【2023関東トーナメント】2部の順天堂大が1部の中央大との競り合いを制す!駒澤大、慶應義塾大も上位ディビジョンのチームに粘る(2023.5.3)

2023関東トーナメント
中央大に勝利し、喜ぶ順天堂大。

3日は残りのベスト16決めに入り、A・Bブロックの8試合が行われたが、前日に引き続いてのアップセットに会場は沸いた。

3部の慶應義塾大は今季2部となる青山学院大に4Qまで、2部の駒澤大は1部の明治大に対してこちらも4Qまでシーソーゲームで粘った。両者は惜しくも破れたが、2部の順天堂大は1部の中央大に逆転勝利。関東学院大に続いて2部チームが1部を倒し、ベスト16に勝ち上がった。

【Aブロック】専修大・青山学院大・東海大・順天堂大がベスト16へ

昨年優勝の専修大法政大を相手に前半は競り合うが、3Qに一気に引き離すと4Qもそのままの勢いで逃げ切った。東海大は今季2部昇格の玉川大と対戦。立ち上がりは相手にうまく点を取られるシーンが目立ったが、次第に差をつけた。

また、青山学院大順天堂大は接戦を勝ち上がった。

順天堂大は4Q終盤、勝負のスリーポイントが炸裂

高いシュート力を持ち味とする順天堂大は、2Q途中に停滞してリードされるが、3Qに息を吹き返して中央大に競り勝った。1Qはシュートを入れ合い、23-22と互角。2Qに順天堂大のシュートが落ち始めると、中央大が次第に抜け出す。しかし3Q、再び順天堂大に流れがくると57-59と2点差に追い上げて4Qに入る。

順天堂大は全員が点を取れるが、エース#55戸笈が立ち上がりからシュートを次々に決めた。

最後の10分は入れ合いになった。順天堂大は粘り強く打って#55戸笈(4年・SG)、#56勅使河原(2年・PF)と続いて立ち上がりに逆転。中央大は#2内尾(4年・SF)のシュート、#42山崎(2年・PF)のオフェンスリバウンドで取り返していく。順天堂大は#22鈴木(3年・PF)のファウルトラブルが痛いが、点差は付かず離れず。その中で順天堂大に流れが来たのは残り3分。中央大が2点、ないしはフリースローで加点するのに対し、順天堂大は#13中川(4年・SF)が3本のスリーポイントで返して上回っていく。その上で#22鈴木がフェイダウェイのジャンパーを沈めると、残り1分で76-72と4点のリード。中央大は#2内尾が連続でフリースローを得るが、2/4と全部を決めることができない。順天堂大は残り17.5秒でパスが合わずあわや、となるが中央大最後のオフェンスは残り3.2秒で放った#0樋口(4年・PG)のスリーポイントが落ち、残り時間を処理して順天堂大が76-74で勝利。競り合いを制してベスト16へ名乗りを上げた。

順天堂大・中川選手のインタビューはこちら【2023トーナメント】「打つと決めていた」4年の力を示し、1部チームを撃破してベスト16進出/#13中川拓人

青山学院大はディフェンスから粘る慶應義塾大を最後に振り切る

3部所属の慶應義塾大が、今季2部の青山学院大に食らいつき、互角の勝負を展開した。立ち上がりから激しいディフェンスを仕掛ける慶應義塾大は、再三ターンオーバーを奪い、アウトサイド、インサイドともオフェンスが上手く回る。青山学院大は得点が伸びずやや追う展開とり、2Q最後に#10槇野(4年・SG)のスリーポイント、#7進(3年・SF)のフリースローでなんとか逆転して26-27。

なかなかリズムをつかめなかった青山学院。
エースの#7進が速攻からダンクに行くなど、勝負の大事な場面では存在感を示した。

3Q、慶應義塾大は#13廣政(2年・SF)のスリーポイント、バスケットカウントが続き、6点のリードに成功。しかし青山学院大も#10槇野、#3新井(2年・PG)の連続スリーで返すなど、このQも差がないまま進行。43-43で入った4Qは、開始6分までは慶應義塾大がリードを保った。しかし外のシュートが落ちてきて、青山学院大にスティールやファウルからのフリースローを与えてしまうと、突き放されて54-69。青山学院大が苦しい展開から最後に抜け出して勝利した。

破れた慶應義塾大#4山本(4年・G)「3部リーグ終了後の11月から練習をしてきて、目に見える形で成果として現れている部分もあります。まだ慶関戦、新人戦と試合が続くので、磨きをかけて早慶戦につなげていきたい」という。慶應義塾大の春夏シーズンの最大イベント・早慶戦(6/24@代々木第二体育館)に向け、この試合で得たものをさらにレベルアップさせたい。

早慶戦は春夏シーズン最大の目標、そして秋は2部昇格に向け、戦う慶應義塾大#4山本。

【Bブロック】大東文化大・明治大・日本体育大・筑波大がベスト16進出

駒澤大が最後の最後まで明治大を追い詰める

このブロックは大東文化大日本体育大筑波大が余裕を持って勝ち上がった。最後までもつれたのは、2部の駒澤大明治大の一戦。

駒澤大の1Qは明治大に速攻を出されるシーンもあったが、ベンチメンバーがディフェンスから奮闘。2Qに入ると持ち味の得点力が光り、スリーポイントも好調で、最大8点のリードに成功した。明治大は#13平松(3年・PG)を起点に、#35越田(3年・SG)や# 10結城(4年・PF)で返すが、ミスもあって前半は42-36と追う展開。しかし3Qは#10結城への合わせが立て続けに決まって同点に追いつくと、最後は#60武藤(1年・SF・開志国際)のスリーポイントでひっくり返し、54-56。

2点リードで4Qへ入った明治大は、速攻やオフェンスリバウンドで流れを掴んでいく。駒澤大も#11斉藤(3年・SF)のシュートなどで粘るが、苦しい場面も目立つ。明治大は#7伊藤(3年・PF)のスリーポイント、#13平松のドライブ、さらには#10結城の連続得点で残り3分で8点のリードに成功した。駒澤大はここから#3田中(3年・PG)がスリーポイント、タフショットのジャンパーを連続で鎮めて残り2分で3点差。残り時間、明治大はターンオーバーを連続で犯して加点できず、駒澤大のチャンスが続く。しかし勝負のスリーポイントを打っていくが決まらず、68-71。明治大が辛くも逃げ切った。

明治大は#10結城へのパスがうまく渡るシーンが目立った。

「逆転されたときにもう少し点差を抑えられていたら」駒澤大の#3田中は悔しがった。ディフェンスが崩れて、明治大の#13平松に再三アシストを出されてしまったのも痛かった。しかしそれでも粘り強さを見せた。2部リーグでの戦いにも期待だ。

司令塔であり勝負強さも持ち味の駒澤大#3田中(左から2人目)。ゲーム最終盤も強気で追い上げのシュートを決めた。
タイトルとURLをコピーしました