかったので、優勝することだけを考えて準備してきました。チームとしても、リーグ戦が終わってから自分たちに足りないところが何かというのを考えて準備してきたので、それが結果につながらなかったのは、悔しいです。でもここまでの過程、やり続けてこられたことについては、自分たちの財産でもあるのでそれはよかったと思います」
─中村選手は1年のとき、リーグ戦を優勝しています。その時と比べて今年はどうだったでしょうか。
「1年生のときは当時4年生の自分の兄(中村浩陸・現B1・FE名古屋)を中心に、4年生が引っ張ってくれたのが優勝に繋がったと思います。波が出やすいリーグ戦を4年生が本当に引っ張ってくれました。今年は自分や高島(#7)が引っ張っていかないといけなかったんですが、試合に出ている4年生が少なく、そこは下級生の力を借りながらになりました。そこで4年生としての役割を果たせたのかなと思うとうーん、というものがあります。その部分に関しては悔いというか心残りはありますが、でも下級生の力がなかったらここまで来られていなかったので、そこには本当に全員に感謝したいと思っています」
─今年はどんな1年だったでしょうか。
「この1年、ラストにかけていました。自分の中ではプレッシャーもあったけど、それ以上にチームメイトとバスケを楽しくやれることが本当に幸せだったので、リーグ戦をはじめ、インカレまで本当に自分の中で楽しんでバスケをやれました。4年はもともとAチームにいた同期も多かったんですが、インカレのメンバーに入れなかったメンバーもいました。その人たちの思いも背負って、インカレメンバーである4人の4年生はみんなのために頑張ろうと話していて、本当にかけがえのない存在でした」
─大学に来て得られたことは。
「大東に来て、プレーはもちろんなんですが、気持ちの部分で周りが何を考えているかを考えるようになりました。この時間帯ではどの選手を使った方がいいとか、自分で行くとか、プレー中の精神的な部分というものを本当に学ばせてもらったと思います。自分の代で優勝という結果は残せなかったんですが、この大学に来て良かったです」
─西尾監督は中村選手と高島選手、4年生は今おっしゃったような、プレー中の駆け引きが上手にできるようになってきたと褒めていました。
「そんなことを言ってもらえたのは嬉しいです。そう言っていただけるのも西尾さんのおかげなので、そこは本当に感謝をしながら、今後のバスケット人生に活かしていきたいと思います」
─来季に向かう後輩に向けて。
「今年は下級生がたくさん出てきてくれたので、もう来年は期待しかありません。自分たちが優勝できなかった分、後輩たちには優勝してもらいたいなと思います」
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