8日の激闘から一夜明け、ベスト8残り4枠を決める戦いが、大田区総合体育館で行われた。この日は4つのカードすべてが関東のチームVS地方チームとなり、地方では関西1位の京都産業大が関東の壁を突破した。以下の8強がベスト4をかけて次の戦いに挑む。
東海大VS中央大
京都産業大VS専修大
白鴎大VS日本体育大
筑波大VS日本大
制空権争いは互角、スピードとシュートで日本体育大が上回る
関東5位の日本体育大は、関西2位の近畿大と対戦。昨インカレでは同カードを近畿大が制しており、日本体育大にとっては負けられない一戦だった。注目はインサイドの日本体育大#35ムトンボ(1年・C・東山)と、近畿大#2カロンジ(4年・C)の、高校の先輩後輩同士のマッチアップだ。ゲームの立ち上がりから#35ムトンボのダンク、#2カロンジのジャンパーにタップと互いに譲らない。しかし近畿大は#2カロンジが2ファウルとなり、ベンチへ。日本体育大は#28井手(4年・PG)のドライブやスリーで着実に加点。2Qになるとさらに走りが加速し、#23小川(2年・PG)や#28井手(4年・PG)のスリーポイントが次々決まると、前半で23-41の差をつけた。
3Qは近畿大#3高岡(4年・SG)のスリーポイントが決まり、#93大町(4年・C)のシュートも入るが、日本体育大も得点は止まらない。4Q、近畿大は#93大町がドライブ、バスケットカウントと奮闘を見せていき、#2カロンジのダンクで点差を縮めるが、日本体育大は#28井手のシュートで突き放し54-70。
「去年正直自分のせいで負けたという思いが強かったので、その気持ちを前面に出して、それがチームにもうまく浸透した」という#28井手。昨年は京都産業大を倒したあと、近畿大相手に5ファウル退場してチームも破れたが、その雪辱を果たす結果となった。次戦に向けて「白鴎にはリーグ戦で自分ががっちり止められて負けてしまいました。そこをうまく工夫して、次もリベンジができるように頑張りたい」と次なる雪辱に燃える。
京都産業大が関西1位の貫禄を見せて明治大を圧倒
関西1位の京都産業大は、チャレンジマッチを勝ち上がった明治大を入りから圧倒した。明治大は#23サンブ(4年・C)の高さに攻めあぐね、ターンオーバーが続いた。京都産業大は#9宇都宮(1年・PG・報徳学園)、#23サンブを筆頭に加点していく。#17常田(4年・PG)のスリーポイント、アシストで同点に戻した明治大だが、リバウンドで勝てず次々に京都産業大に走られる展開となる。2Q半ばまでは苦しいながらもついていくが、大事な場面で#23サンブが着実に得点する京都産業大が、前半は44-31とリード。3Q、#21田邉(2年・SF)の連続スリーで勢いづく明治大だが、ここから京都産業大は#23サンブの連続得点が続き、またディフェンスでも明治大にチャンスを与えない。明治大は中を割っていけないオフェンスがより顕著となると、そこからはさらに引き離されていく結果となった。明治大は3Q11点に終わり、4Qは安定リードを得た京都産業大が74-57で逃げ切った。
#23サンブは34点17リバウンド。次々とダンクの雨を降らせただけではなく、スリーポイントも沈めて明治大のディフェンスを翻弄した。明治大は京都産業大のディフェンスに阻まれ、外打ちが続いてしまった。試合後のミーティングで全勝優勝での1部昇格、チャレンジマッチほか、さまざまなプレッシャーを背負いながらやってきたことに触れた#17常田。「1年間ついてきてくれてありがとう」と仲間に感謝を述べ、シーズンを終えた。
高さで優位に立つ専修大が終始リードを保ち余裕の勝利
青山学院大を破った関西学院大は、関東4位の専修大に挑んだ。専修大は立ち上がりから高さで相手を圧倒。リバウンドを支配し、アウトサイドも決めていく。#44米山(2年・PF)や#46寺澤(4年・SF)のダンクも決まった。関西学院大はオフェンスでは中に攻め込めず、1Qは4-25と苦しんだ。2Qになるとやや落ち着きを取り戻し、ゾーンを使って少しずつ得点を重ねるが、専修大は主力を休ませつつゲームを進め49-96。初戦で青山学院大を破った関西学院大は、次の関東の壁を破ること叶わず。専修大は全員出場となり、次戦では続けて京都産業大という、関西地区の挑戦を続けて受ける。
ディフェンスで圧力を見せ白鴎大が名古屋学院大を後半突き放す
関東3位の白鴎大は、東海1位の名古屋学院大に対し、次第にディフェンスで差を広げた。207cmの#0オコエ(1年・C・開志国際)が加入し、インサイドに大きな武器を得た名古屋学院大。これに対する白鴎大はディフェンスでの強みを活かしたいが、前半は名古屋学院大のアタックもあって互角となる。名古屋学院大は2Qに24秒オーバーなど、攻めあぐねる時間帯もあるが、終盤に#2田中(4年・PG)のドライブや#18足達(3年・SG)のスリーポイントで31-26と5点差で前半終了。
3Q、白鴎大は#66松下(4年・G)のシュートに、#25角田(4年・SG)、#2脇(2年・F)の連続ドライブが決まると、白鴎大のペースになった。ディフェンスの圧力も高まり、このQで24-11と大きく引き離すと、4Qはベンチメンバーも出場させて75-54で勝利。