【2024関東リーグ1部/REPORT】大学バスケの秋シーズンが開始!今季は12チームによる2巡の総当たり戦(第1戦〜3戦/2024.8.24.25.28)

2024関東リーグ
日本体育大は3戦を終えて全勝。

100年目の節目となるリーグ戦が開幕

第100回となる関東大学バスケットボールリーグ戦が他に先駆け、まず1部から開幕した。ここ数年は、編成を含めてレギュレーションが違っているが、100年目の記念となる今年は、1部・2部・3部がすべて12チーム・総当たり戦の2巡(全22試合)で行われる。1部とは2019年以来の22試合であり、もともと一次・二次の二段階リーグ構造だった3部にとっては初めての2巡総当たり戦になる。なお、今季は自動降格はなく、10〜12位が2部の1〜3位チームと2勝先勝方式で入れ替え戦を行なう。

今大会は2会場での開催が多く、1部の1巡目はその多くが都内にある日本体育大と、栃木県小山市の白鷗大体育館での試合になる。1部2巡目はほぼ毎週さまざまなチームのホームゲームとして開催される。

2巡総当たりの場合、2週間の天皇杯ブレイクもあるため9月は2週にわたって中断がある。11月初旬に大会を終わらせるためには学生の夏休み期間中になるべく試合を消化する必要があり、その分開幕から2週間ほどは水曜日にも開催し、試合が詰め込みになる。試合が2ヶ月以上に及ぶため、けが人や好不調の波が出ることも想定しながら戦っていくことになるが、過酷な戦いを勝ち抜いてどこが100年目の関東王者となるか、長い戦いの行方に注目したい。

3試合を終えて全勝は白鷗大・日本体育大・東海大の3チーム

速攻に走る日本体育大#7西部。外角、高さにもバランスの取れたプレーで3連勝。

1部は開幕から3試合を消化した段階で全勝チームは3となった。2勝が3チーム、1勝が3チーム、勝ち星なしが3チームと均等な状態だ。この段階では「始まったばかりでわからない」状態にあるが、欠場者がいるチームは苦しい戦いを

連勝のうち白鷗大は緒戦で日本大、2戦目で大東文化大という強敵からの対戦になったが、どちらも接戦で退け、3戦目の明治大も退けた。2週間前のWUBS(8/10〜8/12)では思うような結果にならなかったが、3連覇に向けて幸先のいいスタートを切った。

日本体育大も危なげなく3連勝。チームの主力の安定感はもちろん、ベンチの層も厚くなってきている。ディフェンスの強固さが目立つ東海大も3連勝だが、3戦目の中央大戦は接戦できわどい2点差で勝利を収めた。

東海大は#3ハーパー、#2轟などガード陣がチームを引っ張る。

その他専修大・日本大・大東文化大が2勝1敗、明治大・神奈川大・拓殖大が1勝2敗、山梨学院大中央大・筑波大にはまだ白星が出ていない。山梨学院大は#97スヴェトリシック(2年・C)、筑波大#13星川(2年・SF)や#6副島(2年・C)がコンディション問題で欠場しており、ここが響いている。中央大は#21深澤(1年・C・土浦日大)が代表活動に出ている間はインサイドがやや手薄となり、チームでカバーしたい。

復活の選手たちの活躍にも注目

怪我や離脱する選手がいる一方、戻ってくる選手もいる。

戻ってきた主力選手の活躍には注目したい。大東文化大は#9田中(3年・PF)、#25山内(4年・SG)が戻ってきた。田中は昨年の新人戦優勝に貢献したものの、リーグ開幕前に膝の負傷で約1年の離脱に。山内は昨リーグではエースとして活躍していたが、インカレは怪我で出場が叶わず、この春も欠場していた。ともにチームにとってはポイントゲッターであり主力。揃っての復帰は頼もしい。

ダンクにいく大東文化大#25山内(左)。#9田中もここからプレータイムが増えていくに違いない。

白鷗大も春は欠場していた#25モンガ(3年・C)が8月のWUBSの時点から戻ってきている。インサイドの要としてパワフルな活躍が見どころだ。

日本大の#3米須は「もう不安はない」と完全復活を宣言

そして日本大#3米須(4年・PG)も待望の帰還を果たした。大学入学以来、肩・膝と怪我が続き、昨年はリーグ戦で復帰するも再び肩のコンディションがよくなく終盤に離脱。その後手術とリハビリを続けてきたが、ここでようやくの完全復活となった。教育実習もあったことから、本格的な練習復帰は6月半ばあたりで、リーグ戦ではスタメンで出場している。コンディションとしてはもう問題ないようだ。

「肩は保存を選んでいましたが、思い切って手術をして、もう完全に治った状態です。プレーとしては練習開始すぐはルーズボールなどへ飛び込むことは少し気になりましたが、慣れてきて今はそんな躊躇もありません」

昨年は少し違和感を持ったままのプレーで結果的に途中離脱となったが、今回は動きに関する不安がなくなったことで、米須本来のキレのある動きやオフェンスをプッシュする鮮やかな配球も戻ってきている。リハビリ中にはさらなるウェイトにも取り組んで、身体の厚みも増した。

「フィジカル面は入学以来ずっと言われていることでもありました。バスケットができない間は意識して食べたり、トレーニングをしたりしてきたので、それが身になったかなと思います。体重が増えると動きが重くなるかとずっと思っていたし、最初は実際重いと感じました。でも動きながら食べながらとやってきて、自分の中で動きやすい体重設定がわかってきた感じです。今はちょうどいい状態で100%くらいの動きに戻って動けている感覚です」

開幕から3試合での平均アシストは6.6。チームに速攻も生まれていたのはやはり米須あってこそ。100%という状況でこの先の戦いを楽しみにしたい。

チーム全体としてはけが人も途中で出て、全員揃って仕上げてこられてはいないが、そのカバーをチームでしながらリーグ戦を戦っていく状態だという。しかし総合力は高いチームだけに本領発揮の米須を加えた今リーグの戦いぶりは注目だ。

【勝敗/3戦目終了時点】
東海大学    3勝0敗
日本体育大学  3勝0敗
白鷗大学    3勝0敗
専修大学    2勝1敗
大東文化大学  2勝1敗
日本大学    2勝1敗
神奈川大学   1勝2敗
拓殖大学    1勝2敗
明治大学    1勝2敗
中央大学    0勝3敗
筑波大学    0勝3敗
山梨学院大学  0勝3敗

タイトルとURLをコピーしました