- 前年同様の我慢比べを制した筑波大が連覇に王手
- 【筑波大会見】「明日は総力戦」◆吉田憲司監督
- 【筑波大会見】「しっかり強い気持ちを持ってやっていく」◆#16野本大智(4年・PG)
- 【筑波大会見】「気持ちしかないと思っていた」◆#75井上宗一郎(3年・C)
- 【大東文化大会見】「出だしが課題。チームとしては成長している」◆西尾吉弘監督
- 【筑波大会見】「ガードとして意識を高めてコントロールしたい」◆#8石川晴道(3年・PG)
- 初の決勝を狙う白鴎大を寄せ付けず、東海大が2年ぶりの決勝進出
- 【東海大会見】「仕上がりはいい、明日が最高の状態になると思う」◆陸川 章監督
- 【東海大会見】「決勝もディフェンス、リバウンド、ルーズボールをやり続ける」◆#28津屋一球(4年・SF)
- 【東海大会見】「まずはディフェンスからと」◆#5河村勇輝(1年・PG・福岡第一)
- 【白鴎大会見】「八村選手のシュートで調子が狂った部分もある」◆網野友雄監督
- 【白鴎大会見】「最終日は勝って終わりたい」◆#23荒谷裕秀(白鴎大・4年・PF)
前年同様の我慢比べを制した筑波大が連覇に王手
開始5分で9−0となった筑波大と大東文化大の準決勝第一試合。大東大がオフェンスに精彩を欠き無得点が続くのを尻目に、筑波大は#27山口(4年・SF)が積極的に攻め込みフリースローや速攻から確実に得点を伸ばしていき、先制に成功する。しかし8分でその#27山口が2ファウルとなってさすがにベンチへ。2Qになると今度は#33三森(4年・C)が2つ目をコールされ、笛に悩まされる。一方の大東大も#34クリバリ(1年・C)、#39アビブ(3年・C)も2つとなって、付け込めない。筑波大は#75井上(3年・C)の活躍もあって前半で二桁の差をつけることに成功した。
しかし3Q早々に、今度は#75井上が立て続けにファウルの判定。逆に#34クリバリのゴール下も続くなどし、ゾーンプレスも交えた大東大がここから詰め寄っていく。4Qになると、#75井上が4つ目、#16野本(4年・PG)が3つ目となった相手を尻目に、大東大は#2飴谷の3Pで一旦逆転に成功。ここからゲームはロースコアの中で一進一退の攻防が続くこととなった。筑波大は残り2分半で#75井上が痛恨のファウルアウトとなるも、直後に#27山口が3P。これに対して大東大も#21野原(4年・PF)が3ショットを落とさずすぐに再逆転に成功し、前年の準決勝を踏襲するような展開は変わらない。#27山口が最後に獲得したフリースローを2本とも決めて同点とすると、大東大は#21野原に託すが決めきれず、延長となった。 迎えた延長戦も、ゲームの様相はそのままとなった。#23半澤(3年・SF)のゴール下が出た筑波大に対し、大東大は#21野原が2ショットを沈め戻す。球際の攻防は激しく、手に汗握る展開が続く中、残り43.8秒で筑波大#13二上(3年・SG)が大きな3Pを決めてこれで勝利に前進。最後は大東大がファウルゲームを仕掛けるものの、時既に遅し。2年続けて同じ顔合わせ、そして同じロースコアの接戦となった試合は62−59で今年も筑波大が勝利。連覇に向けあと一勝となった。
【筑波大会見】「明日は総力戦」◆吉田憲司監督
◆前半は筑波大のペースだった後半に追い上げられてしまった
「入り方がディフェンスもオフェンスも少し足が止まっていた。ディフェンスからオフェンスという流れなのに、ディフェンスが弱くなっていた。そのぶんオフェンスの走りが出来なかったし、向こうのプレスに対して準備をしていたが、単調なオフェンスになってしまった。ただ向こうのオフェンスもあまり機能していなかったのでこういう競った試合になったと思う。足が動かなかったのは疲れが一つの原因。あと途中で山口に行ったんですが、彼がボールを持ってしまって周りが山口を見ているという部分があったので、そういう意味では他からプレイを発信して最後に山口が決めるとか、山口にはもう少しパスを展開して、苦しいシュートを打たないようにということは個人的には伝えた」
◆菅原選手の怪我も原因の一つにあるか
「やはり菅原選手がキャプテンでコントロールもやっていたので、そういう意味でチームとしての一体感の不安みたいなものをみんなが持っていたりはすると思う」
◆決勝に向けて
「相手が何処になろうが、控えを含めて総力戦だと思う」
【筑波大会見】「しっかり強い気持ちを持ってやっていく」◆#16野本大智(4年・PG)
「昨日のパフォーマンスには反省。自分はチームに迷惑しかかけていない。4年だし最後のインカレだが、今日は菅原の欠場に関しては、自分よりもチームの勝ちを優先してやっていこうと考えていた。自分が気持ちを落としたらチームも落ちてしまう。しっかり気持ちを強くもって泥臭い部分をやっていきたい」
【筑波大会見】「気持ちしかないと思っていた」◆#75井上宗一郎(3年・C)
「1Qの出だしが良く、入りに手応えがあったのでそれがこの試合の一番大きい所だと思う。それに加えて3Q4Qは流れが悪かったが、なんとか延長に持ち込むことができて、延長になったら気持ちしかないと。昨日の試合でもそこが大事だったが、それが出ていたので勝ったと思う。オータムカップでは自分が留学生を抑えきれずに負けてしまったというのがあるので、今日はそこをちゃんと抑えようと思っていて、何よりもディフェンスにフォーカスしていた」
【大東文化大会見】「出だしが課題。チームとしては成長している」◆西尾吉弘監督
◆惜しい試合でした。後半に盛り返せましたが
