【2023関東トーナメント/レポート】決勝進出を決めたのは日本体育大と白鷗大!決勝での顔合わせは初(2023.5.6)

2023関東トーナメント
日本体育大が決勝進出。白鷗大と頂点をかけて戦う。

熱戦が続く関東大学トーナメントは準決勝を迎えた。2試合とも点差のない競り合いが続き、勝ち上がったのは21年ぶりの頂点を狙う日本体育大と、勝てば4年ぶりとなる白鷗大。春の関東王者の名をかけ、決勝で激突する。

早稲田大と大東文化大が勝利し、5位決定戦へ

5─8位決定戦は、早稲田大大東文化大が勝ち上がった。

早稲田大はスピードと得点力を活かして終始リード。関東学院大は3Qで#30モーヌチソン(2年・C)が退場してしまい、軸を失う。早稲田大はベンチメンバーも全員出場で87-42

スピードと攻撃力を備えた今年の早稲田大。

東海大は前日の試合で負傷した#0黒川(4年・PG)を温存し、下級生も数多く使いながらの試合となった。ディフェンスで粘るが、得点が伸びず苦戦。大東文化大は同じく前日の試合で#34バトゥマニ(4年・C)が負傷欠場となったが、こちらも選手をまんべんなく使っていく。東海大は2Qで4点しか取れず引き離されるが、後半はディフェンスから粘り、互角の戦いに。ただし、追い上げるまではいかず51-65で大東文化大が勝利。

怪我人もいる中、粘りを見せる大東文化大。

最終日は5位決定戦で早稲田大─大東文化大、7位決定戦で東海大─関東学院大が戦う。

【準決勝】4Qに日本大に得点させなかった白鷗大に軍配が上がる

早稲田大との延長を制して勝ち上がり、3年ぶりの決勝を目指す日本大と、昨年準優勝の白鷗大の戦いは、日本大がリードして入るが、白鷗大はゾーンで守り、またファウルをもらっていくと追いついて一進一退となった。1Qの白鷗大は#2脇(3年・F)、#45シソコ(4年・C)、日本大は#6野口(4年・SF)、#12コンゴロー(3年・C)ら、上級生が奮闘。白鷗大は大会前に怪我をし、ここまでベンチ外だった#25モンガ(2年・PF)もコートへ送り出すと、2Qにはドライブやバスケットカウントで存在感を示す。日本大は引き続きゾーンに苦慮するが、#4井上(3年・SG)、#30丸山(3年・SF)、#13泉(2年・SG)のスリーポイントが決まると、#12コンゴローのインサイドにもボールが入り、連続加点する。前半は35-32の日本大リードで終了した。

大会前に負傷した白鷗大#25モンガが準決勝から登場。
日本大は#12コンゴロー以外の留学生が怪我でメンバー入できなかった。

3Qも点差はつかない。なんとかリズムをつかもうと互いに守り、仕掛けるが、ミスも続いて一進一退。ファウルやターンオーバーで重苦しい展開のまま50-48で4Qに突入する。日本大は立ち上がり3分間無得点。この間に白鷗大は#16八重樫(1年・SF・仙台大附明成)の速攻、#25モンガのシュートで逆転に成功する。さらに#24森下(4年・PG)のシュート、#36八重樫のオフェンスリバウンドも出て残り約4分で52-57と5点リード。日本大は苦しい中、#51一戸(3年・PG)のスリーポイントとドライブで、残り2分半にようやく同点に追いつく。残り時間で互いにやり合う中、白鷗大は#24森下のシュートで2点のリードに。日本大は何度かオフェンスチャンスを得るが、ターンオーバーで得点につながらない。白鷗大は残り11.6秒で得たフリースローを#20根本(3年・G)が1本決めると、57-60の3点差。日本大は最後に放ったシュートが決まらず、タイムアップ。白鷗大が勝負を制し、昨年に引き続き決勝進出を決めた。

