【2021トーナメント】決勝レポート・日本大が東海大を下し15年ぶりの春の王者に

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2年ぶりの開催となった第70回の関東大学バスケットボール選手権・決勝は15年ぶりの王者奪還に挑んだ日本大が、アグレッシブなプレーで昨年のインカレ王者・東海大に一度も逆転させることなく、栄冠を手にした。

立ち上がりは日本大#12コンゴローがゴール下を支配

出だしからイニシアチブを握ったのは、日本大だった。インサイドで#12コンゴロー(1年・C・報徳学園)が存在感を発揮。オフェンスリバウンド、フリースローなどで次々と得点を重ね、ブロックも披露。日本大は#22飯尾(3年・PG)へのパスが通り、#6野口(2年・SG)の3Pもあって1Qは17-10とすると、前半はずっと先行リードを保った。

2Qの頭に東海大は#86八村(4年・C)のバスケットカウント、#23佐土原(4年・PF)のフリースローなども出るが、全体的に重め。日本大は交代した#63クリバリー(2年・C)のファウルが続いてしまい#12コンゴローに戻して対応。東海大は日本大のファウルからチャンスを得て得点すると30-25と5点差に追い上げて前半を終えた。

17得点、27リバウンドの日本大#12コンゴロー。

日本大#74若林のスリーポイントがチームを盛り上げる

3Qに東海大のディフェンスの圧が高まると、日本大はオフェンスが停滞。ターンオーバーが続いた。この機に乗じて追い上げる東海大は一時追いつくが、フリースロー確率が悪く、このQで得た5回のフリースローのうち、決めたのはたったの2本という寂しい結果に。日本大は#1佐藤(3年・PF)が4ファウルと苦しくなるが、#22飯尾の内外の得点に#74若林(4年・SF)のスリーポイントもあって流れを取り戻し、44-37と7点リードで4Qへ。

最終Qも流れは変わらない。東海大はパスの乱れ、リバウンド確保がうまくできない。日本大は#3米須(1年・PG・東山)を下げても#8陳岡(2年・PG)、#74若林といったベンチからのメンバーがリバウンドやスリーポイントで存在感を放つ。手詰まりの東海大はアウトサイドを放つが起爆剤とはならず、最後は日本大#6野口がドライブでペイントを割って完全に流れを掌握。61-57で15年ぶりの栄冠を掴んだ。

終わってみれば日本大が先行リードで優位な展開に持ち込み、東海大を57点に抑え込む見事な結果となった。東海大はインサイド攻略ができずに外からのシュートが増えたが、スリーポイントは2/32。8本を入れた日本大に大きく水を空けられる格好となってしまった。日本大はコンゴローこそ出場時間は長かったが、ベンチスタートの選手が役割を果たし、バランスのいい活躍で的を絞らせなかった。

東海大#86八村は21点9リバウンド。

【日本大学記者会見】

◆城間修平監督
「東海大は強い。ゲームをスタートする前に相手どうこうではなく、我々のバスケットを最後までしっかりやり続けようと言って選手を送り出した。苦しい場面もあったが、全員で頑張って全員でカバーして乗り越えられた」

◆#74若林行宗(4年・SF)
「試合を通してこれまで練習でやってきたことをしっかり出して、勝つことができたので評価するべきことだと思う。いいところ、悪いところもあったので、反省と振り返りをして、次の試合、練習につなげていきたい」

◆#22飯尾文哉(3年・PG)
「自分はスタートではなく、ベンチから出るシックスマンの役割を城間さんからもらっている。仕事は流れを変えるということなので、意識して試合をした。自分が点を取りつつディフェンスでも声をかけて引っ張っていくという意識を持って、東海さんに勝つことができてよかった」

◆#8陳岡燈生(2年・PG)
「監督からはディフェンスをやれと言われていた。東海はインサイド陣もアウトサイド陣もすごい選手が揃っていて、まずガード陣をしっかり止めることを考えた。出た以上はチームの雰囲気を上げていこうとコート内で声を出してプレーできたことが良かった。もう少し得点にも絡めればよかったと反省している。リーグ戦が開催できるようだったら自分の出た課題を修正して臨みたい」

◆#3米須玲音(1年・PG)
「自分は河村さんとマッチアップするということで、ディフェンスを頑張ろうと最初から考えていた。そこでしつこくやれた部分もあったが、気を抜いてやられた部分もあったので、しっかり反省したいと思う。後半に3つのファウルをしてしまってチームに流れを持っていけなかったのは課題だが、最後の4Qでチームをまとめてゲームメイクができたのでそこは評価したいと思う」

◆#12コンゴロー デイビット(1年・C)
「初めての大学での試合で決勝だったけど、うまくいった。いい準備ができた。自分たちの強いプレー、リバウンド、ゴール下もすべて強くいかないといけなかった。リーグ戦も開催できたら悪かったところを直すように頑張る」

【東海大学記者会見】

◆陸川 章監督
「日本大学さんの勢いに飲まれた部分はある。やろうとしていたことはやり尽くし、失点は61点に押さえている。あともう少しのところまでいったが届かなかった。競ったゲームで勝てなかったのは監督の私の責任だと思う」

◆#23佐土原 遼(4年・PF)
「自分たちが弱いというところを再認識して、今後の合宿やリーグ戦に向けて、もう一度一からチーム作りをしていきたいと思う」

◆#24松崎裕樹(3年・F)
「勝ち切ることがどれだけ難しいかということを認識する試合だった。大事なときに自分のディフェンスや、シュート精度を欠いてしまい、その結果が試合の結果につながってしまった」

◆#5河村勇樹(2年・PG)
「試合にあたって陸川監督、スタッフのみなさんが日大さんに対して対策をしてくれて、最善の準備をした。スタートのみんな、先輩、ベンチメンバーもよく戦ってくれた。ゲームコントロールの部分やシュートセレクションといったところも含め、ポイントガードとしてみんなをまとめて、一試合やり通すことができれば勝てた試合だった。この負けは自分に一番責任があると思うし、この負けからチーム全員で這い上がってまたリデュームしたいと思う」

◆#60坂本聖芽(4年・SG)
「日大さんにリバウンドやトランジションでやられたが、自分たちがやってきたディフェンスの細かい部分に最後は甘さが出て負けてしまった。これから最後のインカレで勝つために夏の合宿やリーグ戦で1日1日大切にしてやっていきたい」

◆#86八村阿蓮(4年・C)
「いつも入るようなシュートが入らず、我慢の時間が長かった。それでも全員が目を合わせてコミュニケーションを取ってやりきったので、そこは良かったと思う。ただ、最後の最後に我慢すべきところで、相手にスリーポイントのバスカンとかレイアップに対して我慢が必要だった」

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