「その通りです。このゲームに限ったわけではなくて、出だしがインカレになってからは全てのゲームで課題になっていて、今日のように力があるチームに対しては、見ての通りの点数の入りだったので、予想はしていたがあれがなければということはいろいろ考える」
◆延長戦は外を打つ形が多くなってしまった
「本来はインサイドのところに入れるという指示で、インサイドを見ながらバスケットをやろうと考えていたが、飴谷(#2)に関してはインサイドに入れようという意識はあったとは思う。自分が入れなければいけない、自分がクリエイトしなくてはいけないということを考えすぎて、ボールが止まった状態で苦し紛れのタフショットになってしまったかなと。延長に入る前と、延長のタイムアウトで話はしたが、自分が打開しようとか、インサイドを使おうという意識はあった」
◆中村選手の怪我でスタメンも変わった。しかし一戦ずつ成長が見えた
「大会が始まって1回戦から2回戦とよくなって、体現できていたと思う。ゲームを一試合ずつ経験することが大きく、成長はしていると思う」
【筑波大会見】「ガードとして意識を高めてコントロールしたい」◆#8石川晴道(3年・PG)
「スタートが悪かった。チームをいい方へ運ぶ、流れを変えることができなかったのが反省。だんだん持ち味のプレスも効いてきたが、決めきれないシュートがあり、筑波さんの方が上だった。拓人(#12中村)が抜けてコントロールを意識するようになった。しかしその体現できることが少なかったのが心残り。明日はどちらとの対戦でもすごくいいチーム。また気を抜いたら最初にやられてしまう。残り1試合だが、来年のためにも4年のためにもスタートから集中してチームで頑張りたい」
初の決勝を狙う白鴎大を寄せ付けず、東海大が2年ぶりの決勝進出
王座奪還に燃える東海大。この準決勝でも、試合序盤から#86八村(3年・C)が気を吐いて得点を続け、流れを掌握。インカレでは準決勝の壁を越えられずにいる白鴎大も、#52ブラ(3年・C)のゴール下や#23荒谷(4年・F)のフリースローが出るが、今大会良さを見せるディフェンス面で東海大を押しとどめられない。要所で#5河村(1年・PG・福岡第一)にも3Pを許し、次第にファウルも混んでいく。最後に#23荒谷の3Pが出て、前半を何とか10点ビハインドに抑えたが、3Q開始すぐ、ここでも口火を切ったのは東海大#86八村。これを機に東海大のギアが上がり、#11大倉(3年・PG)、#19西田(4年・SG)といった面々が満遍なく加点し、再び点差を拡大していった。白鴎大は最後まで打開するには至らず、最後は#35木下(4年・PG)が3Pを決めた東海大が83−62と余力を残して勝利。決勝進出を決めた。
【東海大会見】「仕上がりはいい、明日が最高の状態になると思う」◆陸川 章監督
◆試合を振り返って
「ディフェンスからというチームアイデンティティを証明してくれた。苦しくなってもディフェンスで止めて流れを作っていけた」
◆大倉(#11)、河村(#5)のツーガードの時間帯が長かった。また張選手(#10)の起用については
「白鴎さんも強いし、点を取りにいかなくてはならない、またリズムを作らなくてはならないと、ツーガードの起用を多めにしようと考えていた。アレンを休ませて、佐土原(#23)もファウルトラブルだったので、今日は救ってくれたと思う」
◆チームの仕上がりは
「いい感じだと思う。明日がベストになると思う」
【東海大会見】「決勝もディフェンス、リバウンド、ルーズボールをやり続ける」◆#28津屋一球(4年・SF)
「白鴎は崩れにくいチーム。いつも以上に声を出し続ける必要があった。次の筑波も簡単に勝てる相手ではない。しかし自分たちのアイデンティティであるディフェンス、リバウンド、ルーズボールを常にやり続ければ、勝つ可能性はあると思っている。最後の試合なのでベンチも応援席も楽しむということを意識して試合に臨みたい」
【東海大会見】「まずはディフェンスからと」◆#5河村勇輝(1年・PG・福岡第一)
「初戦で東海のアイデンティティを発揮できなかったところから始まった。しかしその初戦があったからこそ、ディフェンスを一試合通してやることができて、インカレの大会でチーム全体として成長できていると感じる。求められているのはディフェンスでプレッシャーをかけること、オフェンスは他にも得点が取れるので、ディフェンスにフォーカスしている。筑波大学はサイズがあってこれまでも接戦を制して勢いがあると思う。自分たちもアグレッシブさを忘れず、今年いろいろなことがあったが、明日のために頑張ってきた。相手ではなく自分たちを見てやりたい」
【白鴎大会見】「八村選手のシュートで調子が狂った部分もある」◆網野友雄監督
「自分たちのやりたいバスケットをなかなか発揮させてもらえなかった。八村くん(#86)のアウトサイドのシュートがもう少し確率が悪いかも、と過去データから見ていたが、今日は素晴らしい出来だった。その部分で少し選手たちがフラストレーションが溜まってしまっていて、小さな部分でミスが起きたりしていた。明日、大東大とはお互い3決で会うのはやめようと話しているが、なかなか諸先輩方を越えられず2年連続3決で対戦になる。どのチームにとってもこのチームで最後のゲームなので、最後まで準備をして学生たちが100%力を発揮できる状況を作ってあげたい」
【白鴎大会見】「最終日は勝って終わりたい」◆#23荒谷裕秀(白鴎大・4年・PF)
「自分の課題として、アンガーマネジメントがうまくできていなくて、自分が後半にプレータイムを得られないことでうまくいかなかった。明日はここ最近3位決定戦では大東大には一度も勝てていない。最終日は勝って終われるようにしたい」