【2021リーグ1部】「楽しみだったリーグ戦」は、手応えを十分感じ最後のインカレに臨む/専修大#23キング開(11/7第11戦)

2021関東リーグ

専修大は8勝3敗。3位の白鴎大には直接対決で負けたため、同率の4位でリーグ戦を終了した。11試合を戦ったリーグ戦を終え、専修大の#23キング(4年・PG)はこのリーグ戦は本当に楽しみだったという。

「2年ぶりのリーグ戦が楽しみで、チームのメンバーもみんな試合がしたくて、本当に待っていました」

そんな期待の末に始まったリーグ戦は、チームとして最初から好調なスタートを切ったというわけではなかった。第1戦の拓殖大とは延長戦となり辛勝、第2戦の白鴎大戦は接戦の末に敗れ、不安定さが見える出足だった。最初の2試合はキング自身も好調といえるパフォーマンスではなかったが、その理由は、待ちに待ったリーグ戦を楽しみすぎたから、と自己分析する。

「個人的にはシンプルに楽しみすぎて、空回りしていました。本当にリーグ戦の開始をすごく楽しみにしていて、実は前日、あまり眠れなかったぐらいなんです」

彼ほどの選手でもそんなことがあるのか、と少し微笑ましくなるエピソードだが、しかしそれも「次第にアジャストできた」こともあり、後半にかけてはチームとしても大きな波は感じられなくなっていった。

特別指定選手としてB1横浜でプレーしたことにより、シュートにもかなり自信がついてきたという。

「1試合目と2試合目はチームでもあまりパフォーマンスができていなくて、その後ミーティングで話し合いました。そこで自分たちの強みや2試合分の課題をよく話して、切り替えられていったと思います。自分自身もやっているうちにアジャストできて、3試合目の日本体育大戦からはいつものパフォーマンスができたと思います。そこは良かったですね」

3試合目の日本体育大戦は接戦に競り勝ち64-57。キング自身は22得点と、前の2試合と比べて数字も倍増した。さらに、第4戦の筑波大戦も終盤に流れを掴んで勝利したが、確かに「切り替えられた」という言葉を裏付けられる3試合目と4試合目だった。

個人ランキングでは得点6位、スリーポイントでも6位。優秀選手に選ばれ、さらにファン投票によるMIP賞にも輝いた。

上り調子となったところで迎えた10月23日の東海大と翌24日の日本大戦は、このリーグの山場だった。特に東海大戦は白熱した好勝負となり、前半はリードする流れ。23点8アシストを記録したキングは、試合開始直後に足を痛めたが、それを全く感じさせない気迫のプレーを見せ、相手ホームの観客をも多いに沸かせた。しかし競り合ったものの、72-77と5点差でチームは惜敗。翌日の日本大戦には欠場し、チームも65-72と破れて2連敗してしまう。

だが、そのあとは大崩れせず、その後は負けなし。この東海大と日本大戦については、キングも前向きに考えている。

「今回のリーグは一回勝負なので、競り合いがあったりアップセット的な試合があったり、何があるかわからない大会でした。ただ優勝した東海大や2位の日本大に、うちがいい試合ができたということは、インカレで当たっても勝てるチャンスがあるということだと思います。それは自信にしたいです」

東海大戦では#5河村とのマッチアップも見どころだった。

今季はキャプテンを務め、コート上ではパフォーマンスをいろいろと見せてくれるが、特に意識してやっているということではないという。ただ、反響があるとそれはやはり嬉しいようだ。

「キャプテンとしてあまりどうしようというのを考えて、パフォーマンスなんかをやっているわけではありません。見ている人を楽しませられたらいいなと思っている部分はありますが、それが周りにいい影響になっているのかなと思うと、やってよかったなというところです」

個性的なチームメイトたちも、ことさらまとめる必要は感じていない。

「うちは全員が一つの線の上ではなく、それぞれが違う線なんだけれど、一緒の方向を向いて走っているという感覚です。さまざまなルートはあるけど、ゴール地点は同じ。監督もこんなに個性豊かなメンバーをまとめるのは難しいと思いますが、チームに共通認識があれば、全員そこに向かってしっかりやるはず。そこはキャプテンの自分が心配するような事じゃないなと思います」 専修大は今年、主力に5名の4年生が名を連ねる。インカレでは1年と2年次に決勝を経験した世代でもあり、勝負の年だ。それぞれの個性が最後の大会でどんな道を通り、目指すゴール地点にたどり着けるのか、最後の旅路から目が離せない。

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