今季の2部における注目チームの一つ、江戸川大。
新人インカレを優勝した下級生たちと、2部リーグ上位で激闘を続けてきた上級生とのケミストリーが見どころだった。リーグ序盤から上位争いに絡んできたが、やや負けが込み、終盤戦を迎えている。
1年のときから主力としてプレーしてきた梶谷は、今季主将を務める。チームづくりの難しさを感じつつ、主将としてやるべきことを遂行しようと対話を挑み、また個人のパフォーマンスでは決定的な場面での得点で存在感を示し、チームを牽引している。
そんな梶谷が大学バスケで感じるもの――それは「自分たちらしくプレーする姿」をファンに見せることだという。
リーグ戦を通じて感じるチームの課題と成長
2部リーグの前半戦を振り返り、梶谷は「うまくいく時間の方が少なくて、チームとしても苦しい試合だったり、時間が続くことが多かった」という。その背景にあるのは、チームケミストリーがうまく形成できなかったことにある。下級生たちは能力が高く、7月の新人インカレを制したが、まだまだ勢いに頼る部分がある。また、主力の1人である#18小野は3×3のアジア大会代表に選ばれたが、合宿や大会で抜ける期間があり、「メンバーがなかなか揃わなくて、リーグ前半はまとまりとしてうまくいってない部分があった」という状況だった。

そこで大事にしたのはチーム内での話し合いだ。上級生を中心にコミュニケーションを重ねることで、徐々に変化してきたという感覚がある。「リーグはうまくはいっていませんが、その中でも選手やスタッフが話し合える環境があり、ここはもっと頑張らないといけないねとか、どういうふうに頑張らなきゃいけないかってところをしっかり話し合いながらやっているところです。その結果として成長できている感覚はあります」
個の能力が高いが、個性も強いのが今年のチーム。主将として多くの選手と対話し、チームをまとめ、下級生が気負わずプレーできる環境を整えることに注力している。「2年生に関しては、のびのびプレーしたら生きる選手が多いと思います。そこは4年生がうまくまとめることで2年生が力を発揮してくれれば、チームとしても最終的には力が伸びるはず」と考え、若い選手たちを活かしながらチーム全体を牽引するのが役目だと考えている。
個人としてのパフォーマンスについては、「自分としては納得がいくものが出せているわけじゃない」としつつも、昨年のリーグ戦や入れ替え戦など重要な試合で負けた悔しさを背負い、決定的な場面での貢献を強く意識している。「去年のリーグ戦でも最後は勝ちきれなかったので、今年は特に強い気持ちを持って試合に臨んでいます。勝負どころだったり、チームがピンチだなと思った時は積極的に攻める意識は強いです」という言葉からは、チームと個人、両方の責任を背負うキャプテンとしての覚悟が伝わってくる。10月半ばでの勝敗状況ではまだ順位を上げられる可能性はある。「今年の2部もどこも強いチームです。一つひとつ丁寧に準備して、一戦一戦、勝っていけるようにやっていきたい」と、最後まで上位を目指し、チャンスを手繰り寄せるために努力する。

大学バスケで表現したい“自分たちらしさ”
4年生として大学バスケのラストシーズンを過ごす今、大学バスケならではの魅力を伝えたい想いがある。
それは「自分たち」あるいは「自分らしさ」の表現だ。「大学バスケには高校バスケまでと違って、自分らしさを表現する瞬間が、多分どのチームにもあると思います。それが大学バスケの魅力だし、大事なところです。そういうところを自分も、そしてチームとしても表現していって、この舞台を楽しんでいる姿を、見てくれている人たちや応援してくれている方々に見せていきたい」と梶谷。それは優勝や昇格といった結果を超え、やり遂げたいことでもある。
チームケミストリーの構築から始まり、下級生の活躍を引き出し、個人として責任を果たす。そのすべてのプロセスの中でも大学バスケらしさを体現することを目指す。2部リーグ終盤戦での梶谷たちのプレーは、想いを形するものとなるか、必見だ。

梶谷崇太/かじたに しゅうた
177cm/71kg
広島皆実高
(2026.9.12インタビュー)


