筑波大が逆転で3位、専修大も最後まで奮闘
専修大と筑波大の3位決定戦は、お互いのチームの意地が最後までぶつかる好勝負となった。
前半は専修大のよさが目立った。#0ケイタ(3年・C)がゴール下でリバウンドやダンクを見せ、#95齋藤(4年・SG)のスリーポイントや#23キング(4年・PG)のドライブなど、スタメンが好調。筑波大はアウトサイドはあるが中での得点がなく16-12と出遅れる。しかし2Qに入ると#34三谷(2年・SG)が奮闘。アグレッシブに攻め続けて得点を重ねていく。専修大はやや追い込まれるが、#16浅野(1年・PF・洛南)の連続得点や#28野崎(4年・SG)のスリーポイントなどもあって、再び勢いを取り戻し34-23とリードを広げて前半を終了した。
3Qになると筑波大は#13二上(4年・SG)が4ファウル目を吹かれて苦しくなるが、代わりに#75井上(4年・C)が奮起。ゴール下をねじ込み、オフェンスリバウンドからの得点など多様なオフェンスを見せて2点差に迫る。専修大はこの勢いに押され、ミスも頻発。筑波大は残り2:42、#34三谷のフリースローで逆転に成功。専修は#1山本(4年・SG)がスリーポイントを返して再度逆転するが、筑波大は#75井上がこれを同点に戻すなど拮抗した勝負が続いていく。筑波大は残り3.3秒に#7浅井のバスケットカウントが決まり47-50でリードして4Qに入った。
筑波大の勢いは止まらず#34半澤(4年・SF)のスリーポイントも決まってくる。専修大も#44米山が気持ちを切らさない。しかし筑波大はここから4年生が力を見せた。#75井上のオフェンスリバウンド、#34半澤のシュートそしてファウルトラブルでベンチに下がっていた#13二上のオフェンスリバウンドからの得点でリードを固める。専修大も4年生たちが中心となって最後まで諦めず挑む姿勢を見せ、最後は両チームとも4年生たちを全員コートに送り出す形となった、その中で筑波大は最後に#1冨尾(4年・SG)がゴール下に切れ込んでシュート決め、タイムアップ。58-69で筑波大が3位、専修大学4位で大会を終了。しかし終始気持ちを切らさず、また4年生たちがコートを駆け、懸命に戦う姿に、観客席からは大きく温かい拍手が降り注ぎ、シーズン終了、そして4年生引退のはなむけとなった。
筑波大はリーグ戦から怪我人が続出し、状態が悪い中でインカレに突入した。しかし最大の山場となった日本大戦では、苦しみながらもダブルオーバータイムの激闘で勝ち上がり、壁を一つ突破。下級生にも成長の見え、階段を一つ上がった大会となった。
専修大もまた、怪我に悩まされた。インカレ前に#23キング、#13クベマ、#10貴志永らにアクシデントが発生し、大会中には#46寺澤が鼻を骨折。それでも逆境を気にさせない戦いぶりで準決勝では東海大にあと一歩と迫る、あきらめない姿勢で戦い抜いた。
#23キング開「バスケット選手として、人として成長できた4年間」
「4年間いろいろ苦しいときも楽しい時もあったんですが、本当に自分の中ではバスケットボールの選手としても、人としても、この大学4年間で一番成長できたなと思います。本当に最後、みんなに感謝の気持ちを伝えたいなと思います。
昨日の準決勝、チームの全員はよく戦ってくれたし、簡単に気持ちの切り替えができるゲームではありませんでした。でもやっぱり今日は最後だったので、自分が筆頭に切り替えて、笑顔で楽しんでゲームをやろう、勝って終わろうと言っていました。タイムアウトの時も残り30分、20分、10分だからと、積極的にチームに声を出して、みんなが下を向かずに上を向いてバスケしようということを心がけていっていました」