チームを乗せる4本のスリーポイントを沈めた。特に前半の3本は相手を突き放すのに絶妙な3連続。点差を20にする見事なシュートとなった。
1年生の頃から主力の一人として使われ続けてきたが、気持ち面では不安定で、存在感を示せない時期もあった。しかし、練習を重ねてディフェンスのアイデンティを確立し、またインカレに勝つことで勝利に必要なことを自覚できたことで、落ち着いてきた様子が見える。誰が出ても大きく変わらないのが白鴎大の特色だが、中でもここぞの場面での関屋のはたらきに、この先も注目だ。
─ 筑波大を圧倒する見事な試合でした。振り返っていかがですか。
「厳しい試合になると思っていたんですが、緊張していたかどうかわからないんですが、アップからみんなすごく集中していたので、いい形で準決勝に向かえてよかったです。筑波は毎回練習試合でも勝っているんですが、自分たちはそういうチームに気がゆるんで負けてしまうことが練習試合でも結構あります。今回はここまであまり試合に絡んでいない人や、初めての大会の人もいました。でも今日はみんなで声をかけあっていたので、いい形になったと思います」
─ ただ、最初はファウルが続いて足も止まり、リズムは良くなかったですね。
「正直やばいなと思ったんですが、控えの選手が体を張って、前から当たってくれました。自分が1、2年生の時だったらシュートが入らなかったら、今日はもうだめだと思ってしまっていたんですが、後輩たちが頑張ってくれていたので、やらなければいけないなという気持ちになりました。そういうメンタルの部分で、自分で言うのもなんですが成長できているのかなと思います」
─ それが、スリーポイント4本と好調だった理由の一つでもあるんでしょうか。
「スリーポイントに関しては、これまで感覚だろうと思っている部分があったんですが、4年生になってから、自主練で残ってやっています。練習している分、タッチがぜんぜん違いますね」
─ 昨年はインカレに優勝したわけですが、そこから変化などはありますか。また、4年生として変わった部分は。
「ディフェンスで我慢するとか、やるべき事がわかっている感覚なのは、やはり日本一になったことが大きいです。それは自信になっていると思います。4年生としては、周りには『人が変わったぐらい大人になった』と言われることもあります。自分がダメだったらこのチームがダメだ、くらいに思っているので、下級生に声を掛けることとかを意識しています」
─ 関屋選手はオフェンスの印象が強いですが、ディフェンスもかなりやっていますね。ディフェンスは好きですか?
「好きではなかったんですけど、声を出してディフェンスから入ることによって、緊張も自然とやわらいできます。それにディフェンスで止めれば速攻を出そうと意識をしなくても、勝手に速い展開に持っていけるので、ディフェンスはやはり大事だなと思います。ここまで練習していたことが全部試合についてきたという感じです。でも昨日は裕介(#33杉山)が抜けた分厳しいので、前から当たって彼のようにやってみようかなと思ったんですが、めちゃくちゃきつかったです。裕介の凄さがわかりました。でもとにかく、ディフェンスを絶対やらなければいけないというのを分かっているので、今はそこで切れたりはしないようにしています。気持ちでは絶対負けないと思っているので、そこを明日もしっかり出していきます」