【2024全関・準決勝】王座奪還をかけ伝統校2チームが決勝へ

関西2024シーズン

関西の学生界における春の風物詩というべき関西選手権(全関)が、今年も大型連休期間に開催されている。昨年はこの舞台を初めて神戸医療未来大が制し、リーグは大阪産業大が優勝。新勢力の躍進が著しい関西学生界だが、決勝進出を決めたのは王座奪還を目指す伝統校の2チームとなった。

京産大と天理大が準決勝を制す

京産大・宇都宮と関学大・山際。白熱のマッチアップを見せた。

準決勝の1試合目に登場したのは京都産業大関西学院大だった。立ち上がりこそ競り合いになったものの、インサイドでの自力に勝る京産大が主導権を掌握。#9宇都宮(4年・PG)から繰り出されるオフェンスも光り、二桁リードを得て有意な試合運びを見せる。関学大はチームの核たる存在である#6山際(4年・PG)のプレーで何度も食い下がり、終盤には#21溝上(2年・SG)の連続得点で詰め寄るが、交代出場の#4片原(2年・PG)らの得点で安全圏の点差を維持。最終盤に退場者を出すなど想定外の事象もあった中、82−71で逃げ切り、2年ぶりに決勝に駒を進めた。

一方、第2試合は終盤まで緊迫の攻防となった。まず出だし、天理大が持ち味のディフェンスを武器に神戸医療未来大のオフェンスを沈黙させ、#30小林(4年・SG)、#18菖蒲(3年・PF)らのアウトサイドが立て続けに決まって1Q途中の段階で15点をリード。その後神戸医療未来大がじわじわ詰めるが、3Qに#0中村(3年・PG)のアウトサイドが続き、追いつかせない。それでも神戸医療未来大は挫けず、#32フセイン(4年・C)を中心に特典を重ね、ファウルゲームも敢行し残り1分で5点差にまで戻す。だが、#20駒田(3年・PG)がオフェンスリバウンドを制してフリースローを得て天理大も集中を切らさない。神戸医療未来大はアウトサイドに活路を求めるも、これを決め切ることができず。74−69で凌ぐ形となり、天理大が優勝へあと1勝とした。

【INTERVEW】「4年生ということで全ての大会で勝ちたい」京都産業大#24アジャイ・アーノルド(4年・C)

ー決勝進出おめでとうございます。

「ありがとうございます。一昨年、去年までもずっと優勝できていなくて、自分自身4年生になったこともあって優勝したいと思っています。ここまでスタッフ含めて全力でやれているからこそ勝ててきていると思っています」

ー宇都宮選手とともに最後の年ですが、最後の年ということで意識していることはありますか。

「去年までずっと一緒に出ていて、彼のプレースタイルも分かってきています。後輩も力をつけている中で、自分と陸とで良いコミュニケーションを取って、4年生として強い気持ちでこの先も戦っていきたいです」

ーオーギル選手とプレータイムをシェアしながらの出場です。彼と比べた時のご自身の持ち味はなんですか。

「オーギルはアウトサイドのプレーもあって、そこはすごく上手。インサイドもアウトサイドも満遍なくこなせます。僕はフィジカルの部分に強みがあって、そういうプレーをするのは好きで、インサイドでの一対一で相手に負けないようにしています。インサイドで相手とバチバチやり合う感じですね。そこに苦手意識とかはないです」

ー明日は決勝ですね。

「今年は自分が最後の学年ということで、このトーナメントもそうですし、西日本もリーグ戦も全部勝ちたいと思っています。4年生としての気持ちを持って、全力で優勝を掴みにいきたい。明日は100%の力を出し切りたいですね」

ー留学生がいるチームといないチームとそれぞれありますが、どちらの方がやりやすい、といったことを感じることはありますか。

「留学生がいないチームはチームプレーで守ってきます。ダブルチームでやられることには難しさを感じますね。留学生チームは基本一対一なので」

ー今の時点で対戦相手が決まっていませんが、決勝は天理大か神戸医療未来大か、どちらと対戦したいですか。

「どちらもチームの顔ぶれがそれほど変わっていないので、どちらが来ても変わらないかなと思います。どこが相手でも強い気持ちで勝ちたいと思います」

【INTERVIEW】「自分のやるべきことができたかなと思う」天理大#0中村洸輝(3年・PG)

ー試合を終えてどのような感想ですか。

「1Qからスタートの選手がリードを作ってくれて、僕はリザーブとして出ていく感じですけど、やるべきことができたかなと思います」

ー3Qの連続得点は見事でしたね。

「今大会ここまではあまり得点で貢献できていなかったんですが、周りからも後押しされて、思い切って打っていって。自分のやるべきことができたかなと思います」

ー今年の天理大のバスケットの特徴はなんですか。

「セットを使うイメージが強いと思いますが、今年は空いたら狙って行って。ディフェンス面ではゾーンプレスも織り交ぜて、足を使ってディフェンスをして相手のターンオーバーを誘っていって。前からのディフェンスを意識しています」

ーこの2日間は立ち上がりに大量リードし、それを保って優位に試合を進めていますね。

「シーズン始まってすぐは出だしが悪いことの方が多かったんですけど、出だしから上げていこうとみんなで言っていて。出足からエナジーを高くしてやっていっている結果です」

ー今の天理大は、ベンチから出てくる選手もスタートの選手と変わらないクオリティを発揮している印象です。その中でご自身の持ち味はなんですか。

「自分自身ではドライブが一番の武器だと思っているんですけど、最近は空いたら3Pを打つということを意識しています。空いたら点を取るバスケットを意識していますね。練習でここ最近当たっていたので、今日は思い切って打ちました」

ー明日の決勝戦の意気込みをお願いします。

「明日もこの勢いのまま、ディフェンスからやっていって、勝ちたいと思います」

ー京産大相手です。試合のイメージはありますか。

「明日も前から当たると思うので、しっかりプレスをかけて、こちらがリードした状態で試合を進めていけたらと思います。宇都宮さんと留学生がポイントだと思うので、そこはチームで守っていきたいです」

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