【2024関東リーグ1部/第21戦】東海大が白鷗大に敗れ3位転落、日本体育大が首位、2位白鷗大に順位が変わる(2024.11.2)

2024関東リーグ
チームハイの白鷗大#22内藤の好プレーが東海大戦の勝利に大きく貢献。

近年にない上位の接戦が続いてきた100回目の関東大学リーグ戦はいよいよ大詰め。残り1試合を残して首位が入れ替わった。

3位の白鷗大が首位の東海大に勝利。両者はともに17勝4敗の同率で並んだが、2試合とも白鷗大が勝利したことから白鷗大が2位へ。東海大は3位へと順位を下げた。そしてここでトップに立ったのは長らく2位の位置につけていた日本体育大。安定した試合運びで明治大に勝利し、2位に1勝差をつけた。最終戦で日本体育大は勝てば優勝が決まる。もし負けて勝敗が並ぶと該当チーム間の勝敗(またはゴールアベレージ)にて順位が決まる。

【PICK UP】優勝の可能性を残す白鷗大が東海大を撃破

白鷗大は#8陳岡も彼らしいハッスルプレーで盛り上げた。

優勝の行方を占う大事な一戦、3位の白鷗大は1Qから持ち前のディフェンスで首位・東海大のバスケットをさせなかった。東海大は起点となる#3ハーパー(4年・PG)を#20根本(4年・G)が守り、インサイドでも#25ムスタファ(1年・C・福岡第一)に簡単には持たせない。攻撃では#8陳岡(4年・SF)のスリーポイントをはじめ、スタメンが良さを見せて13-20とする。2Qになると東海大のディフェンスの動きも良くなり、#26小林(4年・PG)や#10ルーニー(2年・G)、#18西田(4年・SF)のスリーポイントも決まってくると点差が縮まる。白鷗大はターンオーバーを頻発するが、#22内藤(2年・G)や#20根本がスリーポイントを決めかえし、追い上げられはしたものの、30-33の3点リードで前半を終えた。

3Q、白鷗大の得点力が爆発。#20根本のスリーポイントを皮切りに、#88佐藤(3年・PG)が続き、#25モンガ(3年・C)もインサイドで加点。#20根本のスティールからの速攻が出ると再び東海大をひき10点異常引き離した。しかし東海大は#3ハーパーのジャンパー、#4中川(2年・F)が2本のダンク、#18西田のシュートで再び追い上げ、55-59と4点差にして4Qへ入った。

東海大は追いかける展開で#4中川が渾身のダンク。

最終Qの立ち上がり、白鷗大は#4佐伯(3年・SG)のスリーポイントに#25モンガが決めてリードを広げる。しかし東海大は#18西田以外の得点がなかなか決まってこない。白鷗大は#22内藤のスリーポイントが引き続き好調で、#20根本の速攻も出ると残り5分で15点のリードに。東海大はここからの打開策がなく、最終Qで25-11と差がつき、84-66で勝利。白鷗大はこれで東海大に2勝となり、同率だが順位を2位へと上げた。

白鷗大は自力での優勝はないが、もし日本体育大が最終戦で敗れ、3チームが並んだ場合は有利となる。東海大は前節の筑波大に続きこの最終盤で痛い2連敗。3位へと順位を後退させることになった。


【INTERVIEW】「原点に戻ってディフェンスの練習をしてきた」#22内藤晴樹(白鷗大・2年・G)

スリーポイントを決めた#22内藤をベンチも笑顔で出迎える。

東海大戦で23点、5本のスリーポイントを決めて#20根本とともに得点を牽引した。ルーキーイヤーから要所で出番を得て存在感を示していたが、2年目のリーグ戦もチームにとって欠かせないキーマン的役割を果たしている。攻撃型の選手だが、大学に入りディフェンス面の重要性も感じており、今後のチームを担う選手としてまだまだ成長の期待が高まる。

─いい試合でした。振り返ってどうですか?

