第62回の関東大学新人戦本戦は3日目。この日は10試合を行い、ベスト16が決定した。
[Aブロック]大東文化大/駒澤大/関東学院大/東洋大
[Bブロック]日本大/江戸川大/白鷗大/専修大
[Cブロック]中央大/日本体育大/法政大/早稲田大
[Dブロック]拓殖大/東海大/青山学院大/筑波大
5部・杏林大が専修大相手に奮闘を見せる
トーナメントに優勝した専修大は、予選から勝ち上がった5部の杏林大に立ち上がりは苦しめられた。杏林大は専修大に対し、激しく当たって守り、簡単にはゴールを許さない。サイズでは専修大が勝るが、ゴール下の競り合いではフィジカルの接触でシュートがぶれ、フラストレーションが溜まる展開に。専修大が次第に引き離していく形にはなるが、杏林大はディフェンスで最後まで粘り、73-112。専修大相手に73得点の健闘を見せた。杏林大はパンフレット登録のメンバー全員が1年生。新人戦とはいえ5部からの本戦出場は見事。秋リーグ戦に向け注目といえる。
4Qに東洋大が逆転、明星大を下してベスト16へ
2部同士の戦いになった明星大と東洋大の対戦は、東洋大が4Qの逆転劇でベスト16へ進出した。前半は大きな差はないものの、明星大が優位に立ち、28-36。東洋大は数点が届かないという状態が長く続いた。
後半に入ってもその流れで試合が続き、個人技でアタックを仕掛ける明星大が、東洋大ディフェンスを突破して逃げる。追う東洋大は明星大のゾーンディフェンスの前になかなかゴールを割ることができないが、3Q終盤に#1石川(2年・SF)のシュートが入るとリズムが好転。#68矢倉(1年・C・東山)のリバウンドも大きく貢献し、このQ最大7点差にされたところから、2点差の54-56まで縮めて4Qに入る。するとゾーンを次第に攻略して内外での得点が続き、またリバウンドも支配。得点がストップしがちになった明星大学に対し、東洋大は次々にボールがネットを通過。最後は点差を二桁にして71-81で2部対決を制した。
東洋大は次戦の対戦相手が、1部の明治大を倒した2部の関東学院大。これの勝利に前回同様ベスト8入りがかかる。
江戸川大は激しいディフェンスを展開、延長戦の末に国士舘大を下す
1部の国士舘大は、2部の江戸川大と対戦。1点を争う激しい戦いが繰り広げられ、試合はオーバータイムにもつれ込んだ。
互いに固い立ち上がりの時間を過ぎると、国士舘大は優位な高さと攻撃力を活かし、#9大滝(2年・SG)が速攻に走る。江戸川大は持ち味のディフェンスからリズムを作り、追う形になった。前半は国士舘大リードで進むが、点差は離れても最大で6点。江戸川大はシュートの決定力でやや苦しいが、終盤はゾーンで国士舘大を止めると、最後は終了とともに#13大出(2年・SG)のスリーポイントが決まり、27-28で1点差まで詰め寄った。
後半3Q、江戸川大は立ち上がりで逆転。しかし国士舘大もすぐさま#9大滝のスティール、速攻などでひっくり返すシーソーゲームに。しかしその中で江戸川大はディフェンスから流れを産み、ミスがあっても互いをカバーしあい、チャンスを得ていく。一進一退の中、江戸川大はこのQまたも#13大出のスリーが最後に決まり、51-48とリードして終えた。
4Q、国士舘大のディフェンスが激しくなると、江戸川大も簡単にはゴールを割れない時間が続き、立ち上がりは約4分半ノーゴール。国士舘大は#5大迫(2年・G)の1対1やスリーポイントでこの6点差にまで開いた。しかし江戸川大もゾーンプレスで激しいプレッシャーを与え、ターンオーバーを奪っていき、#31河野(1年・PG・東海大相模)が次々にフリースローを獲得。さらにはドライブも決めて、残り約30秒で62-62の同点に。一方の国士舘大は残り2分から得点を奪えないままタイムアップとなり、試合は延長に突入した。
延長戦、4Qの勢いのままに江戸川大が流れを掌握。#31河野のブロックが出ると、#13大出、#31河野の速攻が連続。#34髙木(1年・SG・桐生第一)のジャンパーが決まると残り1分半で5点のリードに成功する。国士舘大は延長の5分間で#5大迫のスリーポイント1本しか得点を入れることができず。最後は71-65で江戸川大が接戦を制し、ベスト16へと進んだ。
江戸川大は3月の新人戦でも、同じベスト16決めで山梨学院大とダブルオーバータイムの激闘を演じた。このときは惜しくも涙を飲んだが、今回は1部の国士舘大相手に見事な勝利を収めた。