【2022トーナメント】決勝のカードはあらゆる大会でも初の顔合わせとなる専修大VS白鴎大に(準決勝・2022.5.7)

2022関東トーナメント
専修大が激闘の末に日本大を下して決勝進出。

いよいよ春の頂点を決める戦いも大詰めに入った。順位決定戦も含めてこの日は互いに譲らぬ戦いが白熱。熾烈な勝負を勝ち上がったのは、昨インカレチャンピオンの白鴎大と、昨年のトーナメント覇者・ 日本大を倒して勝ち上がった専修大。あらゆるカテゴリにおいても決勝では初の顔合わせとなる。

【準決勝】白鴎大は固いディフェンスで筑波大を圧倒し、堂々の決勝へ

大東文化大学を逆転で下した筑波大白鴎大の対戦は、白鴎大が筑波大を置き去りにする圧倒的な試合を見せた。立ち上がりこそ筑波大のディフェンスの前に足が止まり、またファウルが続いて流れがよくない状況だったが、試合開始から5分ほどして控えメンバーが流れを生み出し、逆転する。反対に筑波大にファウルが続いて思うように得点が取れなくなってしまうと、1Qは9-14と白鴎大リード。2Qになると、白鴎大は速攻やスリーポイントで得点を量産する。また守っては筑波大にシュートチャンスをほとんど与えない、鉄壁のディフェンスを見せる。残り4分、#0関屋(4年・G)が3連続のスリーポイントを決め、大きなダメージを与えると、最後は#35ジョエル(1年・PF・別府溝部学園)が速攻からバスケットカウントでダンクを決め、このQ6-27の15-42。3Q、やはり白鴎大の勢いは途切れない。筑波大は#7浅井修伍(4年・PF)のシュートや#34三谷(3年・SF)の足も出始めるが、30点の点差は重い。白鴎大は最後までディフェンスを切らさず50-83で3年ぶりの決勝へ進んだ。

4本のスリーポイントで流れを呼んだ#0関屋は決勝に向け、「今日やったようにやれば絶対勝てると思います。自分たちのディフェンスは、相手チームはどこも嫌がっているので、そこを継続してやっていきたいと思います」と、持ち味のディフェンスからのバスケを誓う。

ベンチスタートでいい働きを見せた白鴎大#78佐藤。

【準決勝】専修大は我慢の接戦を制し、2004年以来の決勝進出

昨年の覇者・日本大に挑んだ専修大は、集中を切らさない40分間で最後に勝利をつかんだ。ゲームは最初からロースコアで推移する。日本大は外からのシュートと、#12コンゴロー(2年・C)のインサイドで得点。専修大は#35久原(4年・SG)のシュートが好調。互いにディフェンスの隙を突き、自分たちの持ち味を活かに出すかを狙いあう状況で、大きく得点差はつかない。ただし外のシュートが決まり、速攻も出た日本大が前半は28-22とリードする。

3Q、専修大が巻き返す。日本大は足が止まってしまい、流れのある攻撃ができなくなると、5分間ノーゴール。一方の専修大は相手ディフェンスに苦しみつつもじわじわと得点を重ね、#16浅野(2年・PF)のスリーポイントが決まると、逆転に成功。日本大は#6野口(3年・SF)のドライブや#20矢澤(4年・PG)の速攻で持ち直し再びリードを取り戻すが、専修大は#44米山(3年・PF)のスリーが決まり37-41で最終Qへ。ここからは一進一退の攻防が続く。リードされた日本大はやや苦しい状態ながら、ディフェンスで粘ってくらいつく。つかず離れずの状況はどちらに転ぶかわからないまま最終版を迎える。残り2分半、食い下がる日本大を最初に断ち切ったのが#16浅野のスリー。日本大は4点差にされたところを#8陳岡(3年・SG)のドライブで返すが、ディフェンスでも効果的な働きをしていた#8陳岡がこの後、痛恨のファウルアウト。これでフリースローを得た専修大が優位に立ち、粘る日本大を振り切って57-63で我慢の勝負を制し、18年ぶりの決勝進出を果たした

わずかな差だったが、選手も監督も勝因に掲げたのは“我慢”。決勝に向けて主将の#14鈴木は、「白鴎大学は今日の試合を見てもディフェンスの強度が高い。自分たちもそれに負けないようにディフェンスの強度を上げ、リバウンドでしっかり一本取りきって、自分たちのオフェンスができればいいなと思っています」と、抱負を語った。

日本大#12コンゴローと専修大#13スティーブのマッチアップはほぼ互角。

【順位決定戦】エース同士の気迫のぶつかりは、山梨学院大に軍配

新人戦の順位決定戦でも対戦した山梨学院大拓殖大の戦いは、接戦の末に山梨学院大が勝利した。前半から試合は競り合いとなる互いに得点を取り合い1Qは21-20。2Qに入ると#67竹内(3年・SG)のスリーポイントを皮切りに山梨学院大が流れを掌握。#68髙橋(3年・SF)のジャンパーも決まっていていく。拓殖大は#42益子(4年・SF)や#24ユセフ(3年・C)を中心に一時は逆転するが#5後藤(4年・PG)のスリーポイントや#2カボンゴ(3年・C)のシュートで35-43とリードして前半終了。

3Q、拓殖大は#42益子が攻め、次々に加点。しかし山梨学院大も慌てず#62茂木(2年・PF)が好調さを見せる。拓殖大は速い展開を仕掛けていき4Qの前半に速攻を連発。#21須藤(3年・SG)のスティールからの速攻で残り3分半に同点に追い付いた。だがここで山梨学院大はこの日好調の#5後藤とエース#67竹内が得点。ディフェンスではアンスポーツマンライクファウルを吹かれてしまうが、リードは許さない。拓殖大はミスが続いて点差を詰めきれず残り30秒、山梨学院大は#67竹内のスリーポイントで試合を締め、70-75。新人戦に引き続き、山梨学院大が勝利して5位決定戦に進んだ。

拓殖大は#42益子が奮闘するも届かず。

【順位決定戦】大東文化大が守りを固め、中央大の攻撃を封じる

大東文化大中央大の戦いは、大東文化大がリードを保って試合を進めた。ディフェンスの強い大東文化大に対し、中央大はこの日も気持ちよくオフェンスができない。一気に10点以上を引き離された。厳しいマークに会う#21渡部(4年・SF)が苦しい中で攻め、#28濱野(4年・SG)も健闘し、声をだしてチームを鼓舞する。2Q、大東文化大は留学生を入れずに戦っていく。しかし中央大にドライブや速攻で得点を取られ、一時はリードは2点差にまで縮まる。ここで#4菊地(3年・SG)のバスケットカウント、そして#12中村(4年・PG)のフリースローが出て落ち着きを取り戻し、前半は31-25。

3Qの頭は#12中村が次々にゴールを決めて中央大を引き離した。中央大は苦しいシュートが多く、得点を伸ばすことができまい。結局このQでついた16点差が大きく、取り戻すことはかなわないまま74-57で試合終了。大東文化大が5位決定戦へ、中央大が7位決定戦へと進む。

大事な場面できっちり決めた大東文化大#12中村。
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