【Aブロック】専修大は余裕を持って勝ち上がり/東海大は順天堂大に辛勝
昨年優勝の専修大は、 前日慶應義塾大と接戦を繰り広げた青山学院大に対して1Qから ダブルスコアに近い立ち上がりで安定して得点を稼ぐと、94-66。まだゆとりを持った形でベスト8へ駒を進めた。青山学院大は3Qで粘るが、出足の鈍さが響いた。
東海大は 中央大を破って勝ち上がってきた2部の順天堂大に、最後まで苦しい戦いを強いられた。立ち上がりは完全に順天堂大の得意のペース。#22鈴木(3年・PF)のスリーポイントのバスケットカウントを皮切りに、ディフェンスから速いトランジションで次々にシュートを決めて19-27。2Qは 東海大がやや持ち直して点差を詰めるが、順天堂大もディフェンスから得点を重ねて41-41で 前半を終了。
3Q以降は シーソーゲームになった。 東海大のディフェンスの圧力に順天堂大も 簡単に攻められなくなっていくが、 東海大も守られてシュートが低調。順天堂大は最後に#1伊藤(4年・SG)の 連続スリーポイントが決まると55-61と リードして4Qに入ると、立ち上がりでは速攻、スリーポイントで 9点のリードを奪った。外が入ってこない 東海大は、強みであるフィジカルを生かして#23君座(2年・C)が ゴール下で得点を重ね、#4中川(1年・PF・東海大諏訪)のスリーポイントも入って じわじわと追い上げる。 順天堂大はディフェンスからチャンスを何度も得るが、ゴールを割れず、無得点の時間が続いた。 東海大は残り4分、#3ハーパー(3年・PG)の速攻で逆転に成功し、#25江原(4年・F)のシュートが続くが、順天堂大は中央大戦同様に残り3分で#22鈴木がスリーポイントで同点に戻した。そこからは互いに ミスが続くが、 順天堂大は フリースローで1点差に迫る。残り1分3秒、ここで#25江原のスリーポイントが決まり74-70。 順天堂大は 残り時間で得点叶わずタイムアップ。 東海大が 逆転で 苦しい勝負を 制した。
東海大はスリーポイント確率が3/19。とわずか3本。その貴重な3本目がチームを救った。一方の順天堂大は、ディフェンスでも得点力でも見せたが、終盤にシュートを決めきれなかった。
24得点をあげたエースであり主将の#55戸笈は、「自分たちの良さである、ディフェンスリバウンドを取ってからの アーリーで外角シュートを決めるというのはできましたが、後半はフィジカルコンタクトの差が顕著に出た」といい、東海大のディフェンスに徐々に削られていったことが伺える。しかし、今回は中央大、東海大相手にまったく遜色ないバスケットを展開し、手応えも得られたはず。東海大の陸川監督も順天堂大のシュート力には驚きを隠さなかった。#55戸笈はベスト16を誇りつつも、今大会は2部チームの奮闘が光るだけに、良かったのは「自分たちだけじゃない」と気を引き締める。秋のリーグ戦での、1部昇格、インカレ出場に勝負を賭ける。
【Bブロック】日本体育大が筑波大とのシーソーゲームを制す/大東文化大はロースコアながらリードを保って勝利
大東文化大は明治大相手に全体的に重い試合展開。サイズ面では勝るが決定力にやや欠けるシーンが多く、点数が伸びず。一方の明治大も得点面では苦労し、大東文化大がリードを保ったまま試合終了で65-49。
日本体育大と筑波大の戦いは、互いに一歩も譲らないプレーの応酬を重ね、最後に日本体育大が流れを掴んだ。立ち上がりから点の取り合いが続き、前半はハイスコア。1Qは筑波大がリードしたが、2Qには日本体育大も取り返し、前半は41-42。後半3Q、日本体育大は#4小澤(1年・中部第一)が3連続のスリーポイントを沈め、それに対して筑波大は#5岡川(2年・PF)も2連続のスリーポイントで返して譲らない。筑波大は4点のリードを奪うが、日本体育大も入れ返し、#5永野(4年・PG)が最後にドライブからのバスケットカウントを決めると60-58と逆転して4Qへ。
最後の10分、最初は熾烈な入れ合いになった。筑波大がスリーポイントを決めれば日本体育大も返す、と一歩も譲らないまま試合は終盤へ向かう。筑波大は#34三谷(4年・F)が機動力を活かして攻め込むが、全体では前半に比べるとシュート確率が下がってくる。またディフェンスで穴ができてしまい、残り1分でフリーになった#23ムトンボ(3年・C)がダンクを叩き込んで72-71と日本体育大がこの時間帯にリードを得た。筑波大は続くオフェンスで#34三谷がボールを運ぶが、これをミスマッチから足元を狙っていた#21月岡(2年・PG)にスティールされ、もつれて両者が転んでしまうと、アンスポーツマンライクファウルを取られてしまう。#21月岡はこれで得たフリースローを2本沈めると、75-71。筑波大は残り時間で得点ならず激闘に幕となった。
どちらが勝ってもおかしくない戦いだった。今年システムチェンジした筑波大は、ディフェンス、リバウンド、スリーポイントなどすべてが昨年より格段に良くなっている。今季も春から主力に長期離脱の怪我人が相次ぐ中で、スタメンを務める#5岡川の貢献も見逃せない。悔しい負けだが前に進んでいることは確か。次に向けて切り替えたい。
日本体育大は4月23日の日筑戦から見事な修正を見せた。課題の3Qで失速せず、ルーキーの#4小澤や#1コネ、また主将の#5永野もチームを鼓舞するプレーを見せた。