10/19時点で6試合を終え、青山学院大は2勝4敗。3連敗の黒星スタートとなったリーグ戦だが、10/10の神奈川大戦、10/17の拓殖大戦に勝利して2連勝。現時点では下位にとどまるが、離脱していた4年生も戻り、ようやくチームの顔ぶれが整ってきたという状態にある。2勝したところで主将の#24永野(4年・PG)にリーグ戦について尋ねると、「ここから切り替えたい」という意志が伝わってきた。
「ここまでのリーグ戦は3連敗で始まり、チームの状況はあまり良くなかったんですが、4戦目の神奈川大戦でしっかり勝ちを上げることができたし、そこから切り替えられて次の拓大戦でもいいゲームができたのかなと思います」
苦戦したのは、怪我人が続いたことも響いている。#36相原(4年・SF)が緒戦のあと欠場し、4戦目の神奈川大戦まで不在、トーナメントを欠場した#17保泉(4年・SG)も拓殖大戦でようやくコートに登場した。彼らがいないときはただ一人の4年生として永野がコートでチームメイトを鼓舞し、ベンチからは同じく4年で学生コーチの佐野が声をかけ続ける状態だった。
「4年生の怪我人が続いて、あまり試合に出られていない状態はありました。そこは自分がキャプテンとしていろんな人、後輩にも声かけをしていくことを意識してやっていました。流れが悪くなる時も積極的には周りに気を配って声をかけて、自分がチームを引っ張るという気持ちではやっていましたね」
チームとしては苦しい状況下でも、いいプレーを見せた下級生は多い。#7進(1年・SF・桐光学園)はルーキーながら既にインサイドではなくてはならないプレーヤーとなっているし、#10槙野(2年・SG)のシュートもよく決まっている。#2漆山(1年・PG・山形中央)や#19野本(2年・PG)ほか、新たな顔ぶれがどんどんコートに登場している。そんな下級生の良さを認めつつも、永野が求めるのは「アグレッシブであること」だ。
「下級生はもっと、アグレッシブにディフェンスもオフェンスもやってもらいたいですね。初めてのリーグ戦という選手も多いので、緊張はしていると思います。でもその緊張をいい緊張に変えて、バスケットを楽しんでくれればいいのかなと思っています。アグレッシブに戦うには一人一人が強気にならないといけないんですが、まだそれをうまく試合中には出せていないかなと思います。そこは自分がもっと声を出したりして引っ張らないといけないですね」
若いチームゆえに、4年生のリーダーシップが問われるが、そこは永野も自覚している。ムードメーカーでもあり、点も取れるガードとしてゴールは狙いつつ、チームの調子を見ながらうまく周囲を使っていきたいという。
「4年生は去年から主力として出場しているメンバーばかりです。これまでの経験もあるし、どこにも負けない気持ちで戦うことこそ大事だと、みんな理解しています。残りの試合でそうやってみんなを引っ張って、チームとしてパフォーマンスを上げていきたいです」
チームとしては、夏は大きな支障もなく、練習に打ち込めたという感覚はあるそうだ。「ディフェンスにしっかりフォーカス」した練習に取り組み、ボールマンプレッシャーなど、細かなことを一人一人が意識しながら練習をしてきた内容は、濃く、充実していたという。ただ、リーグ戦ではそれを「まだベストの形では出せていない」のが現状だ。残りの試合ではそれをいかに発揮できるかが鍵だろう。
リーグは後半戦に入り、残りは5試合。そこでこれが青山学院大だ、という部分をしっかり見せてもらいたい。