【2026全関】天理大が関西大を下し1冠目

ゴールデンウィークに新大阪・東淀川体育館で行われる春恒例の全関は、5月4日に最終日を迎えた。チーム立ち上がりから間も無く、どのチームも完成はまだまだ先であり、連覇を目指した京都産業大が準々決勝で敗退するなど波乱含みの面も孕みながらの千秋楽となった。そんな中での決勝は、京産大を撃破した関西大が、昨年インカレベスト8の天理大に挑む顔合わせとなった。

安定感を見せた天理大が春の関西王者に

立ち上がりは両者とも決定力を欠き、なかなかネットを揺らせられない時間帯となった。その中で口火を切ったのは関西大#13 西原(2年・SF)。レイアップを決めて先制し、#36奥村(3年・SG)のミドルも続いた。出遅れた天理大はノーゴールが続いて序盤は思うようにいかない。だがこの沈黙を破ったのは#77オルワペルミ(2年・C)。#16嶋本のパスに合わせてゴール下を決めると、スティールからの速攻で豪快なダンクを見舞う。直後に関西大は今大会当たっている#36奥村の3Pで再度リード。天理大のゾーンプレスに関西大は安易とは引っかからず、緊迫の攻防が続く。しかし、ここから天理大が序盤の硬さが取れたかじわりと本領を発揮。#22柳沢(4年・SF)が3Pを決め返すと、#77オルワペルミも3Pを沈めて逆転。関西大は外に当たりが出ずにスコアを伸ばせない。天理大はコート上の5人がバランスよく得点を重ねていき2Q早々に二桁差に乗せた。ようやく辿り着いた決勝でこのままで終われない関西大は、このQ中盤に#13西原、#32野村(4年・SF)が相次いで3Pを沈め、#18三島(2年・PG)から#32野村へのアリウープが通ると4点差にまで詰め寄った。だが天理大は慌てない。#77オルワペルミのゴール下はやはり強く、関西大ファウルで得たフリースローで着実に加点していく。結局前半で11点差となった。

追いつきたい関西大は、前半同様に後半立ち上がりも好調。#13西原の3点プレーなどで再度詰め寄る。しかし#33石井(4年・PF)が落ち着いて決め返し、やはり天理大の安定感がここでも際立つことに。関西大はファウルがのしかかり始め、アウトサイドでも思うように当たりが来ない。天理大はこのまま安定して着実に得点を重ねていき、結局の大差でゲームセット。春の関西を制することとなった。

バックコート陣の面々を中心に代替わりがあった今年の天理大。ただ今大会では昨年のインカレでベスト8入りの柱となったそれらのメンバーがいなくなっても盤石の強さだった。強力なゾーンプレスと、コート5名の得点面でのバランスの良さはここ数年の天理大の大きな持ち味であるが、それが今年も強みであることを見る者に再認識させる内容だった。

関西大は、警戒していた天理大のゾーンプレスを前に上手く立ち回ったものの、やはり手薄になったインサイドでは天理大の後塵を拝す格好に。ただ、野村や北岡、など、試合ごと、時間帯ごとに活躍するメンバーが現れていたのは印象的。関西トップの一角である京都産業大を準々決勝で破ったことも大きな自信になったはずだ。

この他、3位決定戦では大阪産業大が龍谷大を破り、3位に。新入生のオチェに加え、2年目となった前田、高尾を要するインサイドの強さは目を見張るものがある。この先、タイトル争いの一角に割って入れるか注目したい。

【INTERVIEW・嶋本昇大(天理大・4年・PG・主将)】

ー優勝した感想をまず教えてください。

「岡田さんがコーチになって勝っていない大会だったので、そういう意味で勝ちたい気持ちもありましたし、チームとしても全ての大会で優勝する目標なので、勝ちにこだわってきました。特に他の4回生がめちゃめちゃハッスルしてくれたので、それが勝ちにつながったのかなと思っています」

ーこの結果となった一番の要因は?

