【2022新人戦】準々決勝で17得点の活躍に、「基礎からバスケをやり直したことが、ちょっとずつ出せるようになってきた」と手応え#10新沼康生(日本大・2年)

2022関東新人戦

準々決勝・白鷗大戦で17得点。4本のスリーポイントが白鷗大の勢いを削ぎ、流れをチームに持ってきた。
3月の新人戦から少しずつ出番をもらい、この新人戦ではスタメンとして出場している。スリーポイントは「思い切り打っただけ」というが、その好調ぶりには白鷗大の網野監督も舌を巻いた。本人は全国からいい選手が集まる大学で活躍するために、一からバスケを見直し、努力してきた結果が少しずつ花開いた、といい感触を感じる試合になった。
また、プレー以外でも大きな声を出し、チームを鼓舞する姿も見られる。インサイドに近い、下のポジションと呼ばれる場所だからこそ、コート全体を見て声をかけることができる、と意識してやっているという。何より、懸命で笑顔が見える部分は、チームにもいい影響を与えているに違いない。チーム一丸となっている日本大でも、注目の選手だ。

── 白鷗大に見事な勝利でした。

白鴎大学さんはクレバーな集団なので、練習中から結構ディフェンスと走ることは意識してやれと言われていて、そこで自分たちらしさを出して頑張っていこうというふうに話し合っていました。

── 新沼選手のシュートが素晴らしかったですね。

「ノーマークになったら思い切り打て」と城間さん(HC)から言われていて、練習もずっとやってきていたので、自信を持って打ちきったら、今日はたまたま入ったのでよかったと思います。

── 白鷗大の網野監督も驚いていましたよ。

フレッシュマンキャンプで網野さんにはすごくお世話になったんですけど、その時にも思い切って打った方がいいよと言われていました。だからシュートは自信を持ってやろうと思っていました。

── 声もよく出ていて、フラストレーションがたまる場面でもコミュニケーションを取っているのが印象的でした。

前回の新人戦のキャプテンだった陳岡さん(#8)だったり、今のキャプテンの飯尾さん(#22)、前キャプテンの若林さんだったりが、そういうことを率先してやっていたので、今回はキャプテンが玲音(#3米須)なんですが、自分が出ている時はそういうことをするのは自分の役割だと思っていました。だからしっかり声をかけて、選手たちのモチベーションも下げないようにということを心がけていました。

── トーナメントのときもかなり声を出していた印象です。

トーナメントの時は交代で出てくるのに、ぬるっと入ってしまうと、それまで積み重ねてきたものが一気に崩れてしまうという話を城間さんからされていました。だから自分が出ていったときは、3倍でも何倍でも声を出して日大を盛り上げろと。それを心掛けていた感じです。

── でも常にやり続けるのは大変なところもあるかと思います。

去年の東海大学の佐土原さん(現B1広島)とかは、試合中3線の声だったりとかを、一番出しているイメージでした。4番ポジションは常に下にいて、留学生とコミュニケーションを取ったり、下からチーム全体が見えるので、そこでも声を出してやらなければいけないポジションです。だからですね。

── 佐土原選手からそのようないい影響を得られたんですね。日本大といえは、昨年の4年の影響も大きいかと思います。若林キャプテンは日大豊山の先輩でもありますね。

めちゃくちゃあります!若林さんには寮生活はもちろん、それ以外のこともものすごくお世話になっていました。恩返しじゃないですけど、ちゃんと成長した姿を見せられるようにと心がけています。

── 米須(#3)選手は復帰していますが、長期間出られない状態でした。チームとしては彼がいない中でどのようなことを意識していましたか。

玲音がいないというのは結構大きかったんですが、彼以外のメンバーも「玲音に負けない」ということを練習中から意識していているメンバーが多いです。学年関係なく、自分をアピール選手するが多いので、特に不安なくやってきました。でもあいつが出てくると日大らしさが出てくるので、そこはもちろんすごくて尊敬しています。

── 春シーズンここまではどのように感じていますか。

結構しんどかったです。個人的には城間さんに求められているものがたくさんありました。大学は高校生レベルでは通用しないものばかりで、自分のバスケットボールの考え方とかを全部捨てて、もう一度真摯に向き合わないとこういう舞台に立てないんだなと思って、やってきました。基礎からやり直してやっと積み上がってきたものが、ちょっとずつ出せるようになってきたかなと思います。

── 具体的にはどのようなことでしょうか。

難しかったのは、ディフェンスのプレッシャーだったり、ノーマークを当たり前に決めるということですね。高校だと身長が190あると中でもやれますし、あまり負けることはなかったんですが、大学に入ると練習の中でも野口さん(#6)とか、大きくてもスピードのある選手が普通にいるし、ディフェンスで簡単にそういう人に抜かれるので、「そういうディフェンスだったら使えないよ」「シュートも決められないし一体何ができるんだ」といろいろ求められました。でも今日の試合でちょっとだけ報われた感はあります。

── 日大豊山高校は大学とはどの程度交流があるのでしょう?

大学のBチームとは、結構練習試合をやらせてもらっていました。そのほかにも先輩のジャワラさん(22-23B1茨城)やケイタさん(3X3や社会人で活躍)が遊びに来てくれて、毎回ボコボコにされて走らされるというのはありました(笑)。高校の時から大学のレベルというのは果てしないんだろうなと思いながらずっと思っていました。

── でもそこでちょっとづつ手応えが、というのが今ですね。残りに向けては。

次が誰とか考えず、いつも通り自分たちのバスケットができればいいと思います。

【2022新人戦】大東文化大・日本大・筑波大・日本体育大がベスト4進出(準々決勝/2022.6.10)

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