【TSUKUBA LIVE! REPORT②】さまざまなパフォーマンスに彩られ、強豪との対戦に会場のボルテージもアップ(2023.3.22)

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開催の経緯や運営の声に続き、当日の様子をレポート!

11:00    リハーサルスタート、細部まで入念にチェック

あらかたの設営を終えた会場のつくばカピオでは、11時にコンテンツの流れに従ってパフォーマンス部分を中心にリハーサルを開始。応援部の演奏、巨大なフラッグの演出に、体操部やダンス部パフォーマンス、選手入場のアナウンスや立ち位置確認など、一つひとつチェック。入退場のスピード、演者個々の立ち位置や距離の取り方まで細かい指摘を入れ、何度も繰り返して、1時間半にわたって最終確認を行った。なお、こうした運営全体にあたっては、B1の茨城ロボッツでクリエイターズと呼ばれる学生たちが学んできたノウハウが生かされている。

タイムアウト時などに行うフラッグパフォーマンスも何度もやり直した。

〜14:00 チアや音楽、体操部などのパフォーマンスで入場者をおもてなし

開場し、観客が客席を埋めていく中、筑波大学応援部WINSのパフォーマンスが会場内に響いた。試合開始まではちょっとしたお楽しみも設けられ、会場を回るビンゴで景品をゲットする観客も。

開場後、少しずつ席を埋めていく観客に向け、パフォーマンス。

14:30 第1試合:女子戦は白鴎大相手に出足好調、白鷗大は2Qからブースト

中止になったときには予定されていなかった女子の試合も、今回は行われた。対戦相手は関東の強豪・白鷗大。昨インカレ準優勝の強敵でもある。1Qは#13田中(4年・G)が積極的にアタックし、競り合う。2Qになると白鷗大が#20アマカ(4年・C)を中心に高さを活かし、#5樋口(4年・G)も機動力の高さも見せると前半終了時には見事なスリーポイントも決まり、一気に抜け出す。そのまま後半も白鷗大がリードして52-78で勝利した。

司令塔として試合をリードした#13田中(4年・G)。試合後はチームを代表し、「たくさんの方に応援していただけることに感謝しています。盛り上げていただきありがとうございました」とコメント。

試合終了後は、両チームがなごやかに記念撮影。

16:25 PERFORMANCE-MELT-

女子と男子の試合の間には、筑波大学体操部と筑波大学ダンス部によるパフォーマンスが披露された。布やバランスボール、ラートを使ったパフォーマンスは、観客席からも拍手喝采。

17:00 第2試合:男子戦では東海大を相手に全員バスケで奮闘

プログラムの大詰め、男子戦は、昨インカレチャンピオン・東海大を相手に迎えた。今回は直前までお互い神奈川大で開催されていたKU CAMP-2023-にも参加していたが、その延長線上にこのホームゲーム対戦が実施されることになった。

勝負は重めの立ち上がりとなったが、1Qは互いにスリーポイントを入れるシーンが目立った。13-17の東海大リードで2Qに入ると、筑波大のセカンドメンバー主体になったところでじわじわと東海大が抜け出していくと、前半は22-34。

筑波大は#5岡川が先発し、最初の得点を決めた。

3Qも東海大ペースだが、#34三谷(4年・F)がスリーポイント、#31小川(3年・G)のドライブを仕掛け、リバウンドも粘りを見せて残り1分で42-37まで追い上げた。しかし4Qは筑波大が停滞。東海大が得点を重ねて67-48の東海大勝利で試合終了となった。

筑波大は#2木林(4年・PF)、#28浅井(3年・PF)、#13岩下(2年・PG)が怪我で欠場。スタメンに入った#5岡川(2年・C)がインサイドで、控えガードでは#35平田(4年・G)が#31小川(3年・PG)をよくカバーした。またルーキーの#6副島(1年・C・福大大濠)や#7星川(1年・SF・洛南)も新人らしからぬ堂々としたプレーを見せ、敗戦とはなったが、ポテンシャルの高さを見せつけた。

スリーポイントを打つ東海大の#13金近。B1千葉に入る前の勇姿となった。
「皆さんの声援でいつも以上のパワーが出せたと感じています。今シーズンは日本一に向け、これから成長した僕たちをまたお見せできると思います。引き続き応援をよろしくお願いします」と今季主将の三谷。「勝つ試合を見せたかったけれど、この試合で見えた課題を乗り越えたい」とコメント。

「他の大会にはない、筑波大としての一体感が選手たちの刺激になる」吉田健司監督

吉田監督も選手紹介の最後に登場。マスコットとハイタッチ。

─1年を経て、TSUKUBA LIVE! 開催が実現しました。

「昨年、直前で陽性者が出てしまい、今年は絶対にやろうと健康管理にも気を配ってやってきたので、開催できて本当に良かったです。企画から私も参加していますが、多くの人が関わって、こうした大会ができて本当に感謝です」

