【TSUKUBA LIVE! REPORT①】昨年の中止から1年を経て、筑波大学のホームゲームイベント・TSUKUBA LIVE!が男女バスケットボールで堂々開催!(2023.3.22)

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3月22日、筑波大の男女バスケットボール部のホームゲームイベントTSUKUBA LIVE! -MELT-が、つくばカピオにおいて開催された。

主催は筑波大学の学内組織、筑波大学アスレチックデパートメント。「最高の学校スポーツプログラムを創る」というビジョンのもと、さまざまな取り組みを行っているが、筑波大学のスクールスポーツのホームゲームイベントTSUKUBA LIVE! の企画運営もその一つだ。

実は今回の試合は、昨年のリベンジにあたる。2022年の3月26日、初のTSUKUBA LIVE! として企画されたのが、男子バスケットボール部のホームゲームイベントだった。しかし当時は新型コロナウイルスの流行期にあたり、3月中旬まで開催されていた関東学連主催の新人戦でも棄権が相次いだ時期でもある。TSUKUBA LIVE! も影響は避けられず、関係者に陽性が出たことから、開催直前で中止という苦渋の決断を強いられた。

試合前には選手紹介でコートに一人ひとり呼び入れられ、センターサークルの円陣で気合いを入れた。

だが、そんな苦難を乗り越え、2022年の8月にはTSUKUBA LIVE! SUMMER Tuuune!と題して水球部とバスケットボール部合同のホームゲームイベント(共に日本体育大を対戦相手に迎えた。バスケットボール部は会場規模を縮小しての開催)、11月23日にはバレーボール部のホームゲームイベント(VS東京学芸大学)を形にするなど、TSUKUBA LIVE!の企画運営は進行。そして2023年3月22日、約1年の時を経て、遂にバスケットボール部のホームゲーム開催へとたどり着いた。

今回のタイトルはTSUKUBA LIVE! -MELT-キャッチフレーズは「解かせ、一年 沸かせ、今。」には、まさに待ちに待った、という想いが込められていた。満を持してのホームゲームは、平日ながら筑波大の学生を中心に、約800名が来場。男女のバスケットボール部が強敵相手に熱戦を繰り広げ、会場も一体となって熱気が溶け合い、盛り上がる、まさに“MELT”な1日となった。

味方のプレーにベンチも湧く。ホームならではの盛り上がりが選手からも感じられた。

TSUKUBA LIVE! 運営スタッフに聞きました!

このプロジェクトを運営している学生たちは、企画・運営のメインであるクリエイターズと呼ばれるスタッフと、当日スタッフに分かれている。クリエイターズの一人で、会場の設計などを手掛ける運営チーフの稲生桜乃さん(筑波大・3年)に、1年越しの開催について伺った。

突然の中止にも気持ちを切り替えて開催実績を重ね、B1茨城で学んだノウハウも活かす

Q.昨年、開催が中止になったときの心境は?

1年前のちょうど今日(22日)、準備に出かけようとしたときに連絡が入りました。信じられなくてそのまま準備部屋に向かいましたが、本当に中止で…。「嘘でしょ」の「う」の字も出ませんでした。でも来年は絶対にやろうと誓い、その後は夏にバスケと水球、秋にはバレーボールのTSUKUBA LIVE!を開催して今に至ります。

Q.今回の開催で大変だったところは?

日程調整の都合で平日になってしまったことです。チケットのキャンセルも出てしまいました。また、学生はそれぞれ都合があるので、プロジェクトのたびに参加スタッフを募る形を取っています。今回、私のように事前準備から行うクリエイターズというメンバーが約30〜40人、当日スタッフが20人弱で運営しているのですが、その半分が初経験というメンバーで、初めてのことを初めての人たちが行うので、0から1を生み出すところが大変でした。

Q.昨年の準備段階から生きている部分はありますか?

昨年は昼間にB1の茨城ロボッツの試合、夕方から男子バスケット部の試合を行う予定でした。つまり、会場もプロ仕様のものをそのままお借りできる予定だったんです。でも今回は単体のイベントなので、全部自分たちでやらなければなりませんでした。設計図など去年準備していたものもありますが、いろんな調整や変更も必要になりました。ただ、ロボッツさんには研修という形で見学に行かせてもらい、運営のノウハウも教えていただき、それが大きな糧になっています。

会場は「TSUKUBA LIVE!」の大弾幕で装飾され、フロアには階段状の観客席も設置された。
多様性に満ちたメンバーが活躍!目指すは大学内でのTSUKUBA LIVE!の定着

Q.どんな学生が運営に参加しているのでしょうか?

部活動をしながら、活動しているメンバーがたくさんいます。陸上部、体操部、アメフト部、医学部の卓球等々、自分の部活と両立させている人がかなりいます。私もソフトテニス部に所属していて、部活のない日にクリエイターズの活動をしています。

また、留学生メンバーも20名ほどいます。大学にはさまざまなイベントがありますが、言葉や文化が異なると、馴染みにくいものもあります。でもスポーツの試合だと留学生でも理解ができるし楽しめます。今回はアナウンスも日本語と英語で行っていますが、留学生に学内イベントに積極的に参加して楽しんでもらうことも狙いの一つです。運営スタッフとしても、たくさんの留学生が関わってくれていることがすごく嬉しいです。

Q.ようやく実現したバスケットでのTSUKUBA LIVE! 本番の感触は。

大きなアクシデントもなく、ホッとしています。平日でしたがお客さんにもたくさん来ていただき、観客席もかなり埋まりました。今回は当日チケットも初めて販売しましたが、たくさんの方に購入していただいたのも良かったです。

Q.今後どのようなところを目指したいですか?

やはり、一番は文化として定着させることです。大学のイベントといえば学園祭、新歓祭、そしてTSUKUBA LIVE!と認識してもらうのが一番の願いです。既に他の部活での開催準備も進んでいますが、バスケット部も毎年3月に開催するのを目標に、定着するといいなと思っています。

最後は観客やスタッフ、選手たちも一緒になり、音楽に乗せてダンスを踊る笑顔のフィナーレとなった。

筑波大学アスレチックデパートメント

「最高の学校スポーツプログラムを創る」というビジョンを掲げ、筑波大学内に立ち上げられた組織。TSUKUBA LIVE!は「創基151年筑波大学開学50周年記念事業」。クリエイターズと呼ばれる学生が企画・運営の中心メンバーとなり、「学校におけるホームゲーム構想」の実現に向け、さまざまな部活のホームゲームの開催に向け、設計から実務までクリエイターズとアスレチックデパートメントが連携し、進めている。

当日の様子は次のレポートへ!

【TSUKUBA LIVE! REPORT②】さまざまなパフォーマンスに彩られ、強豪との対戦に会場のボルテージもアップ(2023.3.22)

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