関東新人戦はベスト4が出揃った。第1シードで連覇を狙う東海大、昨年4位の中央大、2年ぶりの進出となった筑波大、全体チームに絡むメンバーも多い白鷗大の4校が関東新人の王座をかけてあと2戦に挑む。
東海大は山梨学院大との対戦で1Qはリードを得るが、2Qに山梨学院大も#14菅野(2年・PG)のプレーを中心に追い上げる。後半は山梨学院大のディフェンスも良く、東海大も前半ほどは得点を伸ばせないものの75-59で逃げ切った。
6人で戦う早稲田大は中央大と対戦。1Qは互角の立ち上がりとなるが、2Qになるとリバウンドやシュートが好調で中央大に流れが傾き、このQだけで17-29と大きく差がついた。中央大は#9川畑(2年・PG)のスリーポイントが好調でたびたびチームを乗せ、ディフェンスでは早稲田大のポイントゲッター#12松本(1年・F・松本)に38得点されるものの、それでも守りを意識。大きく追い上げられることなく70-77で試合終了となった。

白鷗大と専修大は白鷗大リードで試合に入ったが、専修大がリバウンドやディフェンスで踏ん張り前半は互角。3Qには白鷗大が再び勢いを増してリードを得るが、専修大も粘り、4Qも追い上げ可能な点差でついていった。しかし終盤白鷗大#15小川(2年・SF)が連続スリーで専修大の追い上げを断ち切り67-84と引き離して試合終了。

日本体育大を倒して初のベスト8を突破。そして初のベスト4入りをかける江戸川大が、筑波大に挑んだ。筑波大は立ち上がりからオフェンス・ディフェンスが機能。江戸川大は持ち味の早い展開で畳み掛け、前半は一進一退で大きく差がつかない。3Q、江戸川大のシュートが精度を欠いてくるとリバウンドを獲得する筑波大に流れが傾く。#0髙田(1年・SF・福岡大附大濠)のスリーポイントも効果的に決まるとこのQは24-15。江戸川大は4Qの巻き返しはならず71-57。
また、9位以下の下位決定戦は大東文化大・帝京平成大・明治大・日本体育大が勝利した。
【INTERVIEW】「全員が点を取れるのが新人チームの強み」とメンバー一丸で頂点を狙う/#11北條勇吹(筑波大・2年・PG・新人キャプテン)

チームとしては初戦の100点ゲームにはじまり、準々決勝では勢いに乗る江戸川大を退けた。新人チームはそれぞれのメンバーが役割をしっかり果たしているという印象だ。その中でも新人のキャプテンをつとめる北條は、昨年から全体チームの試合にも出場機会を得ているという点で新人チーム内では経験値の高い選手。欲しいところで決まるスリーポイントやガードとしての冷静な対処など頼れるところを見せている。
─試合を振り返って。立ち上がりも良かったように思います。
「相手チームもそのオフェンスリバウンドが強力なチームで、試合前のミーティングでリバウンドやルーズボールに負けないようにと言われていたので、それを40分間遂行できたのは良かったと思います。最初はちょっとコールプレーで、オフェンスが重たくなった部分があるんですが、自分たちの強みとしているインサイドの部分にボールを集めて、そこで点数を取れました」
─相手も頑張るチームなので前半は競り合い、また後半もあきらめず追い上げてくる場面もありました。その辺で焦りはありませんでしたか?
「自分としては焦りはなかったと思います。自分たちのペースでやるべきことをやろうというのをベンチでもしっかりしゃべっていたので大丈夫でした」

─1戦目から勢いある勝ち方をしてきていますが、感触はどうですか?
「練習でやってきたことを今大会は全部出せて、ここまで3試合を通してできていると思うので、あとの2試合も練習でやってきたことを最大限に出していきたいです」
─今季から昨年までアシスタントコーチだった仲澤さんがヘッドコーチになられました。チームの雰囲気の変化などは感じますか?
「仲澤さんは本当にもうパッションで、ベンチからも本当に誰よりも声を出してくれて、自分たちもそれに助けられる部分もあって、本当にとにかくいい雰囲気にしてくれるヘッドコーチだと思います。戦術的に大きく吉田さんと変わってはいませんが、パッションというかハードワークの部分にアプローチしてやっているのが今年の大きな違いです」

─シーズン序盤にBリーグの会場で東海大との後座試合、そして日筑戦などを経てきて、最初は苦戦していたところもあったと思います。そこから新人チームを作る難しさはありましたか?
「そこはあまりなくて、新人チームが始まって、自分たちのやりたいバスケットを全員で確認しています。それで1発目の練習からいいスタートが切れたので、本当に一歩一歩ステップアップしている状態だと思います。1人が多く点を取るわけじゃなく、全員が点を取れるっていうのがこの新人チームの強みだと思うので、それをもっともっと伸ばしていきたいし、ディフェンスをしっかりやることを徹底したいです」
─新人キャプテンとしてはどのようなことを意識していますか?
「リーダーシップを出すのは大切ですけど、タレントのあるメンバーたちなので、そういうみんなを鼓舞しながらとにかくいい方向に持っていってあげられるようにしようとは意識しています。準決勝からは相手チームメンバーに初めて留学生も入ってきます。この3試合を通してリバウンドの部分を本当に徹底してきたので、そこはやめずにやり続けたいです。そしてディエンスからやるという軸を40分間遂行して戦っていきたいと思います」
