【2021インカレ/インタビュー】「40分間、自分たちのやるべきことをやりきった結果」目標の関東越えを果たし、さらに上昇気流に乗れるか/天理大#28二見健太(1回戦・12/6)

2021インカレ
勝利し、両手を掲げた天理大主将#28二見。

ベンチでは「ディフェンス」「我慢」と声をかけあう

3クォーター終了時の10点差を盛り返し、4クォーター終盤に天理大が逆転。
そこからは拓殖大も気迫の得点でシーソーゲームとなった。
天理大で忘れられないのは、一昨年のインカレでの対早稲田戦だ。
天理大は残り3分、当時2年生だった現主将・#28二見(4年・PF)のシュートで逆転するが
早稲田大に追い上げられ、最後はブザービーターによる1点差で敗退した。
しかし、今回はその1点を守りきって勝利を手にした。
一時は点差をつけられつつも、焦らず自分たちのスタイルを貫いて
引き寄せた1勝だった。

#28二見は12点、9リバウンドでチームに貢献。

― 試合を振り返っていかがですか。試合の展開としては、天理らしいディレイドが中心だったと思います。

「チームで勝てた試合だなということを1番に思います。拓殖大学さんはトランジションが早いチームで、早い展開でゲームが押されてしまうとアドバンテージを取られてしまいます。僕たちのディレイドオフェンスをやって、スローゲームで自分たちの流れにしようという風に話し合っていました」

― 得点が入らない時間帯もありましたが焦りは?

「得点が入らない時間帯は、『とにかくディフェンスを頑張って、我慢して、我慢してやれば必ず自分たちの流れが来る』ということを、コーチの岡田さんがずっと言われていたので、それを信じてやり続けました。最大10点差ぐらい開いたときもありますが、まだ時間もたくさんあったので、大丈夫、大丈夫と言う風にベンチで声かけをしていましたね。逆転した時は嬉しかったですが、まだ時間もあったので油断できない、もう一度ディフェンスを締め直そうと、タイムアウトの時に話し合って全員で声を出していきました」

― 見事な勝利でしたが、関東越えを果たしましたね。

「ずっと打倒関東でやってきて、一昨年は早稲田にブザービーターで負けて悔しい思いが ありました。今年こそは、というつもりでずっとやっていたのでよかったです」

― 目標を一つ越えられたわけですが、インカレでのチームの出来についてはどんな感触ですか。

「僕たち自身も40分間、自分たちのやるべきことをやりきった40分だったので、良かったところはあります。しかし課題もいくつか出てきているので、次の中央大戦でそこを解消して、次も勝てるように頑張っていきたいと思います」

決勝点を決めた#5ラポラスは17点のチームハイ、8リバウンドを記録。

関西旋風を巻き起こすような試合を次戦でも

一昨年は佐々木、昨年は藤澤(ともにB2熊本)、川真田(B1滋賀)といったエースたちが
天理大を牽引してきた。
今年はそうした象徴的な選手はいないが、
それぞれの個性を活かし、チームとして戦っている。
今夏はコロナ禍で練習にも不自由を強いられたが、
コツコツとできることを重ねた結果の勝利は一つの自信になったはず。
そしてもう一つ壁を越えれば、その自信は確かなものになる。
天理大の挑戦は続く。

― 今季もコロナ禍でのシーズンを過ごすことになりましたが、大変だったところは?

「リーグ戦前の夏休みに、コロナで1ヶ月近く練習が止まってしまいました。そこが一番しんどかったですね。自粛となりチーム練習ができないので、その代わりにオンラインのアプリを使ってみんなでトレーニングをしたり、ミーティングをしたりというのを、毎日続けていました。そうやって地道にやってきたことが、ここにもつながっていったんじゃないかなと思います」

― 今年のチームはどんなチームでしょうか。

「去年の藤澤さん、センターの川真田さんが抜けた穴は大きかったんですが、その2人がいないという状況に捕らわれるんじゃなくて、今年は今年のチームなのでそれぞれの個性を生かしてあくまでチームスポーツなので、みんなの個性を活かしてやっていこうとやっています」

― その個性を、次の試合にもぜひ発揮してください。

「中央大も強いチーム、また一つ関東を破って関西旋風を巻き起こしたいと思います」

スラッシャーの#51志冨田は積極的にペイントに切れ込み11点。

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