3位決定戦に回った大東文化大と日本大の戦いは、大東文化大が安定してリードを保つ試合展開で勝利した。
日本大は準決勝で足を痛めた#12コンゴロー(2年・C)は控えに回り、#63クリバリ(3年・C)でスタート。試合は開始から大東文化大#34バトゥマニ(3年・C)が連続ゴール、#4菊地(3年・SG)がルーズボールに飛びつき、#12中村(4年・PG)のスリーポイントが決まる。1Q半ばで#63クリバリが2ファウルになってしまうと、日本大は#12コンゴローにチェンジ。しかし大東文化大のディフェンスの前にオフェンスが重く、15-9と大東文化大リードの展開になる。2Qも大東文化大はインサイド、スリーポイントともに好調。日本大は6分間ノーゴールとなり、結局前半は34-19と差がついた。
後半3Qになると20点程度の点差がつくが、日本大は#12コンゴローが奮闘し、やや点差を詰めて4Qに入る。大東文化大は#4菊地のスリーポイントが続き、日本大は#22飯尾(4年・SG)や#4井上(2年・SG)のスリーポイントが決まり、点差は開いているが粘る姿勢は崩さない。終盤は互いに4年生がコートに立って大学最後の試合をプレーし、61-47でタイムアップとなった。
第4シードで大会に挑んだ大東文化大。#25山内(2年・SG)がリーグ戦最終週の怪我で今大会を欠場、#21富山(2年・PF)も同じく最終週の怪我で大会直前の復帰となり、主力の全員が揃ったという状態ではなかった。しかし大会中は4年生の#12中村や#7高島(4年・SG)、ルーキーの#9田中(1年・PF・中部第一)がチームを盛り上げるプレーを連発した。今年は3月の新人戦と7月の新人インカレで優勝し、4年生の#12中村、#7高島が引っ張るチームであることはもちろんだが、下級生が多くの経験を積んだ年になった。西尾監督は「うちでは学年は一切関係ない。まだ1年だからと言っていたら、あっという間に4年生になってしまう。試合に出ている以上は全員が同等」と扱い、チームとしての成長を目指した1年だった。主力の多くは来年も残るため、さらなる飛躍を期待したい。
【2022インカレ・INTERVIEW】「プレッシャーもあったけど、楽しんでバスケットをやれた1年」#12中村拓人(大東文化大・4年・PG)
【2022インカレ・INTERVIEW】「充実した4年間を過ごすことができた。大東だからこそ学べたことは多い」#7高島紳司(大東文化大・4年・SG)
リーグ5位でインカレに臨んだ日本大は、“死のブロック”と呼ばれた激戦区を激闘の末に勝ち上がってきた。リーグ戦では破れている専修大や日本体育大を倒した試合は、日本大の持ち味のシュート力や走力が発揮された見ごたえのある試合だった。日本大も下級生が多く頭角を現し、新人戦、新人インカレで上位に入った。そして6大会欠場なしの#12コンゴローが50試合近くの公式戦でチームを支えた1年だった。今季後半欠場となった#3米須(2年・PG)が復帰する来季、再び会場を沸かせる試合を見せてくれるだろう。
【2022インカレ・INTERVIEW】「このブロックでベスト4に入れたことで、チームの力を証明できたと思う」#22飯尾文哉(日本大・4年・主将・SG)