「東海大さんは順位が自分たちよりも上で、優勝がかかっていました。自分たちも他力ではありますけど優勝を狙える位置にいたので、負けられない試合だったし、みんなとも試合前に話して確認しあって、いいゲームにすることができました」

チームとして非常にいいディフェンスが見られました。網野監督がディフェンス練習しかしてこなかったということをおっしゃっていました。準備はどうでしたか?

「自分たちはやはりディフェンシブなチームです。ディフェンスを基点にしてオフェンスにつなげていくチームなので、もうリーグの終盤はありますが、もう一度原点に返って練習できてきたと思います」

─東海の押さえるべきところはちゃんと押さえられたなという感覚ですか?

「まあでも、リバウンドのところは結構取られていたので、そこはやはり意識したいです。明日は拓大戦がありますが、インカレに向けても修正していかなければならない点だと思っています」

─ディフェンスが武器のチームではありますが、内藤選手の得点もこの試合だけではなく、かなりチームにとっては大きな助けになっているんじゃないでしょうか?

「得点を取るというところは自分の持ち味でもあると思うので、そこはチームのためにも自分が点数を取らなければいけない時間帯は、今日みたいに積極的にシュートを打っていければと思ってやっています。調子の面については、今日は良かっただけかなと思うので、また明日しっかりやってリーグ戦を締められるようにしたいです」

─2巡目の日体大戦でも内藤選手のスリーポイントがかなり効いた印象だったので、決まってないという感じの印象では無いんですが。

「練習はしているので、試合中は自信を持って打つようにしています」

─2年目になって自分の成長を感じる部分はありますか?

「高校生の時よりは頭を使ってプレーしているので、バスケットのIQは年々高くなってきているんじゃないかなと思います。白鷗大に来てからはディフェンスができないと試合には出られないので、その面の成長も大きいなと感じます」

─リーグ戦はチームとして連勝で入ったあと一時順位が落ちて、終盤また上がってきた状況ですが、2ヶ月半、ここが難しかったというのは?

「毎週毎週、違うチームへのアジャストをやっていかなくてはいけないのが大変でした。自分たちよりも順位が下のチームにも全然負ける可能性があるし、一試合一試合すべて気を抜けないというのがリーグ戦で一番難しいところでした。拓殖大戦に負けたのがその一つですが、あの試合では自分が最後にシュートを決められなかったのが反省点です。そして明日は最終戦でその拓殖大との対戦になります。今度はしっかり勝てるように頑張りたいと思います」


入れ替え戦回避をかけ、下位の戦いも最終戦までまだ不透明

10位で入れ替え戦圏内にいる中央大は7位の神奈川大と対戦。互いに1Qから点を取り合う形となり、激しいディフェンスの応酬で前半はほぼ互角。しかし3Qに中央大が一気に抜け出し5-22と差をつけると、最後まで気を抜かず59-77。応援団の大歓声にも押され、いい形で5勝目をあげた。中央大は最終戦で山梨学院大と対戦する。1巡目はわずかワンゴール差で勝利した相手だが、ここに勝てば入れ替え戦回避の可能性が高まる。

一方、黄信号が灯ったのは明治大筑波大が7勝目をあげて8位に浮上し、明治大は敗れて9位に後退したが、もし最終戦で中央大が勝てば勝率が並ぶ。中央大とは1勝1敗のため、ゴールアベレージで順位が決まる。

中央大は#5石口が13得点。ベンチも応援席もわいた。

【勝敗/21戦終了時点】
1位 日本体育大学  18勝3敗
2位 白鷗大学    17勝4敗
3位 東海大学    17勝4敗
4位 日本大学    15勝6敗
5位 大東文化大学  13勝8敗
6位 専修大学    12勝9敗
7位 神奈川大学   10勝11敗
8位 筑波大学    7勝14敗
9位 明治大学    6勝15敗
──2部入れ替え戦進出ライン──
10位 中央大学    5勝16敗
11位 拓殖大学    5勝16敗
12位 山梨学院大学  1勝20敗

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