新人インカレは準決勝を迎え、ここから男女ともに国立競技場代々木第二体育館に会場が移った。代々木ではアップテンポな音楽や効果音が流れる中で試合が行われ、大学界の他の大会にはないショーアップが感じられる空間となった。
こうした環境の中で決勝へ進んだのは専修大と筑波大。3位決定戦は日本大と浜松学院大が対戦する。
筑波大が前半から安定した試合展開で決勝進出を決める
関東2位の筑波大と東海2位の浜松学院大の準決勝は、1Qから筑波大が先行。立ち上がりは浜松学院大#0猪狩(2年・SG)のスリー。それにすぐさま筑波大#41大澤(2年・SG)が決めかえす。筑波大は#3黄(2年・PG)のスリー、#1福田(2年・SF)のレイアップなどで一気にリードを広げる。浜松学院大は#22奥村、#26ラワル(1年・C・桜丘)のスリーポイントでつなぐが13点で得点がストップ。筑波大は早い展開で走って畳み掛けて13-29。2Q、浜松学院大はゾーンにチェンジ。粘りを見せるが筑波大もディフェンスは固く、オフェンスでも内外強さを見せて29-56。
後半3Qも浜松学院大はゾーン。声を出して組織力での守りとなる。それでも差は開き43-86。4Qは互いにベンチメンバー主体となり、筑波大が55-107と大きく引き離して勝利した。
筑波大は差がつく展開だったが、立ち上がりから締まったディフェンスを見せ、油断は見えなかった。昨年のプレ大会はグループステージで敗退となるなど、苦い経験を経ての戦いの舞台。関東に続き、新人の頂点に挑む。
浜松学院大は前日の試合で#23セン(2年・C)が目を負傷し、欠場。インサイドが手薄になり苦しい戦いだったが、最後まで気持ちを見せて戦った。
インサイドの強さを活かし専修大が粘る日本大を振り切る
日本大(関東4位)と専修大(関東7位)の戦いはまず高さが鍵になった。専修大#97ジョベ(1年・C・高知中央)の高さを密度で守りにいくが、日本大は開始3分で4ファウル。しかし簡単にはインサイドにボールを入れさせないよう、ゾーンで粘って得点チャンスを得ていく。専修大は外のシュートは確率が悪いが、リバウンドを#97ジョベが拾ってセカンドチャンスを得ていくと、競り合いからじわりと差が開いていった。日本大はディフェンスからの得点や、#11奥浜(2年・F)のスリーポイントで傷は小さめにとどめ、1Qは25-20の専修大リード。
2Q、専修大は立ち上がりに#88片根(2年・SG)のスリーポイントに#97ジョベのドリブル突破で一気に差を2桁に広げた。日本大はシュートにはいけているがリングから嫌われる回数が多く、我慢の時間帯が続くが、ディフェンスからターンオーバーを奪い、終盤#7新井(2年・F)がペイント内に攻め込んで連続得点。41-37と4点差にまで戻して前半を終えた。
3Q、立ち上がりに#97ジョベのインサイド、#2高橋(2年・PG)のスリーポイントで再び専修大がリードを広げる。日本大はシュートが決まらず苦しいが、ディフェンスは粘り続けて攻撃につなげ、#20山田(1年・PG・白樺学園)、#99下地(2年・PG)のスリーが決まると再び僅差に迫る。しかしディフェンスで貢献していた#21西村(1年・PF・洛南)が3ファウルでベンチに下がるなど、我慢の時間が続く。それでもルーズボールなどから粘る姿勢は消えなかった。3Qは57-50で専修大リード。
4Q、日本大は#20山田、#21西村が序盤に4ファウルに。その後もファウルが続いて波に乗れないが、スリーポイントでなんとかつなぐ。一方の専修大は残り3分で3点差にされるが、#2高橋のスリーポイントが決まり6点差でチームを勢いづける。残り1分半、専修大は#31松野(2年・SF)が点差を10にするスリーポイントを沈めると優位に。日本大は最後まで攻めて点差を縮めるが、84-75。専修大が決勝進出を決めた。
専修大は#97ジョベが45点23リバウンドと圧倒。日本大は留学生こそいないが全体的にサイズのあるチーム。ゴール下にボールが入らないように粘りはしたが、それでも大量のスコアを許す結果となった。