「例えば試合前半で相手のペースになってしまったこともあったんですけど、そこで自分たちが崩れずに自分たちのバスケットを信じ切ってプレーできたことがこの結果になったのかなと思いますね。ディフェンスから速攻に持っていったりもそうですけど、シンキングバスケットをすること。そういうことをボードに書いてチームでも共有していました」

ー関西大が決勝の相手ということで、どんないめで臨みましたか?

「一番勢いがあるチームと捉えていて、それは怖いなと思っていたんですけど、それで油断することなく優勝にコミット、集中していたので、それを乗り越えたのは良かったと思います」

ー詰め寄られるシーンもありましたが、慌てませんでしたね。

「シュート力があるので、それが入る時もあれば入らない時もあると考えていました。やられてもディフェンスし続けるしかないし、それが天理大学なので、慌てるとかはなく、自分たちのやるべきことをやったというだけですね」

ーゾーンプレスについて。スタメン組と控え組を比べると性質が違うようにも感じました。控え組のプレスの方が完全に相手を寸断してスティールにもつながっていた印象です。

「うーん、あまり意識していなかったんですけど、この大会は控え組のメンバーに自信になった部分なのかなと思います。ハッスルしてくれましたし、間違いなくディフェンスの強度も上がっていたと思います。この3日間で自信を持ってくれたことがそう見えたのかなと思います。ただその点は間違いなくリザーブメンバーが良かったですね」

ーキャプテンとして迎えるシーズンはやはり違うものがありますか?

「はい、全然違いますね(笑)。4回生がしっかりやらないといけないなと改めて感じつつ、キャプテンはやっぱりそういう目で見られますし。僕は言葉で言うのはそんなに得意じゃないので、行動面とかで常にハッスルしつつを続けるとチームがついてきてくれたという感じです。修さんからも自分のやり方で良いと言ってくれているので、言葉じゃなく行動で示すことをここまでやってきています」

ー去年の駒田選手に何か聞いたりとかは?

「え?なんか見透かされてますね(笑)。一時期チーム状態が良くない時期があって、修さんとコミュニケーションする中で彬さんがどう過ごしてきたのかも教えてもらいました。今日も去年の4回生が何人も見にきてくれていて、本当に良い先輩に恵まれたなと思います」

ー今年これからはどのように戦っていきたいですか?

「この大会に向けてはディフェンス面をメインに仕上げていったんですけど、オフェンスでは個で戦ってしまっていた部分がありますし、悪い時間帯は振り返って考えるともう少し頭を使って良かったなと思ったりもします。去年はオフェンスでもディフェンスでも、そういうことができた完成形がインカレで発揮できたと思うので、僕ら自身もまだまだ成長できると思うし、もっとディフェンスの強度は上げていきたいので、優勝した後は一番難しいとは思うんですけど、ここで停滞せずに頑張りたいと思います」

【INTERVIEW・石井凛太郎(天理大・4年・PF)】

「自分たちが一番しんどい練習をやってきたという自信があったので、苦しい展開があっても練習よりマシだろうという気持ちでやれたので優勝できたと思う。去年のリーグで勝った時に4回生が引っ張る重要性を学んだので、声かけの部分でチームを良い方向に持っていくメンタル面のリードを意識してやってきた。これまでの試合に出ていた経験から学んだことを周りに伝えていって、チームを導く部分も自分なりにはできたのかなと思う。

今大会は優勝したが、勿体無いミスというのも多かった。そういう細かい部分をもっと突き詰めていかないといけないと思う。自分自身としては得点面でチームに貢献できていないので、その面での貢献度を上げていきたいと思っている。今日はまずまずだったが、調子の波もあるので、それを減らして平均で二桁得点できるようにしていきたい。持ち味は泥臭い部分や体を張る部分だと思っているが、まだまだ他にも貢献できる面はあると思っているので、そういう意味でもう少し得点を伸ばしていければと思っている。自分自身あまり自己主張しないタイプだけれど(笑)、試合にの場面によって自分がいくべきところ自分でやっていきたいと思う」

