1部リーグ第14節、3年ぶりの2巡目がスタートした。2巡のリーグを経験しているのは現4年生のみ。しかし主力で出ていた選手はそれほどおらず、ここから先は多くの選手にとって未知の世界が広がっている。2巡目の戦いは1巡目で対戦相手の情報も増えているため、1巡目より容易ではない部分もある。逆に、試合数をこなしてきたことで、チーム自体が成長し、1巡目とは違う感触のゲームになっていくことも多い。
第14節は1〜4位は勝利して順位は動かなかったが、勝ち点が同じ22だった東海大と中央大はワンゴール差で東海大が制し、順位を逆転。また、日本体育大は拓殖大に勝利し、こちらも一つ順位を上げて9位に浮上した。
東海大が中央大に対し1巡目のリベンジを果たす
9勝4敗同士の直接対決は、最後までわからない展開になった。2022年の公式戦は、中央大と東海大は3月の新人戦、春のトーナメント、そしてリーグ緒戦で対戦し、いずれも中央大が勝利してきた。東海大にとっては4度目の敗戦はありえず、また中央大も順位をこれ以上下げたくない意味で、どちらも負けられない戦いになった。
試合は1Qからほとんど点差がつかない状態で進んだ。東海大は#15島谷(4年・PG)、中央大は#28濵野(4年・G)が立ち上がりに得点。中央大は#21渡部(4年・SF)が守られて簡単にはボールを持てないが、終盤には2本のスリーポイントを決め、また東海大も#24松崎(4年・F)、#4小玉(4年・PF)がそれぞれ1本を決めて18-16。2Q、中央大は#60蒔苗(3年・PF)のスリー、#42山崎(1年・C・明成)のスティールからも速攻が出るが、なかなか逆転まではいけない。残り3分、中央大は#28濵野のフリースローでなんとか逆転するが、#16西田公陽(3年・SG)のスリーが決まり東海大が再逆転。終盤は東海大がオフェンスリバウンドを確保し、35-32とリードして前半終了。
3Q、中央大は#0樋口(3年・PG)のスリー、さらに#21渡部の2連続得点で再びリードを奪い返す。しかし#3ハーパー(2年・PG)が決め返すなど東海大も譲らない。点差はないが、東海大はディフェンスからチャンスをつかんで55-51で4Qに入ると、#2元澤(4年・G)のオフェンスリバウンドとフリースローといった好プレーが続き、開始6分で10点のリードに成功する。しかし中央大も粘り、#21渡部のバスケットカウント、#60蒔苗のスリーポイントで一気に6点を縮め、望みをつなぐ。東海大は残り5分は得点が停滞。中央大は残り1分半に#60蒔苗のスリーが決まり、同点に追いついた。残り1分、東海大は#13金近(2年・SF)のシュートが決まり65-63。しかしその後の両者のオフェンスはともに決まらない。残り7秒、2点を追う中央大は#2内尾(3年・SG)がペイントの中に切れ込みレイアップ。しかし、ほとんど決まったかと思われたシュートは入らず、タイムアップ。東海大が接戦を制した。この結果により、東海大が5位浮上となった。
日本体育大が7連敗を脱し5勝目、ここからさらに浮上なるか
もう一つ順位が動いたのが、日本体育大と拓殖大の対戦。1巡目最終戦から#35ムトンボ(2年・C)が復帰した日本体育大は、拓殖大に対して1Qから一気に差をつけ、12-28とリード。#35ムトンボが21点21リバウンド、#13小川(3年・PG)が18点9アシスト、#26西部(1年・SF・東山)も18点と、インサイドの安定でスコアラーたちが数字を取り、67-93。これで拓殖大と同率、直接対決で勝利したため上回り、9位、拓殖大が10位となった。日本体育大は2019年のリーグでは2巡目を全勝するという結果も出している。今回もその流れを再現できるかに注目だ。
【勝敗】2022.10.1 第14節終了時点
1位 専修大 13勝1敗/勝ち点27
2位 日本大 12勝2敗/勝ち点26
3位 大東文化大 11勝3敗/勝ち点25
4位 白鷗大 11勝3敗/勝ち点25
5位 東海大 10勝4敗/勝ち点24
6位 中央大 9勝5敗/勝ち点23
7位 筑波大 8勝6敗/勝ち点22
8位 神奈川大 6勝8敗/勝ち点20
9位 日本体育大 5勝9敗/勝ち点19
10位 拓殖大 5勝9敗/勝ち点19
—————入れ替え戦進出ライン———-
11位 明治大 3勝11敗/勝ち点17
12位 国士舘大 2勝12敗/勝ち点16
—————自動降格ライン——————
13位 早稲田大 2勝12敗/勝ち点16
14位 青山学院大 1勝13敗/勝ち点15
※今年度のリーグは勝ち点方式で争われる。勝者に2点、敗者に1点、棄権・没収の場合は0点、新型コロナウイルス関連で活動休止となった場合は不戦敗となり勝ち点1、対戦校に勝ち点2が与えられる。同率の場合はゴールアベレージ、当該チーム間の勝ち点など、大会で定める方式で順位を決定する。