─リーグ戦で開催している、バスケット部が作るホームチームとは異なる雰囲気でした。

「チームでもホームゲームは運営しますが、TSUKUBA LIVE!はかなり雰囲気も違っていましたね。英語が流れて、いろんなデザインアイテムもあって、大学全体で関わる人がこれだけ多いというのは、チームとしてもすごく刺激を受けます。筑波大の学生がスポーツを見て大学愛の意識を芽生えさせる、その一体感を作りたい想いがあります。スポーツはそのための一つの役割があり、今後も他の部活での開催に我々も協力していきたいですね」

─こうしたイベントを開催する意義は。

「このホームチームでは学内の仲間、家族、地元の人たちが来てくれます。我々は普段関東学連の試合で東京に行って試合をしますが、それとはぜんぜん一体感が違うし、選手にも刺激になります。こういうゲームをたくさんしていくことで、今後筑波大学としても盛り上がっていくと思います」

感じた相手の「高い強度」を、この先のチーム強化の指針に/#34三谷 桂司朗(4年・F)

1年次に試合が次々に中止となり、こういう試合が経験できたことへの感謝を、ひしひしと感じている様子を見せた。

─1年越しの開催の感想は。

「昨年はたくさんの人たちが準備してくれていたのに、開催できなかった申し訳無さがありました。だから今はすごくホッとしている気持ちと、この素晴らしい環境を作ってくださって、関わってくださった皆さんに感謝しないといけないと感じています」

─相手は関東強豪の東海大でした。

「東海大相手には今練習していることが出せた部分もありますが、直前まで参加していたKU CAMPとは違う、相手のディフェンスの徹底ぶりや、高い強度のプレッシャーを感じることができたのがプラスだと思います。これからの練習でこうした高い強度をスタンダードにして、今まで以上のレベルで練習していかないと追いつけません。そういう意味で目標が明確になりました」

─怪我人もいる中で、主将として責任も大きい立場を努めます。

「チームは全員が合流してまだまもなく、自分は特別指定等でチームを離れている時期もありました。その間は一般生の平田(#35)がキャプテンとしてやってくれていました。彼はリーダーシップもあるし、頭もいいので頼れる存在です。木林(#2)をはじめ、怪我人たちには今は自分のことに集中して欲しいので、今は平田と助け合いながらチームを導いていきたいです」

4年の#35平田はガードの#19岩下が欠場したこともあり、コートに多く登場した。

「やりたいものは見えていた」今年は得点源としてもチームの中心になると誓う/#31小川敦也(3年・PG)

昨年のインカレはベスト16。「何もできなかったというか、していない。コントロールして周りに任せてばかりで悔いが残ります。そこで自分でも変わろうとしてきた」という。代表活動など多彩な経験でチームを勝たせられるか。

─TSUKUBA LIVE! を終えてみていかがですか。

「僕らは事前にイベント内容を細部は知らされていなかったので、会場に入った瞬間に、こんなに大勢の方がいるんだと驚きました。プロのような雰囲気で、応援もアナウンスもあって、みんなが一緒にやってくれてすごく力になりました。ホームで自分たちのことを応援してくれているのがすごく力になって、友達も来てくれて、大勢の人の前でプレーするのが楽しかったです」

─試合の感触は。

「自分たちが代表でいなかった時期があるし、1年生も入ってきて、でも怪我人もいて、という状況でのチーム作りは難しかったんですが、今できる最高の準備はできていたと思います。活動開始したのが3月の中旬なので形にはなっていないけど、やりたいものは見えたんじゃないかと思います。自分も昨年までは先輩たちに任せっぱなしでしたが、今年は点を取りに行きたいですね。スリーポイントも、ブレックスやホーバスさんの日本代表のバスケでスリーポイントが大事だと実感しました。そこから自分でも積極的にやるようにして、今は狙っていっています。フォームも速く打てるように変えているので、スリーポイントも武器にして頑張りたいです」

─2023年シーズンは3年目、上級生になります。

「今のチームは怪我人もいる状態で、主将の三谷さんがリーダーシップを発揮されて頑張っているので、周りの3年生も乗っかって、下級生を巻き込んでチームとして頑張っていけたらと思います。自分が筑波に来てからまだ日本一になれていません。今年こそなりたいと思います。勝つためには大事なことはいっぱいありますが、出る5人がそのときに全力を尽くして強度を高くやっていくことが大事だと思っています」

「これまであまり打つ場面がなかった」というスリーポイントだが、この春から積極的に打ち、決めている。内外から点を取れる強み活かすことを、を筑波大は今年チーム全員が目標にしている。

※学年は2023年度で表記しています。

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