5試合を終了し、ここまで負けなしの国士舘大。スケジュールに左右されず、安定して試合を進められている唯一のチームでもあり、毎試合さまざまな選手が活躍している。
9/26は3勝0敗の明星大と対戦し、立ち上がりから攻守で差をつけると、流れを失わないまま無傷の5勝目を収めた。4戦目の順天堂大戦は1Qの入りから簡単に外のシュートを打たれてしまい、15-29とビハインドで入ってしまった。逆転したが反省の多い試合となり、明星大戦ではディフェンスでのピックアップを早くし、逆に27-11という1Qの入りを見せ、反省点を見事に修正した形での勝利となった。
この試合でもスコアリング面の活躍が光る#13本多(3年・PF)が28点17リバウンド、#10ダンテ(2年・C)が11点13リバウンドのダブル・ダブル、#7樋口(2年・PG)、#92大滝(1年・SF・正智深谷)の二桁得点をはじめ、ほぼ全員が出場。それぞれにいいプレーが見えた。
ここまで4試合でスタメンを努めた4年の#1瀧(4年・SG)は、この試合リバウンド、シュートなどで貢献し、ディフェンスでも見せ場を作った。「今まであまりプレータイムがもらえていなかったので、自分が頑張って盛り上がるならそれがチームのためになるし、ハッスルしてプレーした」という。
「今の国士舘大は下級生が活躍しているチーム。4年生の僕たちとしては声を出して盛り上げるのが大事です。後輩のプレーは勢いがありますが、後輩にも頼りにしてもらえるよう、やらないといけないとも思っています」
特定の選手が目立つというのではなく、誰が出ても大きく変わらないのが今年の国士舘大。スタメンも試合によって変動があり、チーム内の競争が激しいともいえる。
「試合によって出る選手や活躍する選手が変わり、監督やコーチも日替わりでいい選手が出ていると言ってくれています。だから自分たちは、試合に出たらそのときやるべき仕事をするだけです。シュートが入る日ならシュートを打つし、ディフェンスを頑張るべきならディフェンスをやるという感じですね。出る選手が日によって違うので、そこは一喜一憂もありますが、やるべきことは出たら頑張る、それだけです」
プレーでは下級生の活躍が目立つが、学生バスケは4年生が軸というのはチームに強くある考えだ。選手も、コーチも常にそれを口にしている。そして4年生自身も自覚を持っている。
「今年は庄司(#35)がキャプテンですが、彼に全部任せるのはやめて、役職に関係なくチームに声をかけられるようにしようと言っています。自分や横地(#11)、王(#42)といった4年も、練習中から声をよく出すようにしています」
そうやった行動でどうチームが良くなっているのか、まだ実感はないけれど、「自分たちがしっかりしなければという思いはある」という瀧。今の5連勝が「自分たち4年生が頑張っていることがつながった末の結果だとうれしい」と感じている。そして後輩たちには、細かなことを気にせず、それぞれの仕事を全力でして欲しいというのが願いだ。
「声を出したり、盛り下がっているときの盛り上げは、コートでもベンチでも自分たちがやります。だから後輩たちには自分たちのプレーを思い切りやって欲しいですね。自分のいいところをどんどん出して欲しい。何も考えずに思い切りプレーしてくれればと思います」
ここまでチームは好調だが、「5連勝していますがこの先も何があるかわからないので、気を抜かずにやりたい」と油断はしていない。しかし4年生たちがチームのために何をすべきか、自覚を持ってチームのために動こうとしているのは頼もしい。いいリズムを保ち、ぜひ目標へと導いてもらいたい。