第62回の関東大学新人戦本戦は4日目を迎え、ベスト8が決定。以下の8チームが順位決定戦を含め、最終日まで本戦を戦う。
[Aブロック]大東文化大学・関東学院大学
[Bブロック]日本大学・白鷗大学
[Cブロック]日本体育大学・早稲田大学
[Dブロック]筑波大学・東海大学
[Aブロック]大東文化大は駒澤大をかわす/関東学院大が2019年以来のベスト8に名乗り
第1シードの大東文化大は、2部の駒澤大と対戦し、82-57で勝利を収めた。インサイドでは#39アブドゥレイ(1年・C・中部第一)の高さを活かしたプレーで、22点14リバウンド。駒澤大は持ち味の得点力で、苦しいシュートが多かった。大東文化大は全員出場でベスト8進出。
関東学院大と東洋大の一戦は、東洋大が前回ベスト8に食い込みシードを得たが、対する関東学院大も同じく2部。互いに譲れない対決といえた。試合は終始関東学院大がリード。#30モーヌチソン(1年・C・福島東稜)が199cm・110kgの巨躯を活かし、ゴール下で得点を重ねた。東洋大は内外とも思い切りのいいオフェンスができず、出遅れた。2Q序盤までは僅差といえたが、Q半ばから関東学院大が#6大野(2年・SG)のスリーポイントシュートや#30モーヌチソンのインサイドで一気に引き離し、前半は40-24。東洋大はこの2Qに8点しか奪えず、それが後半にも響いた。流れの変わらない3Q を経て4Q、東洋大はようやく終盤に#68矢倉(1年・C・東山)のペイントへのアタックが決まりはじめるが、その都度関東学院大に返され、大きく点差を縮めることはできず78-64。2連続のベスト8進出はならなかった。一方、関東学院大は3年ぶりにベスト8進出を果たした。
[Bブロック]2Qで差をつけた白鷗大が専修大に勝利/日本大は固いディフェンスで江戸川大を圧倒
春のトーナメント決勝の再戦ともいえる、白鷗大と専修大の戦いは、ロースコアな立ち上がりから白鷗大が抜け出した。1Q、専修大はディフェンスを固め、#25ジョエル(1年・PF・別府溝部)に簡単に得点させない。攻撃では#3當山(2年・PG)や#12市場(2年・SG)、#15佐藤(2年・PF)らがアタック。白鷗大も#8陳岡(2年・PG)がオフェンスリバウンド、ドライブに積極性を見せて16-17。2Qになると、白鷗大は#25ジョエルの存在感が増してくる。専修大は強いフィジカルを持ったジョエルを止めきれず、ゴール下で簡単に得点されてしまう。またターンオーバーから速攻も出されてしまう展開となり、次第に引き離され、このQだけで21-9と大きく差をつけられた。後半も大きく流れは変わらず。リードを得た白鷗大がプレータイムをシェアしながら試合を進め、77-61。
国士舘大を倒して勝ち上がった江戸川大は、日本大と対戦。挑戦を掲げ、1Qは持ち味のディフェンスや機動力で接戦に持ち込んだが、2Qになると日本大のディフェンスや高さ前にミスが続き、得点がストップ。このQは5点に終わってしまう。日本大は強度の強いディフェンスで相手ターンオーバーから得点を重ね、78-50で勝利した。
[Cブロック]日本体育大は中央大に逆転勝利/早稲田大は1点差で法政大に競り勝ち
法政大と早稲田大の対戦は、3月の新人戦の再戦ともいえる戦い。このときはワンゴール差で早稲田大が勝利したが、2度目の対戦も終盤まったく同様の展開へともつれ込んだ。