【INTERVIEW・西村宗大(関西大・4年・PG・主将)】

「一番に思うのはやっぱり悔しいということ。天理大には去年の西日本もリーグ戦でもずっと負け続けていて、この決勝という舞台で絶対にリベンジしようと言っていたが、ハードなディフェンスとインサイドで、全員がハードワークしてくることに煽られてしまって。リベンジできなかった悔しさがとにかく大きい。一番の敗因はリバウンド。高さがない分、下でファイトしないといけないが、それを徹底できなかった。それと相手はディフェンスがハードなので、組み立てられる前に早く攻めようと言っていたが、それを40分できなかったことが痛い。

ゴール下にビッグマンがいるのは相手にしてみたら嫌なはずで、ビッグマンがいるだけでディフェンスに圧が出るが、それを支えていた岩本さんと倉ノ下さんが抜けるとやはり苦しい。その分今年は足を動かそうとは言っていて、それが良かったので決勝に来れたと思う。ローテーションを早くすることだったり、相手のキーマンを絞って止めるといったことで京産にも勝てた。布陣が変わったことをプラスにする意識で取り組んでいるし、やるべきことをやればここまでやれるというのは自信にもなった。

キャプテンの立場でこれまでとは全然違うと感じる。チームのことも見て、まず自分が一番に姿勢で示さないといけない。行動も伴わないといけない。そうしないとメンバーはついてこない。そういう意識でやってきている。今年は最終的にはインカレで予選リーグを突破してトーナメントに進むことを目指している。ただ、目の前のことを一個一個頑張っていこう、というのが今の段階。自分たちのやるべきことは今大会で再確認できた。その質を上げていくこと、ディフェンスとそこから走ることをより徹底していきたい」

【INTERVIEW・森弥月(大阪産業大・4年・SF・主将)】

「もともと優勝を目指してきたので、3位という結果には全然満足していない。新人インカレ予選や西日本、リーグ戦で優勝できるようにこの先も練習していくだけ。

準決勝では自分たちのやりたいことができなかったことと、相手のディフェンスを前に自分たちが引いてしまった。西日本でまた天理と対戦する可能性があるので、その時には対処できるようにこれから練習していきたい。自分たちはディフェンスから走るチームだが、ディフェンスの部分でまず引いてしまった。そこで簡単に相手のインサイドにやられてしまったので、一対一のディフェンスの強度をもっと高めないといけないと感じた。天理のゾーンは…正直あまりやりたくないなという感じで(苦笑)、自分たちの準備していたことがなかなか出せない状況になってしまった。そこはチームとして見直していく必要がある。

反面今日の龍谷大とのゲームでは、インサイドで相手とのミスマッチの部分を活かすことができた。その部分は磨きつつ、ダメだった部分は修正していきたい。

今年は個々人で戦うというよりもチームとして戦っていきたいと思っている。まずはスタートの5人が全力を出して、疲労も出てきたところでベンチメンバーと全員でローテーションしながらやっていきたい。自分たちの持ち味であるディフェンスから走る展開は、やはりディフェンスが機能している時間帯はしっかりとやれていたと思う。さっきも話したように、この点は伸ばしつつ、課題は見直していければ。具体的にはディフェンスリバウンドを相手に取られてしまう場面があったので、そこを修正しつつ、自分たちのバスケのベースであるディフェンスから走る部分を体現していきたい。

小中高でキャプテンの経験がなかったが、周囲や後輩がその部分を助けてくれている。そういう面に感謝しながら、キャプテンをやっていけたらと思っている。まだまだ自分自身のリードは足りていないが(苦笑)、リーグ戦の段階では自分が引っ張っていけるようにと思う。

今回は藤橋がすごかったの一言だが、彼に頼りすぎてしまった面もあった。自分たちアウトサイド陣が彼を頼らずともチームのためにやれることはあるので、自主練も含めてやっていきたい」

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