終盤、#51一戸で追い上げるが日本大は届かず。

両チームとも出ている選手がまんべんなくスタッツを残し、どちらに転んでもおかしくなかった。しかし4Qで白鷗大のディフェンスの圧力が勝り、日本大は7点に抑えられて涙を飲んだ。

「昨年は特にインカレで悔しい想いをしてシーズンが始まっているチーム。少しでも上にいきたいという想いはあるチーム。上位のチームはどこも拮抗しているので、その中で勝ち切れたのは、彼らの自信になると思います」網野監督。昨年の白鷗大はトーナメント準優勝、リーグ優勝、インカレ準優勝と常に上位をキープしてきた。まずは春の一冠目が取れるかに注目だ。

【準決勝】日本体育大が3Qに抜け出し21年ぶりの決勝進出!専修大は連覇の夢絶たれる

連覇を目指す専修大と、今大会勢いに乗る日本体育大の戦いも、息をつかせぬ競り合いが続いた。開始早々、ゴール下では専修大#13クベマ(4年・C)と日本体育大#23ムトンボ(3年・C)の戦いが勃発。#23ムトンボが4連続のブロックでゴールを守り、会場をどよめかせる。日本体育大は早い展開からスリーポイントが決まり、また専修大もディフェンスから得点し、1Qは17-17。2Q、専修大はベンチメンバーが見せる。#97ジョベ(1年・C・高知中央)がアシスト、フックシュートなど、多彩なワザでディフェンスを翻弄。一方の日本体育大はアウトサイドの得点が続き、#9大森(3年・SG)、#41石川(2年・SG)の連続スリーが炸裂。専修大は#31松野(2年・SF)がQの終わりに放ったスリーポイントが沈み、33-31と2点リードで前半終了。

#13クベマと#23ムトンボの応酬が続いた。

3Qの立ち上がりは専修大が#13クベマのゴール下などで抜け出す一方、日本体育大は3分半以上ノーゴール。しかし残り約5分頃の熾烈なゴール下の制空権争いから日本体育大側にボールが再三出ると、ここから#9大森がドライブや速攻で8点を稼ぐ大活躍。ここまで最大でも4点差にとどまっていたところを、37-46と一気に引き離して3Q終了。専修大はこのQ4点に終わってしまった。

4Q、追いかける専修大だが、日本体育大は#9大森2本目のスリーポイントが決まり、簡単には詰めせない。専修大は#13クベマ、#6上村(3年・SF)のシュートで必死に追うが、残り2分を切って日本体育大は#9大森3本目のスリーポイントに、ターンオーバーから#23ムトンボがダンクを決めて点差を11に。しかし、専修大もあきらめない。#3當山(3年・PG)、#6上村のスリーポイントが決まると、残り24.1秒で点差は5。ここからルーズボールやファウルにいって粘る専修大だが、きれいな攻撃は難しい。残り7.5秒で#6上村がフリースローを獲得するが、追撃はそこまでとなり56-61で試合終了。日本体育大が2003年以来の決勝進出を決めた。

専修大は#6上村のスリーであとわずかまで迫った。

#23ムトンボは6点・15リバウンド・4ブロック、#13クベマが9点・20リバウンド・2ブロックと、インサイドの大黒柱はほぼ互角。ブロックに関してはチップレベルのものまで含めればもっと数が多いが、ゴール下の守り合いは熾烈を極めた。その状況で、日本体育大に流れを呼び込んだのは#9大森。今季Bチーム上がりの3年生が、スリーポイント3/3を含む24得点で、3Qの引き離しの原動力となった。

決勝に向け、「新人インカレは決勝で負けてしまっているので、今回こそは優勝を取りたいと思います」という司令塔の#21月岡。ルーキーながら1年間スタメンを努め、今や堂々とした司令塔としてチームを引っ張る。「楽しみでしかない」という決勝の舞台でのパフォーマンスも楽しみだ。

主将の#5永野と試合後に笑顔で話す#21月岡。
タイトルとURLをコピーしました