試合は立ち上がり、スリーポイントシュートが連続で入った法政大の流れで始まる。#7本山(1年・PG・福大大濠)や#11岡部(2年・SG)の勢いあるプレーで1Qから10点リード。2Qもそのリードを守ったが、早稲田大は終盤2本のスリーポイントが入って点数を少し詰め、32-36で前半終了。3Qも早稲田大は流れを覆せず。しかし4Qの開始早々、法政大からターンオーバーを奪って3連続得点を決めると、逆転に成功。しかし法政大も対応して、接戦となり、読めない展開に入る。法政大は前半から負傷者が相次いだ試合となったが、この大事な場面でも、この日好調の#8石田(2年・F)が終盤の同点弾を決めた直後に退場してしまう。早稲田大が1点リードする状況で残り11.9秒、法政大は#7本山の渾身のディフェンスで早稲田大からターンオーバーを奪い、最後のオフェンスポゼッションを得た。ここで切れ込みつつジャンパーを放ったのは、#11岡部。しかしこれは若干短くなってリングにあたり、ゴールならず。63-64で早稲田大が逃げ切った。
中央大と日本体育大は、前半中央大がリード。ともにゾーンを使い、日本体育大は#35ムトンボ(2年・C)の高さで攻め込まれるのを封じ、また中央大はペイント内に簡単に#35ムトンボを入れさせないようにという形。前半は外のシュートが良かった中央大がリードし、32-28。しかし2Qは#35ムトンボの高さを起点に、1Qの20-8から日本体育大が得点を縮める展開だった。3Q、流れは次第に日本体育大に傾く。#41石川(1年・SF・小林)のスリーポイントシュートで日本体育大が逆転すると、中央大はオフェンスが次第に単発になり、ディフェンスでも甘さが出てきてしまう。日本体育大の内外を止められなくなって3Q だけでも12-26と差をつけられてしまった。4Q、中央大はずるずる引き離されていくが、#13小川(2年・PG)が一か八かのスリーポイントを打ち続ける。これが決まっていき一時は6点差にしたシーンもあったが、日本体育大も冷静に対処して64-77。3月は新型コロナウイルスの流行期で大会出場そのものが辞退に追い込まれたが、今回は見事ベスト8入りを果たした。
[Dブロック]筑波大は青山学院大を、東海大は拓殖大を後半に振り切り勝利
筑波大と青山学院大の一戦は、後半が勝負だった。1Q、互いに点を取り合う形ではじまり、筑波大が#28浅井(2年・PF)の内外の得点、青山学院大は#7進(2年・SF)のスリーポイントや#3新井(1年・PG・実践学園)の速攻、また201cmの#0広瀬(2年・C)のインサイドも威力を発揮した。筑波大は簡単に中で勝負できないが、#28浅井や#19間山(2年・PF)がオフェンスリバウンドでチャンスを活かす。青山学院大は#35オドゲレル(1年・SG・桐光学園)がスリーポイントのバスケットカウントで食らいつき、1Qは17-19と互角。2Qは競り合いからじわじわ筑波大が抜け出し、最後は#33橋本(2年・SF)のスリーポイントが決まって34-42といい流れで終えた。
青山学院大は3Qになると得点がストップ。6分間半ほどノーゴールとなり、対する筑波大は個人技で着実に得点を重ね、一時は20点のリードを得た。青山学院大は#7進のスリーが残り4分を切ってのようやく初得点。そこから粘りを見せて47-58と点差を詰めて4Qに入ると、#35オドゲレルのスリーポイントシュートを皮切りに、速攻も出て、開始約3分で5点差にまで詰め寄る。筑波大は攻撃が点になってしまうが、それでも着実にシュートを沈め、再び引き離して65-73で勝利した。
拓殖大と東海大の戦いは、1Qは両者スリーポイントシュートの応酬で幕を開け、点の取り合いとなる。拮抗した状態の中、拓殖大は#35加藤(2年・SF)のスリーポイントが好調で、1Q は28-20とリード。2Qになると、東海大は#18西田(2年・SG)のドライブや#23君座(1年・PF・宇都宮工)が身体を生かしたゴール下、また#26小林(2年・PG)も積極的なアタックも見せて、追いつく。拓殖大は次第にシュート確率が落ちていき、Q半ばの得点が最後となると逆転されて前半終了。3Qも拓殖大は停滞し、初得点が決まるまで6分以上を費やしてしまった。結局2Qの5点、3Qの7点が響き、その間着実に加点した東海大が67-80で勝利した。