緊張感を振り払い、後半には吹っ切れた活躍で貢献
2年連続チャレンジマッチ進出となった拓殖大。
昨年はここで敗退し、悔しいシーズンで終わっただけに今年は負けられない戦いだった。
立ち上がりから勢いよく得点してくる国士舘大に押された前半から一転、
3Qで巻き返しの二桁得点を記録した#0神田(2年・PF)の活躍が、チームに流れを呼び込んだ。
― リードされてからの逆転になりました。試合を振り返って。
「最初の方は拓大のバスケットボールができておらず、入りがすごく悪い状況でした。それでも池内監督の方から粘り強くやろうと話をしてくださって、みんなもそれが理解できて、粘り強くやったおかげで、3クォーターで逆転できたと思います」
― チャレンジマッチ独特の緊張感がありましたか?
「それもあります。1部で今までやってきて、去年と同じ順位でチャレンジマッチに行くことになってしまいました。だからいろんな緊張がありました。去年もインカレに出られていないということも、その一つです。でもそれを乗り越えて、インカレチャレンジマッチという大きな舞台で次につなげることができて良かったと思います」
― 特に神田選手の3クォーターの活躍が大きかったかと思います。
「前半は自分のプレーが悪く、足を引っ張っていた部分がありました。でもそのおかげでいい意味で吹っ切れたのかもしれないです」
スタメンの中心選手としてはさらなる働きかけが必要
リーグ戦ではスタメンと出場していたが、チームの勝ち星が伸びない中、
神田自身もその良さを発揮できている時間が短かった。
初めてのリーグ戦や主力としてあるべき姿、
コロナ禍での大学生活など課題や悩みは尽きないだろう。
しかし自分自身を見直すことで、そうしたものを一つ一つ乗り越えている様子が伺える。
インカレ、そして次シーズンに向け、この先もさまざまなハードルを乗り越えていって欲しい。
― トーナメントは良いプレーが印象的でしたが、リーグ戦は少し神田選手の印象が薄いように思いました。
「リーグ戦は自分の個人的な問題もありますし、チーム的にもフィットしない時間帯があったりして、プレーに迷いがありました。そのおかげでリーグ戦はプレータイムがあまり与えられませんでした。でも逆に、今日の試合ではそれが良かったと思えるような結果を出せました。リーグ戦の貴重な経験があったおかげで切り替えることができたので、そこは良かったなと思います」
― 問題とはプレー面のことだけですか?
「プレーもそうだし、練習に取り組む姿勢もそうです。少しあぐらをかいていたというか、そういう時間がありました。それを一から見直してきましたが、今日成果が出て本当に良かったと思います。これはもうインカレに頑張ってつなげるしかないな、というとことです」
― 拓殖大を下級生も多いチームで、2年生である神田選手も既に主力として頑張らなければいけない状況です。
「1年生のときからスタートとして出ているので、中心の選手としてもっと後輩たちにもアドバイスをしたりとかしないといけないですよね。先輩たちも気軽に話せるような仲なので、もっと自分が中心になってやっていけたらと思っています」
― 他チームでは福岡第一の同期も主力として頑張っています。負けられないですね。
「本当に負けられません。当に良いライバルがいて良かったです」
― 拓殖大は福岡第一とはまた違うところがあると思いますが、その辺の戸惑いはなかったですか?
「自分はスリーポイントを武器としてやってきました。拓殖大はシューターがいっぱいいるチームですし、そこは負けられません。その中で第一の時にやっていたランニングプレーとか、そういう部分では助かっています。第一のおかげで走れるようになりましたし、それは活かせていると思います」
― ただ、大学は自分で練習も意識してやらないといけないところもありますね。
「第一は体育館をずっと使える環境なんですが、大学は現在コロナ禍もあって、体育館を使えない時間も多かったです。シューティングする時間を自分で作ったりする必要がありましたね。勉強もしないといけないですし、その両立が少し難しい部分がありました」
― インカレに向けて抱負をお願いします。
「チームの目標としてはインカレ出場でした。そしてそのインカレ出場を決めたからには、上位を狙っていきたいし、トーナメントでベスト8だったので、それ以上の結果を求めて頑張っていきたいと思います」